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自己承認欲求とは?認められたい願望が強い人の特徴とそれを満たす方法

中田綾美A.Nakata

目次

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みとmえ1:他者承認欲求とは何が違う?自己承認欲求とは?

TwitterやInstagramなど、SNSが普及するにつれて、「あの人、承認欲求の塊だよね」などと、ささやかれるようになりました。ここでいう「承認欲求」とは、いったいどういう意味なのでしょうか?

しょうにんよっきゅう【承認欲求】

他人から肯定的な評価を受けたい、否定的な評価をされたくない、自分を価値のある存在だと思いたい、という欲求。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

承認欲求には「他者承認欲求」と「自己承認欲求」の2種類あるといわれています。まず、他者承認欲求とは、平たくいうと「他人から認められたい」という欲求です。これに対し、自己承認欲求とは、「自分で自分を認めたい」という欲求を指します。

どちらも人間にとってごく自然な欲求で、承認欲求自体は悪いものではありません。むしろ、他人から褒められたい、自分の価値を認めたいという欲求は、勉強やスポーツ、仕事など、あらゆる活動におけるエネルギー源になります。各界で華々しく活躍している著名人では、承認欲求が平均よりも強い人が多いのではないでしょうか。

しかしながら、「承認欲求の塊」などと揶揄されるように、強すぎる承認欲求にはデメリットもあります。他者容認欲求が強すぎると、他人の評価や顔色ばかり気になって主体的な生き方ができませんし、自己承認欲求が強すぎると、どんなに恵まれた環境にあっても自分に満足できず、生きづらさに悩まされることも。

今回は、承認欲求のうち、自己承認欲求について解説します。

2:自己承認欲求が強い人の特徴4つ

前述のとおり、自己承認欲求とは、「自分で自分を認めたい」という欲求のこと。これが強すぎる人の特徴について、具体的に見ていきましょう。自分の胸に手を当てて、該当項目がないかチェックしてみてください。

(1)子どものころや学生時代、優等生だった

一般的に、承認欲求が強い人は、他人から褒められた経験が少ないから、ないものねだりで他者からの称賛を求めてしまう……と分析されることがあります。しかし、この分析は必ずしも当てはまりません。

もともと優秀だったけれど、他者から褒められるだけでは気が済まない、「自分ならばもっとできるはず!」と自分で設定したハードルをクリアしなければ満足できないというのは、自己承認欲求の強い人のもっとも大きな特徴です。

(2)他人から認められないと不安になってしまう

自己承認欲求が強い人が、他人の評価に無頓着というわけではありません。というのも、他者承認欲求は自己承認欲求の土台となるものだからです。

心理学では、自己承認欲求は他者承認欲求が満たされた次のステップで生じるといわれています。つまり、他人から認められているという安心感があるからこそ、自分の理想が追求できるというわけです。

自己承認欲求が強い人にとって、他者から認められることは当然のこと。だから、それほど喜びませんが、周囲の反応には敏感で、自分が認められていないと感じると、情緒不安定になりやすいのです。

(3)成果を出さなければならないという焦燥感がある

自己承認欲求が強い人は、「自分はかくあらねばならない」と高い理想を掲げ、それに応えようと、たゆまぬ努力を続けます。

もちろん、そうした欲求は、さまざまな分野で華々しい成功を収める原動力となるという、ポジティブな面もあるのは事実です。しかし、自己承認欲求が強すぎると、いくら努力しても努力しても「まだまだ足りない」と頑張りすぎてしまい、結果として燃え尽きてしまうという可能性も否めません。

(4)親から条件付きでしか愛されなかった感がある

自己承認欲求が強い人は、なぜそれほどまでに頑張りすぎるのか。その一因として、子ども時代の親子関係が挙げられます。

親からあるがままに愛された人は、何も特別なことなどしなくても、親がいつも寄り添ってくれるという安心感があります。そのため、「自分はかくあらねばならない」という高すぎる理想に縛られることはありません。

しかし、親の笑顔の記憶が、テストで100点をとったとき、スポーツ大会で入賞したとき、クラス委員長に選ばれたと報告したときなど、何かを成し遂げた瞬間にばかり結びついているのであれば……。頑張るエネルギーの根源に「親の期待に応えなければ」という強い思いがあるのかもしれません。

3:Instagramでバレバレ!自己承認欲求が強い人の行動3つ

続いて、自己承認欲求が強い人の行動面での特徴を見ていきましょう。

(1)SNSの投稿やアカウントを突然消してしまう

自己承認欲求が強い人の場合、他人の注目を集めたいというより、自分で自分の価値を認められるかどうかに重きをおいています。なので、自己顕示欲まるだしのSNS投稿をすることは、さほど多くはありません。そもそも自分のスキルアップ、モチベーションアップのために、情報収集・勉強記録のツールとして活用していることが多いです。

しかし、他人からいくら褒められても納得できない性分が災いして、「いいね」をたくさん集めた投稿をいきなり削除してしまったり、何かの出来心で自己顕示的な投稿をしてしまった場合は、そんな投稿をした自分が急に恥ずかしくなって、アカウントそのものをまるごと削除してしまったりするような傾向があります。

(2)褒められると全力で否定してしまう

自己承認欲求の高い人は仕事面で高く評価されることもしばしば。しかし、自分の仕事ぶりに自分が納得していないと「いいえ、そんなことないですよ。私なんか全然!」と全力で否定しがちです。

同じ承認欲求でも、他者承認欲求の強い人は謙遜しながらも、内心は「いやいや、●●さんはすごいよ」という褒め言葉のおかわり待ち状態ですが、自己承認欲求が強い人は本気です。

(3)恋愛では独りよがりの行動をとりがち

恋愛においても、自己承認欲求の高い人は、「自分はかくあらねばならない」と自己の理想を追求しがちです。パートナーと価値観が合わない場合、よかれと思って相手に尽くしすぎてしまい、重い存在になってしまったり、逆に「カップルは互いの立場を尊重すべきだ」と信じ込んで、距離感をとりすぎたりして、恋愛が成就しないことも。

仕事では超有能なのに、恋愛はてんで不器用……という人は、自己承認欲求が強いタイプかもしれません。

4:自己承認欲求を満たす方法3つ

(1)親の価値観に縛られている自分に気づく

自己承認欲求が強い人の特徴のひとつとして、「親から条件付きでしか愛されなかった感がある」という点を挙げました。ここで誤解のないようにひとつ補足しておきたいことがあります。

もしも「私は親から条件付きでしか愛されなかった」と感じたとしても、どうか悲観したり親を恨んだりしないでください。人の内心を検証することは不可能です。自分がどう感じたとしても、実際の親はあなたのあるがままを心底愛していた(愛している)のかもしれません。

優しくて繊細だからこそ、小さなころから、親の喜ぶ顔や悲しむ顔から、その期待を敏感にキャッチしてしまった。そして、「お母さん(お父さん)を喜ばせたい」と頑張り続けるうちに、いつのまにか深層心理にまで「頑張らなければ、親に愛されない」とインプットしてしまったのです。

まずは、自分が親の期待に過剰に応えようとしてきたことを受け入れましょう。いくら頑張っても満たされない不安を解消するには、「なぜ満たされないのか」という根源を認めることが第一歩です。

(2)自分が本当にやりたいことやってみる

「自分のやりたいことリスト」を作っている人は多いことでしょう。ただ、自己承認欲求の強い人の場合、そのリストの中身が、「〇〇の資格を取得する」とか「1年間に〇冊読書する」など、「やりたい」というより「やるべき」、つまり自分の理想や目標に関することが占めていないでしょうか。

「自分のやりたいことリスト」は自分のために作るもの。今一度、自分と向き合って、自分の欲望の赴くままに自由に書き出してみましょう。どんなに恥ずかしいことでも、荒唐無稽なことでもかまいません。

そのリストの中には、「ずっとやってみたかったけどお母さん(お父さん)が嫌がるだろうから敢えてやらなかった」ことが混じっていないでしょうか? それこそが、本当にやりたいこと。

目標や理想ためではなく、自分の欲求を満たすために、親の期待に背いてでも自分が本当にやってみたいことを、小さなことからひとつずつ実現していきましょう。

(3)他人を褒める

よく承認欲求を満たすためには、「1日の終わりに小さなことでいいので自分で自分を褒めることが大切」などといわれます。しかし、生真面目で自己承認欲求が強い人がこれをやると、小さなことでは満足できず、自分を褒めるつもりが「今日の自分は頑張れなかった」という反省会になってしまい、かえって自己嫌悪に陥ることになります。

そこで、おすすめしたいのが、自分ではなく他人を褒めること! 自己承認欲求の強さ故に苦悩している人は、意識が自分にばかり向きすぎている傾向があります。自分の理想を追い求めるのではなく、敢えて意識を自分以外に向けて、他人のいいところ探しをしましょう。

「他人を褒めて、自己承認欲求を満たせるの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、筆者がある教育研究家から聞いたこんなエピソードがあります。

その先生は、あるとき自分が主宰しているスクールで生徒に対し、「これだけは人に負けないといえる自分の長所」という作文課題を出しました。自分の長所をアピールするのはなかなか難しいもので、生徒たちが一様に四苦八苦するなか、ある男子生徒X君だけはスラスラ書き終えたのだそう。

そのX君の作文の内容はというと、「A君は足が速い。Bさんは字がきれい。C君は話が面白い……」などと、クラス全員の長所を書き出し、最後に「こんなふうにみんなの長所を見つけられる自分はすごい」と締めくくっていたのだとか。先生は文句なしのハナマルをあげたとのことです。

自分の理想を追求すると、その目標が高ければ高いほど苦しくなりますが、まわりに緩く目を向け、他人を認めることができると、そんな自分が好きになれます。ぜひお試しを!

5:自己承認欲求は英語で何という?

一般的に、承認欲求は「esteem needs」と表現されますが、これはどちらかというと、他者承認欲求のニュアンスです。他者承認欲求の次のステップに現れる自己承認欲求は、「self-actualization needs」が、近い意味になるでしょう。

6:まとめ

以上、自己承認欲求が強い人の傾向と対策をご紹介しましたがいかがでしたか。この記事が、生きづらさの解消に、少しでも役立てば幸いです。