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お心遣いの意味は?例文でわかる正しい使い方
大山奏K.Ohyama
目次
隠す1:お心遣いの意味は?
まずは心遣いの正しい意味を辞書で見てみましょう。
こころ‐づかい【心遣い】
1 あれこれと気を配ること。心配り。配慮。
2 祝儀。心付け。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
お心遣いの「お」は接頭辞で、言葉を丁寧にしたり、相手をもち上げる意味があります。ですので、敬語として目上の人などに「お心遣い」と使うのは問題ありません。
ビジネスの現場などでは、「1」の意味で使っている人が多いかもしれませんが、「2」のように「お金」という言葉をハッキリ言いたくないときにも使います。
2:ビジネスメールでも!お心遣いの使い方例文4つ
ビジネスや手紙などでお心遣いを使いたいときには、どんな表現が適切なのでしょうか。例文を交えながらご紹介します。
(1)相手の配慮にお礼を言う
お心遣いがいちばん使われる場面は、相手が配慮してくれたことや気を遣ってくれたことに関してお礼を言う場合です。ビジネスで、取引先などから配慮してもらえた場合などに使えます。
【例文】
「この度は、お心遣い頂き誠にありがとうございました。お陰さまで無事にプロジェクトの山場を乗り切ることができました」
(2)お金をもらったことへのお礼を伝える
相手から心配をしてもらったことに関する感謝を伝えたい場合にも、心遣いが使えます。このように使われる場合の多くは、入院して相手からお見舞金などを頂いている状況です。気持ちプラスお金をもらったことへの感謝を同時にひと言で表すことができます。
【例文】
「入院中にはお心遣いを頂き、ありがとうございました」
(3)相手への感謝の気持ちを示す
相手がいつもよくしてくれる人であれば、その感謝を示すためにお心遣いを使うこともできます。
【例文】
「結婚の際に、ご祝電とお手紙を頂き、温かいお心遣いに深く感謝をいたしております」
(4)畏まった表現なら「お心遣いを賜り~」
お心遣いは「頂く」や「頂戴する」という動詞とつなげて使うことが多いです。もっと敬意を払いたい相手に使う場合や、畏まった場面で使いたいのなら「賜る」と一緒に使うと効果的。
【例文】
「先の件では格別のお心遣いを賜り、深く感謝申し上げます」
3:お心遣いありがとうございますの言い換え表現3つ
(1)お気遣い頂きありがとうございます
「お心遣い」と「お気遣い」の使い分けで迷う人も多いと思います。基本的にお気遣いというのは、相手の体や体調などを心配するときに使います。
またお心遣いと違って、お気遣いを使う場合は、お金やご祝儀などの金品は絡んでいません。また相手に気遣ってもらったときには「お気遣いなく」と言えますが、「お心遣いなく」とは言えないのでご注意ください。
(2)「ご配慮頂きありがとうございます」
「配慮」を辞書で調べてみると、
はい‐りょ【配慮】
心をくばること。心づかい。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
と出てきます。配慮と心遣いはお互いの意味に出てくるので、ほぼ同じ意味として使っても問題がないでしょう。ただし配慮の場合は、何か具体的なアクションがあったときに使われることが多いです。
(3)「ご深慮いただきありがとうございます」
「深慮」とは、深く考えること。相手に対して心を配るということは、相手のことをよく考えることでもあります。相手が自分のことをよく見て考えてくれたことが感じられたのなら、ご深慮を使ってみるといいでしょう。
4:「お心遣いありがとうございます」を英語で言うと?
「お心遣いありがとうございます」は英語で「I really appreciate your concern.」「Thank you for your consideration.」などと表現します。
英語では直接的な表現を使うことが多いので、状況に合わせて「Thank you for worrying about me.」「Thank you for your kindness.」などと使い分けられるとより良いですね。
5:ビジネスではご配慮が一般的
「お心遣い」という言葉は、温かい気持ちが伝わる反面、ビジネスではご配慮などの表現のほうが好まれる傾向があります。場面やシチュエーション、また相手に合わせて、微妙な使い分けができるようになれば、さらに相手に気持ちがうまく伝わるでしょう。