恋のなやみに効くメディア

人付き合いが苦手のほうが人生うまくいく!無理して克服しなくていい理由

松田優

松田優Y.Matsuda

©gettyimages

目次

隠す

1:「人付き合いが苦手ではダメ」その価値観、もう古いかも…

インターネットの普及やグローバル化、さらに新型ウィルスの流行と、めまぐるしく変わり続ける現代社会。ものの考え方や価値観も、刻々と変化しつつあります。

ひと昔前までの常識が簡単に覆されてしまういま。人間関係のあり方も大きく変わりました。「社会人にはコミュニケーション能力が必須」「人付き合いが得意な人ほど得をする」という風潮も、過去のものとなりつつあるのです。

人付き合いが苦手だからといって、必ずしもマイナス要素になるとは限りません。むしろ、個人の考え方を尊重する流れのなかで、必要以上に周りに合わせるメリットはないという考え方も増えています。

2:人付き合いが上手な人が実は損してるかもしれない理由5つ

人付き合いが上手な人は常に得をしている、というのは固定観念。実はこのような点で損をしている可能性もあるのです。

(1)人に流されて自分がからっぽになってしまうことも

人付き合いが上手な人は、周囲の空気を読み、同調する能力に長けています。人間関係を円満にするという点から見ればメリットですが、そのぶん自分の意見があやふやになってしまうことも。

相反する意見に対しても、場の雰囲気を壊さずに上手に合わせることができるので、意見が変わりやすいように見えてしまうのも難点。他人の意見に合わせすぎることで、周囲の人から「自分の意見がない人」と見られている可能性があるのです。

(2)飲みやSNSコメントに尽力して体力が限界を超えてしまいがち

人付き合いがいい人気者タイプは、飲み会にイベントにと引っ張りだこ。休日はもちろん、仕事のあとのスケジュールもびっしり埋まっている人もいるでしょう。賑やかで充実した日々といえますが、一方で期待を裏切ることができないプレッシャーがあるのも事実。心から楽しめなくなってしまうこともあるでしょう。

さらに、SNS上での付き合いも欠かせない現代。家に帰ってからも人付き合いを意識せざるをえず、気が休まる暇がありません。現実でもオンライン上でも、心身ともに疲れ果ててしまう人はたくさんいるのです。

(3)八方美人で信用できないと思われる

人当たりのよさは長所です。しかし、ただの八方美人という印象をもたれてしまうとマイナス。要領がよすぎることで、かえって人としての信頼度を下げてしまいかねません。どのような人とでもオールマイティにコミュニケーションをとることができる人ほど、その傾向は強いでしょう。

人当たりのよさが裏目に出て、どこかに嘘が混じっているのではないかと疑われやすくなってしまうのです。

(4)広く浅い付き合いしかできなくなってしまう

いくら人付き合いが上手といっても、対応できる範囲には限界があって当たり前。まんべんなく深い付き合いができるわけもなく、顔が広い人ほど浅い付き合いが増えてしまいます。

真剣な人間関係の作り方がわからなくなってしまったり、知り合いが多いわりに親友と呼べる存在がいなかったり……人間関係が希薄になってしまう傾向があるのです。

(5)人間関係のいざこざに巻き込まれやすくなってしまう

交友関係が広ければ広いほど、トラブルに巻き込まれやすくなってしまうのも事実。関わりをもたないでおこうとしても、付き合いがあると避けられない場合もあるでしょう。

さらに、知り合いが多いせいで、特定の人の味方をするわけにもいかず、いつの間にか自分自身がもめごとの火種になってしまうことも。注目される存在になればなるほど、好意とは裏腹の恨みや妬みも買いやすいため、人間関係のトラブルが増えてしまうことになるのです。

3:人付き合いが苦手…でも無理して克服しなくていい5つの理由

さまざまな生き方が認められているいま、人付き合いが苦手だからといってコンプレックスに感じる必要はありません。自分を偽ってまで克服しなくてもいい、その理由をご紹介します。

(1)SNSによるコミュニケーションの変化

話題の提供、気遣い、空気を読む才能……人付き合いをする上で必須とされる要素も、SNS上ではほとんど必要ありません。現実での人付き合いノウハウが必ずしも通じるとは限らないのです。

逆をいえば、顔や名前などの個人的な情報を明かさずに交流できるため、気楽に人と接することができる点はメリット。SNS上でのコミュニケーションは、これまでとは違った新しい価値観を生みだしつつあります。

(2)コロナによる労働環境の変化

新型コロナウィルスの流行により、労働環境も大きな変化を遂げています。テレワークやウェブ会議など、人と直接関わる機会も少なくなり、雑談や飲み会などの職場コミュニケーションも激減。

不便さはもちろんあるものの、業務以外で気を遣う必要がなくなったことで、仕事の効率が上がるという声があるのも事実。淡々と業務をこなすことができる人にとっては、職場の人間関係に悩まされず、最適の環境といえるかもしれません。

(3)克服しようと無理をしてさらに苦手になる可能性がある

苦手を克服したい気持ちは誰しもあるもの。人付き合いが上手な人に憧れる気持ちもありますよね。だからといって無理をすると、さらに人付き合いが苦手になってしまうというパターンもあるあるです。

好きでもないお酒を飲んだり、他人に合わせた趣味を作ったり……努力してみても、苦手なものは苦手。無理をしたことで、余計にコミュニケーションから遠ざかってしまっては本末転倒です。慣れないことで苦しむくらいであれば、自然体でいるほうがよっぽどいいでしょう。

(4)ひとりでも楽しめるなら問題なし

社交的で交友関係が広い、いわゆる「リア充=リアルが充実している」人ほど人生を楽しんでいるというイメージがありますが、あくまでイメージの話。極論をいえば、大切なのは他人のからの評価ではなく自分がどう思うかです。

人付き合いが苦手であっても、楽しい毎日を送ることができているのであれば、なんの問題もありません。ひとり御飯もひとり温泉もひとり映画も、本人さえよければ他人の目を気にする必要はないのです。

(5)人付き合いが苦手だからこそ向いている仕事もある

コミュニケーション能力が重視される仕事があるのと同じく、他人の視線を気にすることなく黙々と作業をすることがよしとされる仕事もたくさんあります。研究者、エンジニア、文章を書く仕事……人付き合い以上に集中力の有無が肝となる仕事はまさにうってつけといえそう。

仕事で成果を上げさえすれば、高い評価を得ることも難しくありません。

4:人付き合いが苦手な人がもっと楽に生きるためのたった3つの方法

人付き合いが苦手なことをコンプレックスに感じないために、心に留めておきたいポイントを3つピックアップしてみました。

(1)自分の強みを知る

人付き合いを苦手に感じている人は、自信がない場合が多く、長所よりも短所ばかりに目がいっている傾向があります。自信がないせいで人と接することに積極的になれず、積極的になれないから自信を失うという悪循環に陥っている人も多いでしょう。

負のループから抜け出すには、まず自分の強みを知ることが大切。自信をもつことで、自然と人付き合いへの積極性も生まれるでしょう。

(2)ひとりになることを恐れない

孤立することへの恐怖は誰しも抱えているものですが、群れることばかりがいいとは限りません。合わない人といるよりも、むしろひとりでいるほうが幸せになれる場合もあるでしょう。

ひとりでいることを恐れず、胸を張って生きれば視野は広がるはず。「人付き合いが上手ではない自分」ではなく、「ひとりでも楽しむことのできる自分」に目を向けるべきなのです。

(3)人間関係から自由になる

人付き合いがうまく見える人ほど、実は人間関係の悩みを多く抱えているもの。人と関われば関わるほど、それだけ軋轢や意見の食い違いが生まれるのも必至です。

その点、無理のない範囲での人付き合いをしていれば、無意味な争いやいざこざに巻き込まれる可能性はぐんと減ります。もめごととは無縁の、穏やかな日常を送ることができるのです。

5:まとめ

顔の広さや人付き合いのよさだけがメリットになる時代は過去のもの。人付き合いを頑張りすぎず、自然体でストレスのない生活を送ることに価値を見出す人も増えています。

自分を偽ってまで交友関係を広げるのではなく、誠実な関係を作ることで、居心地のいい人付き合いをすることができるはずです。