掲載
社内恋愛とは?関係が始まるきっかけや知っておくべきリスクと対処法
松田優Y.Matsuda
目次
隠す1:社内恋愛ってどう?
合コンや友達の紹介、マッチングアプリや趣味のサークル……。社会時の出会いのきっかけはさまざまですが、仕事先での出会いもそのひとつ。秘密にしている人も多いことから、実際のところどのくらいの人が社内恋愛の経験があるのか、知る機会も少ないですよね。
(1)社内恋愛してる?
そこで今回『MENJOY』では、独自のアンケート調査を実施。20〜40代の未婚有職者男女381名に対し「社内恋愛をしたことがありますか?」という質問をしてみました。
結果は以下のとおりです。
現在している・・・30名(8%)
過去にしていた・・・101名(26%)
したことはない・・・250名(66%)
7割近くの人が「したことはない」と回答した一方で、3割を超える人が社内恋愛の経験が有りと回答。10人のうち3人が社内恋愛経験者だと考えると、決して少ない割合ではなさそうです。
(2)会社で社内恋愛が禁止される理由は?
欧州やアメリカに比べると、日本は社内恋愛に対して寛容であるといわれています。仕事とプライベートを完全にわけることが当たり前の国々に比べると、良くも悪くも境界線が曖昧といえるのかもしれません。
とはいえ、最近では働き方改革も進み、オンオフをきっちりと区別した、欧米的な働き方も推奨されつつあります。その観点からいくと、社内恋愛は「公私混同」の象徴として禁止されるのも自然な流れかもしれません。
他にも『MENJOY』過去記事「社内恋愛が禁止の理由とは?経験者に聞く社内恋愛のリスク5選」には、社内恋愛が禁止される理由について説明しているので、興味がある人はぜひ読んでみてください。
(3)社内恋愛禁止の会社でバレたらどうなる?
就業規則で明確に禁止されている場合は、何らかの処分を覚悟しなければなりません。別れることを求められるケースもあるようですが、一般的には異動や配置転換、転勤といった対応がとられることが多いようです。万が一、不倫などの不貞行為だった場合は、懲戒処分の対象になることもあり得るでしょう。
ただし、就業規則で禁止されていないものの暗黙の了解で禁止という会社であれば、上司からの注意などに止まる場合もあるようです。
2:社内恋愛から付き合うまで…始まるきっかけ&エピソード5つ
社内恋愛が始まるきっかけや、付き合うに至るまでどんな流れだったのか。エピソードを5つ紹介します。
(1)同期と社内恋愛の末、ゴールイン
「私と主人は同期でした。男女合わせて5人と少なく、全員でよく情報交換や、励ましの飲み会をしていました。一緒に怒られたこともありましたね。今にして思えば、最初から特別な存在だったかも。たくさん同じ時間を過ごすうちに自然と好きになって……気が付いたら結婚までしちゃいました」(Tさん・39歳女性/金融関係)
(2)転勤がきっかけで…
「社内恋愛でできた彼女と付き合ったきっかけは、僕が転勤で地方に赴任したこと。彼女は地元採用の子で、最初は生活環境のことをいろいろと教えてもらったりするだけ。どちらかといえば社内恋愛否定派だったんです。でも、慣れない土地で優しくしてくれた彼女の存在がどんどん大きくなって。最終的には僕のほうから告白しました」(Sさん・32歳男性/不動産営業)
(3)交際のきっかけは「間違い」から
「僕と彼女の名字は一字違い、名前の頭文字の漢字も一緒と似ているんです。そのせいで、彼女宛ての郵便物が僕の机に置かれてしまうという間違いが起こっていて。それを届けに行ったとき、ふたりで名前トークで盛り上がったのがきっかけです。同じ会社にいるからこその面白いハプニングだったので、誰に話してもウケてくれます」(Rさん・28歳男性/営業)
(4)憧れの先輩に片思い中
「社内恋愛あるあるだと思うのですが、新入社員のときに指導してくれた先輩のことを好きになってしまいました。ものすごく厳しい方で、よく注意もされたので、正直なところ、最初は苦手でしたね。でも、仕事をしていくうえで、先輩の指導内容に納得させられることだらけで。尊敬の気持ちが恋心に変わっていたんだと思います」(Yさん・24歳女性/広報)
(5)イレギュラーな仕事を一緒に担当したことがきっかけで
「会社で初めてデパートに出店することになり、若手の中で抜擢されたのが私と彼。催事の仕事をするまでは、ほとんど話したことがなかった相手だったんですが。未経験のことだらけで、準備期間からふたりで残業が続き、一緒にいる時間が増えて、そのうちにいろんな話題も話すように。トラブルへの対処やフォロー、彼の気遣いに接するうちに、好きになってしまったんだと思います」(Fさん・29歳女性/営業)
3:片思い中の上司や同僚に告白!成功させる方法3つ
社内恋愛が始まるのは片思い相手への告白から。片思いしている上司や同僚への告白を成功させる方法を3つ紹介します。
(1)繁忙期の告白は避ける
年末年始や決算期など、休む暇もないほど忙しい時期には、恋愛のことが後回しになってしまって当然。いくら想いが募っても、あまりにも忙しい時期に告白してしまうと、相手も真剣に考えることができずに、残念な結果に終わってしまう可能性が高いでしょう。
告白は、心も体も余裕を持てる時期を見計らってするべき。社内恋愛だからこそ、落ち着く時期を知ることができるメリットを活かしましょう。
(2)周りに相談しすぎない
お互い同じ会社の人間同士、よく知っている間柄の人に相談したくなる気持ちはわかります。しかし、それが逆効果になることも。恋愛が仕事の足枷になるようなことだけは避けなければなりません。そのためには、余計な噂の種になるようなことを蒔かないことも肝心。周りから固めるつもりが、却って周りから崩されてしまう羽目になるかも。
(3)さりげなく一緒にいる時間を増やす
学生時代ならまだしも、社会人で、しかも同じ会社の人間ともなれば、恋愛モードばりばりでアピールすると引かれてしまいます。あくまで会社は仕事をする場という配慮を忘れずに、さりげなく一緒にいる時間を増やして、お互いのことをよく理解していきましょう。
恋愛アピールが強すぎると、公私混同するだらしない人間だと思われてしまってマイナスです。
4:同棲しているとなおさら…!社内恋愛のリスクと対処法3つ
社内恋愛にはリスクもつきもの。どのようなリスクがあるかと、その対処法を3つ紹介します。
(1)嫉妬のせいで人間関係がこじれてしまう
社内恋愛中は、無闇な嫉妬は御法度。異性と親しくしたり、出張に出掛けたりすることも当然あることですが、嫉妬の気持ちを表に出すのはNG。業務に支障がでるなんてもっての外、職場の人間関係に悪影響を与えてしまうことも許されません。
嫉妬のせいで職場の雰囲気を悪化させてしまった、なんて非難を浴びること間違いなしです。嫉妬の感情はスイッチオフが推奨。心を無にして乗り切りましょう。
(2)同棲中はオンライン会議がネック
同棲中の人にとってネックになるのがオンライン会議。実際、オンライン会議中に背景に映る壁紙やインテリア、ペットの鳴き声などで関係がバレてしまうこともあるんだとか。
オンライン会議が主流になりつつある時代、ふたりできちんと相談して対策はとっておくべき。背景は合成にする、ペットは別の部屋に移すなど細かいことにも気を配って、うっかりバレを防止しましょう。
(3)異動や転勤のターゲットに
社内恋愛最大のリスクといえば、やはりどちらかが異動や転勤の対象になってしまいやすいという点でしょう。もちろん、社内恋愛だけが判断基準になることはないでしょうが、経営側としては別れた後のリスクを考慮するのは当たり前のこと。なるべく周囲に影響を与えにくい環境に移そうとするのも当然です。
同じ部署同士で付き合っている場合、特にその可能性は大。徹底的に秘密にするか、異動覚悟で付き合うかの二択といえるかもしれません。
5:社内恋愛で多い別れる理由3つ
社内恋愛が終わるときはどのような理由があるのでしょうか。よく聞かれる理由を3つ紹介します。
(1)転勤・異動
物理的な距離は心の距離に繋がるもの。それまで同じ会社で近い距離にいることができたふたりだからこそ、転勤や異動は恋の障害になってしまいます。
転勤でなかなか会えなくなってしまった、というのもよくある理由。また、異動したことで仕事の話が合わなくなってしまって、お互いの気持ちがすれ違う……ということもあるあるです。
(2)仕事の忙しさに耐えられなくなる
同じ会社にいる相手と恋愛するメリットとして、お互いの立場を理解しやすいということがあります。繁忙期や、残業の頻度など、自分も同じ境遇だからこそわかってあげられると、付き合い始めることも多いでしょう。
ところが、実際に交際が始まってみると、現実と感情の差に戸惑うことが増えてしまうのです。残業で会えない、忙しくてデートもできない……「頭ではわかっているのに」がすれ違いを生み、破局してしまう。忙しい社会人同士だからこその理由といえます。
(3)距離が近すぎた
長所は短所とよくいいますが、社内恋愛でも同じ。近くにいることができるのが社内恋愛の良い面であるとともに、悪い面でもあるのです。
人間はどうしても、目に入るものを意識せざるを得ません。交際相手の仕事ぶりや人間関係など、些細なことまで目についてしまって、欠点を見つけやすくなってしまうというデメリットがあるのです。
また、同棲している場合、家でも会社でもずっと一緒で息が詰まるという声も。好きな人の側にいることができるのは幸せなことですが、諸刃の剣でもあるのです。
6:社内恋愛から結婚!職場バレを防ぐ方法3つ
社内恋愛から結婚に至るためには、職場バレせずに愛を育まなければいけません。職場バレ防止法を3つ紹介します。
(1)SNSにデートの投稿はしない
同僚たちと気軽にアカウントを教え合うのも職場のコミュニケーションのひとつですが、社内恋愛中のふたりにとってSNSは危険区域。ちょっとした投稿がきっかけで、交際がバレてしまう原因になってしまいます。
同じ時間に同じ映画の感想をツイートしたり、食事風景に相手の体の一部が映り込んでしまったり……。いわゆる「匂わせ」は、社内恋愛に絶対NGなのです。
(2)名前の呼び方を徹底する
うっかりバレてしまう原因になるのが「呼び方」です。恋人同士の時間では、イチャイチャしたくて当たり前。外では呼ばない呼び方でふたりの世界を作ることも普通です。
ところが、それをうっかり会社で口に出してしまったら大変。一発で関係がバレてしまいます。安全策として、呼び方は変えないほうが無難でしょう。
(3)飲み会での行動に注意
実は、決定的な証拠がなくてもバレてしまうことがあるのが社内恋愛の怖いところ。交際中のふたりが醸し出す雰囲気や視線の交わし方など、本当に些細なことでバレてしまうことはあるのです。
特に飲み会では、お酒の力もあって気が緩みがち。ほんの少しのボディタッチやお酒の注ぎ方、会話の距離感などで「付き合ってるっぽい」と思われないように、細心の注意が必要でしょう。
7:まとめ
社内恋愛が禁止されていたとしても、結局のところ人の気持ちまで変えることはできません。デメリットも多いぶん、覚悟は必要ですが、同じ会社で頑張るもの同士、絆はきっと深いものになるはず。
周りの人も認める「社内公認カップル」を目指して、仕事に恋に張り切っていきましょう!