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「女性らしく」っていったい何?「ジョシラシックサウルス」の生態

手嶌 ユリ

手嶌 ユリ

目次

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1:「女子らしく」を求めてくるヤツ…いますよね

今の時代、ランドセルの色も多様化してきていますし、「男の子は○○くん、女の子は○○ちゃん」なんていうふうに、呼び方に差をつけなくなってきた現代。

しかし、未だに「女子らしくしなよ」なんて言っている人もいます。その「女子らしさ」って誰が決めたの? 「自分らしく」じゃダメなの? そう思うと、たとえ冗談であっても、そんなことを言われたら、ちょっとムカッときちゃいますよね。

2:ジョシラシックサウルスの生態3つ

注目のクリエイター・氏田雄介さんが原案を手がけた話題の書籍『カサうしろに振るやつ絶滅しろ!』では、こんなふうに、女子らしさを求めて、強引に吠えてくる存在を、ジュラ紀の恐竜「アロサウルス」になぞらえて、「ジョシラシックサウルス」と命名。では、その生態を見ていきましょう。

(1)価値観が偏っている

「女性らしく」あるいは「男性らしく」と括りたがる人というのは、ジェンダー論以前に、視野が狭くて、何でもすぐに決めつけてしまう傾向が。年齢、国籍、職業においてなど、あらゆる場面で差別っぽい発言が見え隠れしてしまいます。

(2)古い習慣に囚われている

社会通念や習慣というのは、一見すると変わっていないようで、実は変化しているもの。また、その固定化された習慣をとてもいいものだと思い込んでいるフシがあります。だからこそ、少しの疑いもなく、「女の子なんだから、もっと女子らしくしなさい」と言えてしまうのです。

(3)異性に慣れていない

同性のきょうだいの中で育ったとか、女子校や男子校などで学び、極端に異性との交流が少なかったような人は、「女子=○○」といった幻想を抱いてしまうこともあるよう。さまざまな人と触れあい、女性のことを知れば、「女子」などととひと括りにすることはできないはず。

3:いるいる!私のまわりのジョシラシックサウルスのエピソード3選

(1)料理ができるかをやたら聞いてくる男

「この間、合コンにいったときに、料理が好きか、ひととおりできるかを聞いてくる男がいたんですよ。“○○の作り方、知ってる?”とかクイズにしてきて、わからないと“えー、女子なのにそんなことも知らないの”とか言ってくる。『噂の東京マガジン』か!

同世代なのに、まだ女子=料理上手とか、料理ができて当たり前とか思ってるんだなぁって思って、ソイツのことは、速攻でLINEをブロックしました」(Tさん・26歳女性/商社)

(2)女子はやっぱりスカートでしょっていう同僚

「うちの先輩なんですけど、この間の飲み会で、”パンツスーツの女子って、なんか残念。やっぱり女子はスカートはいてこそ可愛いでしょ”って言っていて。人それぞれ、好みとかスタイルとかあるし、それでいいでしょって思っちゃった。ちょっと残念というか、昭和オヤジかよって思いました。いや、そもそもお前の好みとか聞いてないし」(Kさん・28歳女性/広告代理店)

(3)仕事はほどほどにしなよ…っていう夫

「うちの夫婦は共働きなのですが、コロナ禍の影響で在宅仕事が増えて、最近は土日も働いています。旦那は逆に、ちょっと仕事がヒマになったみたいで、たぶん悪気はないんだと思うんですが、“ちょっと仕事しすぎじゃない? 家のこともちゃんとやってよ”とか言うんです。

いや、時間があるほうが多くやればいいでしょ。頭のどこかで“家事は女の仕事”って思っているんですよね。ちょっと幻滅しちゃいました」(Yさん・33歳女性/グラフィックデザイナー)

4:「女子らしく」とかいうヤツ、絶滅しろ!

「女子らしく」「男子らしく」よりも「自分らしく」いることのほうがよっぽど大事。固定観念に縛られていると、多様化する社会についていけずに、恐竜のように進化できずに滅んでしまうかもしません。もしも自分の中に「ジョシラシックサウルス」が潜んでいたら、「ジブンラシックサウルス」に更新してみてください。

小学館
カサうしろに振るやつ絶滅しろ!

絶滅してほしい!?迷惑生物図鑑

原案/氏田雄介 絵/武田侑大 制作/CHOCOLATE Inc.

 

企画作家・氏田雄介さんのTwitterの投稿を元に、迷惑な振る舞いや古い慣習を、古生物や動物と組み合わせて、キャラクター化。史上初の「絶滅してほしい」生物の図鑑です。子どもから大人まで、マナーや共生について考えるきっかけになるでしょう。価格は1000円(税別)で、全128ページ。