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当て馬キャラってどんなキャラ?少女漫画に出てくるイケメン当て馬キャラ

毒島 サチコ

毒島 サチコS.Busujima

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目次

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1:当て馬キャラってどんなキャラ?当て馬を英語で言うと…

当て馬キャラは、少女漫画のヒロインが好きな人に冷たくされたり、別れたりしたときに颯爽と現れて、イイ感じで慰めてくれたりする担当。

そして、当て馬キャラはだいたいがイケメンなのです。なのに、最後の最後まで、ヒロインと結ばれることはありません。でもその存在によって、少女漫画のドキドキ感は倍増するのです。

ちなみに英語で「当て馬」は、「stalking-horse」と表現します。これは例えば、アメリカの選挙などでも使われます。当選させたい立候補者が、あえて別の候補者を送り込んだり、対立派閥が当選するはずもない候補者を出して世論を探ったり……などというのはよくある話。この「別の候補者」のことを「当て馬候補」などといいます。

少女漫画でも、「なんだかんだ、最終的にはこのヒーローと結ばれるんだろうな」とわかっていても、ヒロインに寄り添う当て馬イケメンが現れた瞬間、「おぉっ! おもしろくなってきたぞ!」となり、気分は盛り上がるのです。

 

2:当て馬キャラの特徴3つ

ここからは当て馬キャラの特徴をご紹介します。

(1)報われないイケメン

「当て馬」キャラというのは、だいたいがイケメンです。さらに自分の恋が「報われない」からこそ醸し出される、切ない表情の数々……美しすぎます。

実際、筆者は少女漫画を熟読中、「片思いの男に振り向いてもらえなくて、こっちの当て馬には“俺が幸せにする”ってまで言われたのに! なんで振るの?」と思ったことも多々ありました。だって、どう考えたって、自分のことをずっと見つめて助けてくれる当て馬イケメンとくっついたほうが幸せになれる気がするんだもの……。

(2)かなり一途、めっちゃ一途

当て馬イケメンは、主人公のヒロインにかなり一途、めっちゃ一途。

一方、ヒロインが心を寄せていたり気になっている男子は、他に彼女がいたり、気持ちがなびくこともしばしば。でも当て馬イケメンは、今まで遊んでいたとしても、ひとたびヒロインに恋をしたら、「俺、好きな子できたから」と遊んできた女子に別れを告げ、とことん一途に……。これも少女漫画の定番です。

(3)いいヤツすぎて現実味がない

中学時代に胸キュンな少女漫画の全盛期を過ごした筆者は、当て馬イケメンを見ては「めっちゃいいヤツやん……。高校に入ったら絶対当て馬イケメンと付き合お……」なんて夢を膨らませていたもの。ですが、高校に入って、そしてもっと大人になり、現実にそんないいヤツがいるわけがないという現実を知りました。

「幸せになれよ」と言って「ほら、走れ! 振り返らずに!」なんて好きな人のところに送り出してくれる当て馬(しかもイケメン)は、現実世界に存在するのでしょうか……。いるなら、紹介してほしいです(切実)。

 

3:イケメンでカッコいい!少女漫画に出てくる当て馬キャラ3選

ではここからは筆者イチオシの少女漫画に出てくる当て馬キャラ(しかもイケメン)をご紹介します。

(1)『アオハライド』の菊地冬馬

咲坂伊緒さんの作品。アオハライドとは、青春(アオハル)と、「乗る」の意味の「ride(ランド)」を組み合わせた造語で、「とにかく青春!」という感じの学園モノです。

そして、当て馬となるのは、かわいい男子代表の菊池くん。筆者のナンバーワン当て馬イケメンです。主人公・双葉はずっと、馬淵洸という男のことを思い続けています。そんな姿を見た菊地くんの友人たちは、菊地くんに「あの子、冬馬のこと興味なさそうじゃない?」と言います。

それに対しての、菊地くんの答えは……

だから「どーすんの?」って言われたら

「諦めない」って答え一択

わ~~! 言われたい! こんなにストレートに好きを表現してくれる人がいたら、報われるかどうかわからない恋なんて捨てちゃえ……と筆者は思いました。

(2)『僕等がいた』の竹内匡史

少女漫画愛好家の間で「最強の当て馬キャラ」と称されているのが小畑友紀さんの『僕等がいた』の竹内くん。とにかく優しくて、勉強もできて、さらにスポーツもできるという、まさにハイスペ男子。ヒロインの七美にずっと一途に思いを伝えます(プロポーズまでしちゃうんです)。でも好きだからこそ、自分の気持ちよりも、七美の気持ちを最後は尊重するのです。

恋敵の矢野にも

なあ、 オレ

女だったら ぜったい

おまえと結婚すんのにな

と言われています……。こんな人が現実にいるのでしょうか。いないですよね。どうしてどうして……七美は竹内くんを選ばないのでしょう!

(3)『花より団子』花沢類

そして忘れてはいけないのが神尾葉子さんのベストセラーコミック『花より団子』の花沢類でしょう。ドラマや映画で小栗旬さんが演じた名物キャラクターです。

基本のストーリーは主人公つくしと、バカな俺サマ男・道明寺とのバトル&ラブでしたが、花沢類の存在は最高の当て馬的ポジション。道明寺派と花沢類派の論争が巻き起こるぐらい、社会現象になりました。

この花沢類というのは、超王子サマキャラでマイペース。普段は何を考えているわからないのですが、好意を寄せた相手には積極的にアプローチします。

最終的にはつくしは道明寺を選ぶわけですが、ぎりっぎりまで、もしかしたら花沢類を選ぶのでは……とワクワクドキドキさせてもらいました。その意味でも、最強の当て馬キャラといえるでしょう。

 

4:結婚するなら当て馬キャラ

学生時代は、ちょっと悪くて、少しチャラくって、それでいてモテる男子に恋をしがち。ですが、大人になればなるほど、当て馬キャラのほうが魅力的に思えてきてしまうもの。そんな心境の変化を楽しみつつ、大人の恋愛ができたらいいですね。