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ファストファッションとは?人気のファストファッションと問題点
並木まきM.Namiki
1:ファストファッションとは?
「ファストファッション」とは、いち早くそのシーズンのトレンドを取り入れて、大量生産のラインに乗せた衣類やブランドのこと。
最先端のデザインやシルエットのアイテムが比較的安価で手に入ることから、老若男女問わず人気があります。
2:メンズもレディースも!人気のファストファッションブランド
(1)ユニクロ
もともとは、「ユニーク・クロージング・ウエアハウス」という地方のカジュアルファッション量販店でしたが、ブランドイメージを一新して、認知度をアップ。人気タレントやインフルエンサーの起用で、世界的なファストファッションブランドへと進化を遂げました。プライスに対しての品質へのこだわりも強く、人気デザイナーとのコラボレーションも、話題になっていますよね。
(2)GU
ユニクロと同じ会社が手掛けていて、姉妹ブランド的な存在の「GU」。よりトレンド色が強く、おしゃれに振ったデザイン性の高さや遊び心が特徴。ガウチョパンツ、マシュマロパンプスなどといった大ヒットアイテムも多数。「たくさんおしゃれをしたいけど、予算は抑えたい!」という女性たちから大人気です。
(3)ZARA
スペイン発祥の「ZARA」は、ファストファッションの中では、やや価格帯は高め。しかしそのぶん高見えする服も多く、トレンドに敏感な女性たちから絶大な人気を誇っています。また、商品の入れ替えサイクルが早いのも特長。パーティや結婚披露宴のゲストドレスも1万円台で見つかるというのも嬉しいポイント。
(4)H&M
スウェーデンのアパレルメーカーである「エイチ・アンド・エム ヘネス・アンド・マウリッツ」が展開するファストファッションブランド。トレンドを押さえたデザインと、ヨーロッパならではの洗練されたルックに、根強いファンも多いです。
(5)しまむら
長い歴史をもつ衣料品チェーンストアであり、ユニクロやGAPなどと違って、SAP(製造小売業・自社で製品を作って販売する)ではなく、メーカーからの仕入れアイテムを販売する小売業メインなのが特徴。
ギャル誌の読者モデルが私物公開のときに、しまむらアイテムを多用したことで10代にも人気に。1000円以下のアイテムが豊富に見つかるという低価格と、アイテムの種類の多さ、さらに大きいサイズも豊富ということも人気の理由でしょう。
(6)Honeys
オフィスファッションとして着回しやすい、きれいめ系の服が多いファストファッションブランド。OLさんだけでなく、ティーン向けのアイテム展開も豊富で「親子でHoneysファン」という人も少なくありません。
(7)GAP
アメリカのカジュアルブランドとして、長い歴史のある「GAP」は、元祖ファストファッションと言ってもいいかもしれません。トレンドを抑えたシンプルなデザインのアイテムが、カラバリ豊富に揃うのも特徴。
(8)無印良品
きれいめシンプルナチュラル派に人気の「無印良品」。生活雑貨や家具など、トータルで世界観がつくられているため、「ファストファッション」とは括れない存在になりつつあります。ボーダーTやデニムのほか、インナーなど、ベーシックアイテムが特に高い人気です。
3:論文にもなっている!ファストファッションの問題点
(1)環境問題
ファストファッションは、商品の入れ替えサイクルが早く、大量の消費を促す業態。そのため、使用する繊維の量も桁違いに多く、環境悪化への影響が懸念されています。また、生産工場周辺の環境汚染が問題になっているファストファッションブランドも。これらの問題に対し、積極的な改善が取り組まれていますが、「ファストファッション」自体の非難は少なくありません。
(2)劣悪な労働環境
低価格で洋服を売ることができるということは、作るコストも抑えられているということ。労働者の劣悪な労働環境も社会問題になっています。また、低い賃金で働いていることが多いというのも問題視されています。みなが平等に、正しく対価を得るということを考えると、ファストファッションは構造的に無理があるのかもしれません。
(3)アパレル産業の破壊
ファッションビルなどに行けば、星の数ほどのアパレルブランドが存在しますが、そういったブランドの多くは、それほど事業規模の大きくない中小ブランド。ファストファッションは大きな会社が多いため、価格面はもちろん、人材や流通といった面でも、差が生まれてしまいます。そのため、アパレル界全体に価格の崩壊を呼び起こし、それが産業自体を衰退させているという面もあります。
4:ファストファッションは上手に取り入れよう
ファストファッションは、おしゃれ好きな女性にとって、なくてはならない存在ですが、社会問題にも意識を向ける必要があるでしょう。ファッションを楽しむためにも、より賢い消費者になるべきなのです。