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アーモンドミルクは低糖質?アーモンドミルクの成分や作り方
並木まきM.Namiki
目次
隠す1:アーモンドミルクは美容や健康にいい?
動物性のミルクを控えたい人たちから、豆乳と並んで注目を集めているのが「アーモンドミルク」。日々の食生活に取り入れている人も少なくありません。
美容や健康にいいとされていますが、それは本当なのでしょうか。管理栄養士さんに聞いてみました。
2:牛乳や豆乳よりも低糖質?肌荒れにいい?アーモンドミルクの成分と効果5つ
まずは「アーモンドミルク」に入っている成分について、管理栄養士の松本かおりさんに解説していただきます。
(1)糖質
松本「ダイエットを心がけている人の1日の平均糖質摂取量は、20g程度がベストで、100mlあたりの牛乳の糖質は4.8g、豆乳は4.5gに対して、アーモンドミルクは0.3gほど。また100mlあたりの牛乳のカロリーは70kcal、豆乳は45kcalに対して、アーモンドミルクは15kcalと少なめです。
糖質とカロリーのどちらも圧倒的に少ないうえ、さらっとした飲み心地なので、ダイエット中にも適しています」
(2)食物繊維
松本「便秘を予防・解消する成分としてよいとされているのが食物繊維です。そのアーモンドミルクは、食物繊維が豊富。100gあたりの含有量はレタスの約9倍。液状であることから、不足しがちな水分も一緒に取れるというメリットもあります」
(3)ビタミンE
松本「体内に取り込んだ酸素の数パーセントは、活性酸素に変化します。過剰に活性酸素が発生すると、体はどんどん酸化してしまい、肌のシミやしわ、たるみといった老化を促進させてしまいます。
そういった体の酸化を防ぐのために効果的なのが、ビタミンE。日本では1日に必要なビタミンEの摂取量は成人男性6.5mg、成人女性6.0mgと設定されています。アーモンドミルクには、200mlあたり10mgが含まれているので、コップ1杯飲むだけで、1日に必要なビタミンEが補えるのもアーモンドミルクの魅力です」
(4)鉄分
松本「アーモンドミルクには鉄分も豊富です。鉄分には、血行を促進して生理痛を軽減したり、顔色を明るくしたりする効果があります。また、肌の弾力を保つコラーゲンを合成する際にも必要。
しかし、女性は毎月の生理で鉄分を失うのに加え、過度なダイエットやストレスなどで、栄養バランスが崩れがち。それを補うにも適しているといえます」
(5)オレイン酸
松本「アーモンドミルクには、オレイン酸も含まれています。オレイン酸は肌の乾燥を防ぐほか、抗酸化作用によるアンチエイジング効果もあります。また、動脈硬化を防ぐはたらきがある善玉コレステロールに影響を与えずに悪玉コレステロールだけを減らす効果も」
3:砂糖不使用で低カロリーに!アーモンドミルクの作り方
アーモンドミルクは、水とアーモンドがあれば作れます。作り方を紹介しましょう。
水にひと晩つけたアーモンドを水洗いしたら、水と一緒にミキサーにかけて、ドロドロの液状にします。それをふきんなどの目の細かい布などで濾して、液体だけをボウルなどに取ったら完成。賞味期限は、冷蔵庫保存で1週間程度です。
アーモンドと水の分量は、アーモンド1に対し水4の比率がおすすめ。ちなみに浸水用の水は分量外です。
4:無添加がいい?市販のアーモンドミルクの選び方
(1)砂糖の有無
市販のアーモンドミルクには、砂糖が入っているものと砂糖不使用のものがあります。甘いのが苦手な人や、牛乳や豆乳代わりに料理に使うのであれば、砂糖不使用のものを選ぶといいでしょう。
(2)付加的な成分
プロテインが入っていたり、コーヒー味やカカオ味になっていたりと、アーモンドミルクに付加的な成分を加えてるものもあります。
アーモンドミルクを飲み物として取り入れるなら、付加価値に注目して選ぶと、自分好みのものを選びやすいでしょう。
5:まずいと感じる人はこうやって飲む!アーモンドミルクを使ったレシピ2選
アーモンドミルクを飲みたいけれど「どうも口に合わない」と感じているなら、アレンジがおすすめ。引き続き管理栄養士の松本さんに、コーヒーやスープにするレシピを教えてもらいました。
(1)アーモンドミルクコーヒー
【材料】
アーモンドミルク・・・150cc
インスタントコーヒー・・・ティースプーン山盛り1杯
シナモンパウダー・・・・適量
【作り方】
1.インスタントコーヒーを入れたカップに3分の1ほどお湯を注ぐ
2.温めたアーモンドミルクをコップ1杯まで注ぎ、シナモンパウダーをふって完成
(2)アーモンドミルクスープ
【材料】
アーモンドミルク・・・400ml
しめじ・・・2分の1株
キャベツ・・・2枚(50g)
コンソメ顆粒・・・小さじ2
塩・・・少々
パセリ・・・適量
【作り方】
1.キャベツはざく切り、しめじは石づきをとってほぐす
2.鍋にアーモンドミルクを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にし、キャベツとしめじを入れてひと煮立ちさせる
3.キャベツが柔らかくなったら、コンソメ顆粒と塩を加えて味を整える
4.器に盛り付け、パセリを散らしたら完成
7:アーモンドミルクは「第三のミルク」としても人気
豊富な栄養と、意外にもクセが少なくて飲みやすい味わいであることから、牛乳や豆乳の代用品としても使われているアーモンドミルク。市販品も多く、手作りも簡単。ぜひ、毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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取材協力松本かおり
- 管理栄養士。北海道生まれ。大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、70〜80代の患者さんを中心に栄養カウンセリングを担当。大学在学中にはイギリスへ短期留学し、地元の食材を使ったヘルシー日本料理を現地の方に紹介するなど、食を通じた国際交流を積極的に行う。