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向上心とは？向上心の高い人の特徴とアップさせる方法
平松隆円R.Hiramatsu
1：向上心とは？
まずは「向上心とは一体なにか」ということから確認しておきましょう。
（1）向上心の意味
小学館が発行する「デジタル大辞泉」には、向上心の意味として、次のように書かれています。
向上心
現在の状態に満足せず、よりすぐれたもの、より高いものを目ざして努力する心
出典：デジタル大辞泉（小学館）
つまり、理想や目標の姿になれるように、絶えず努力をする心が向上心というわけです。確かに人は、誰しも完璧というわけではありません。その意味では、向上心をもって、自分をよりよくしていくというのは大切なことでしょう。ですが、ちょっと疲れてしまいそうですね。
（2）向上心の類語
向上心とよく似た意味の言葉には、一体どんな言葉があるのでしょうか。思いつくものには「向学心」というものがあります。
向学心とは、「勉学に励もうとする志」のことですが、勉強に励んで自分をよくしていこうという意味で、向上心とよく似た意味と言えるでしょう。
ほかにも「Boys, be ambitious.」で有名な「大志」という言葉があります。ただ、こちらは「将来に対する大きな志」ということで、あくまで目標という意味です。努力するという意味まではないので、こちらはちょっと違うかも知れませんね。
（3）向上心を英語で言うと？
なお、向上心は英語で「aspiration」とか「ambition」という単語で表現されます。私は向上心がありますというのを、「I have aspirations.」と言います。
2：【例文つき】向上心の使い方
向上心という言葉は、就職や転職、昇進の面接などでも自己アピールする際についつい口にしてしまいますよね。ですが、使い方が間違っていないでしょうか？
（1）現状に甘んじることなく、向上心をもって精進します
ビジネスの世界で聞きそうな文章ですよね。一見、間違っていないのですが、言われたほうからすると、心がこもっていないというか、本当に向上心をもって精進するのか怪しく聞こえますよ。その理由は、どう精進するのか具体的でないからです。
（2）向上心なら誰にも負けません
就職活動で学生が言いそうな言葉ですよね。あなたが面接担当者ならどうでしょう……。あくまで求職者が言っている言葉なので、本当かどうかの判断はできませんよね。
向上心でほかの人に負けないというのなら、具体的に負けなかったエピソードや、どうしてそう考えるのか話してほしいところです。
3：向上心がある人の長所
向上心が理想や目標の姿になれるように、絶えず努力をする心だと紹介しました。
つまり、向上心がある人は常にいま置かれている自分に満足せず、より成長できるように勉強に励んだり、新しいことに挑戦しようとしたりします。その結果、成長し続けることになります。
向上心がある人がそばにいてくれると、自分をいつも前向きになって成長できるような気持ちになれるかも知れませんね。
4：向上心が強すぎると短所にも
ですが、向上心が強すぎると、ときには短所になることもあるでしょう。例えば、自分のいまに満足できず、ついつい思い悩んでしまうと言うこともあるでしょう。
また、ストイックなまでに自分を追い込んでしまって、心身ともに疲れてしまうということにもつながりかねません。向上心が強い人は、言ってみれば完璧主義な人と似ているのかも知れませんね。
5：自己PRで向上心を伝えるときのポイント
「向上心という言葉は、就職や転職、昇進の面接などでも自己アピールするのにも、よく使う」と書きました。みんながよく使うために、「私は向上心があります」とただ言ったところで、「またか」ということになるだけで印象には残りません。
また、向上心が本当にあるのかも知れませんが、具体的にどういうふうによりすぐれたもの、より高いものを目ざして努力するのかが明確でないので、すごく漠然とした回答になってしまいます。
自己アピールで大事なのは、具体的に相手が理解できるようわかりやすく伝えるということ。そのため、自己PRで向上心を伝えるときにも、どういう分野で自分を成長させていこうとしているのか、そのためになにをしているのか具体的に話すようにしましょう。
これは、就活中のゼミ学生にも、耳がたこができるくらい言っていることです。
6：向上心のアップ＆持ち続ける方法3つ
最後に、向上心をもつために大事なことを紹介しておきましょう。
（1）目標を明確にもつ
ただ漠然と自分を成長させたいと思っても、それでは際限がありません。また、あまりに大きな目標でも実現不可能になってしまいます。向上心をもち続けるためには、1年以内くらいに達成できそうな具体的な目標をもつようにしましょう。
例えば「TOECIであと30点アップできるように勉強する」とかでもいいでしょう。たいていの人は目標が漠然としすぎて、向上心を失ってしまいます。1年や四半期ごとの目標を決め、またその達成を振り返るようにすることも大事です。
（2）ご褒美も用意する
目標が達成できたときのご褒美も、ちゃんと用意しておきましょう。やっぱり誰だって、目標が達成できたときになにかいいことがあると思えたほうが、頑張りがいがありますよね。自分が思いっきり楽しめるご褒美を用意してから、目標に向かって努力してみましょう。
（3）失敗しても悩まない
例えば、「TOECIであと30点アップできるように勉強する」と目標を決めて努力をしても、達成できないこともあるでしょう。そんなときは、振り返りは大事ですが、悩むのはやめましょう。
設定した目標を修正するか、努力の仕方を変えるなど、次につながるようにすることが大切です。
7：まとめ
向上心は誰もがもちたいと思うでしょうし、周囲にももつことを期待するでしょう。ですが、理想や目標に向かって努力するということは、そうそうできることではありません。
向上心があるなと思う人が周囲にいれば、ぜひ褒めてあげてください。すると、それが励みになって向上心をもち続けることに繋がっていくはずですから。
