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老害とはどう向き合うべき?あるあるエピソードと撃退法
月島もんもんM.Tsukishima
1:老害とは?
老害とは、高齢者が実権を握り続けていることで生じる損害のこと。辞書には、
ろう‐がい【老害】
企業や政党などで、中心人物が高齢化しても実権を握りつづけ、若返りが行われていない状態。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
と説明されています。「次の世代に任せる」「俺はもう引退。オブザーバーの立場だから」などと言いつつ、何かにつけ「俺の時代は……」「このやり方のほうがいい」などと、いちいち口を出してくる年輩の人っていますよね。
2:老害が辛い…あるあるエピソード5つ
居酒屋などで知り合った人に、老害のあるあるエピソードを聞いてきました。
(1)最先端を知らない
「ここでは名前を伏せますが、自分はとあるスポーツの協会に属しているんです。で、その協会はトップが20年くらい変わってなくて、かなりのご高齢だから、そのスポーツの最先端のことがわからない。いちいちダメ出ししてきたりするんだけど、“そんな考えはもう古くて使い物にならないよ”ってことがよくある。
“あなたたちが現役だったのは何十年前ですか?”って言いたくなるんです。いい加減、今のリアルがわかる人に上に立ってほしいですよ」(Eさん・34歳男性/会社員)
(2)老害同士の派閥争いがひどい
「うちの会社には、成長の原動力となった、すごい人がふたりいるんです。でも、そのふたりが仲が悪い。片方が“こうしろ”って言うから、そうしたら、“それじゃダメだからこうしろ”ってもうひとりが言う。俺らは従うしかないから、言われたとおりにやり方を変えるんですけど、最初に指示してきた人がまたやってきて“なんで変えたんだ”って怒られる。
“あの人がこうしろって言いました”っていうと、“あいつのことはいいから、俺に従え”って言う。そうするたあ、もう一方も同じことを言う。もうふたりで話し合って最終決定を出してから指示してくださいって感じですよ」(Eさん・28歳男性/電気工事士)
(3)お説教がうっとうしい
「会社の忘年会がこの前あったんです。社長のお言葉から飲み会がスタートしました。まあ、俺たちは社長を筆頭に上司の方々へお酌をして回るんですけど、毎回説教されます。“彼女はいるのか?”って聞かれて“いません”って答えると、“女はみんな花に弱いんだ”とか“いい車を買って女性をドライブに連れて行け”とか言うんですよ。
それ何年前の恋愛観だよって思いますよ。聞いてもいないのに一方的に説教をされて、それでおしまい。現場の仕事の話をするときも、“それ、何年前の話だよ”っていう役に立たない内容ばかりで……。やめてもらいたい」(Tさん・26歳男性/会社員)
(4)機械は信用できない
「もう60歳くらいの上司に、資料を作ってくれって言われてエクセルで作って持っていったんです。そしたら、“本当にこの数字はあってるのか?”って言い出して、“ちゃんと何回も計算したか?”って。それで、“表の数字が全部あってるのか手計算し直せ”って。計算機は信用できないんですって。
そもそもエクセルは計算ミスしないですし、無駄な時間ですよって言いたかったです」(Wさん・27歳男性/会社員)
(5)自分が絶対正しい
「会社の中心人物に、頑固物の上司がいて。ホント大変ですよ。“そのやり方だとものすごい時間がかかりますけど”って説明するんですけど、“俺の指示に従え”って感じで意見を聞かない。取引先にそのことを伝えると“今どきそんなやり方でやってるとこなんてありませんよ”って反発を食らう。でも俺もそう思うわけです。
だから、上司に掛け合うんですけど、頑固者で聞く耳を持たない。“お前らよりも立場が偉いのは俺だぞ。それはお前らよりも優秀だからなんだ。だから、つべこべ言わずに言うことを聞け”って。本当に勘弁してもらいたい」(Yさん・29歳男性/会社員)
3:老害は回避する?それとも撃退する?上手な方法3つ
老害の回避方法や撃退方法についてご紹介します。
(1)近寄らない
「とにかく近寄らないようにしています。会社の飲み会のときもなるべく遠くの席に座るようにしていますし、会議のときもその人が発言するときには何も言いません。言っても怒られるだけで、損をするのはこちらですから。基本的には反論もしません。
戦ってもムダだってことはわかってるし、老害をまき散らす人って、刺激するとキレるんですよ。だから、関わらないように立ち回るのがいちばんだと思ってます」(Kさん・32歳男性/会社員)
(2)まず褒める
「頑固な人と接するときは“頼りになります”とか“さすがですね”とか“勉強になります”って返します。そうすると、案外、話が通じる。だから、“もしかして、こうするつもりでした? それなら、さらに効率的ですもんね”とか言ってあたかも相手が思いついたように見せかけて話を誘導します。“でも”とか“いや”とか反論するような話し方だとキレられてもうダメ。
もちろん、説教されたり、上から目線の発言とかありますけど、それくらいだったらスルーできるんで」(Uさん・34歳男性/会社員)
(3)協力者を見つける
「うちの上司はもう本当にわからずやなので、本当にアテにできない。だから、そのさらに上の上司とかに“実は……”って相談して、“あの人の指示に従うと非効率なんですけど、それがバレたらすごいことになるので、指示に従ってることにして、こっちのやり方で進めていいですか?”って話を通します」(Rさん・29歳男性/会社員)
4:まとめ
時代はどんどん変化していきます。若い時代に大活躍していた人でも、やり方の変化や技術の進歩についていけなくなってしまうこともあるでしょう。自分が老害になってしまうことだけは避けたいところ。
「今の若者は……」などという乱暴なまとめをする高齢者にならないように、常に後輩から学ぶ姿勢を大切にしておきたいところです。