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万引きGメンに聞く!「こいつクロだな」って奴の挙動13個【3/3】

中田綾美

中田綾美A.Nakata

前回の記事、および前々回の記事では、万引きGメン歴13年の伊東ゆう氏からうかがった「こいつ万引きするな」って奴の特徴13個のうち、8つまでをお届けしました。では、残り5つの特徴を見ていきましょう。

今回は、9:売場コーナーを曲がるときに、ちらりと後方を確認する、10:不必要に店員に話しかける、11:カゴの中に手を突っ込んで、商品を掴んでいる、12:お店の死角となる場所に避難する、13:売場にしゃがみこむ、の5点です。

 

目次

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■9:売場コーナーを曲がるときに、ちらりと後方を確認する

万引きGメンにあとをつけられていないか、確認する挙動です。始終キョロキョロすると怪しまれるので、コーナーを曲がるときに、さりげなくチェックするというのは、常習犯の手口といえます。

 

■10:不必要に店員に話しかける

複数犯の場合、おとり役が店員に話しかけて注意をそらし、そのスキに実行犯役が商品をゲットするという手口もあります。実に鮮やかな連携プレーです。

そういう犯人グループを捕えて、事務所に連れていくと、店員が「あ、さっき話してたお客さんじゃないですか!?」とショックを受けるなんてこともあります。

 

■11:カゴの中に手を突っ込んで、商品を掴んでいる

カゴの中に商品を入れたら、普通はそのままにしておくものですが、万引き犯の場合、カゴの中に手を突っ込んで、商品を掴んでいることがあります。

商品を捕獲する気満々といったところなのでしょうが、傍目には「なんのためのカゴ!?」って感じで、怪しいこと極まりありません。

 

■12:お店の死角となる場所に避難する

ここまでで紹介したような怪しい挙動で商品を手に取ったり、カゴに入れたりした後、お店の死角となるような場所に一旦移動する万引き犯もいます。

死角とは、棚の配置などの関係で、人目につきにくかったり、防犯カメラにも映らなかったりするようなスポットのことです。

死角での万引き犯は、やりたい放題。バッグやポケットに商品をしまいこむ。箱を壊して中身だけ抜く。セキュリティタグを壊すなど。また、人のいない死角に行き、追跡者がいなか人目を確認することも多いです。

さらには、売場通路にせり出した柱があると、その柱と自分の身体をくっつけることで手元を隠す死角を作り、そうして実行行為に至ることも多く見られます。

 

■13:売場にしゃがみこむ

お店に死角がない場合、売場でしゃがみこむ万引き犯もいます。いわば、自分の身体で死角を作ってしまって、商品を自分の支配下に収めようという魂胆です。

しゃがみこんで、股の間にバックを挟み、左右に気を配りながら、手を見せないようにして実行に至ります。

 

以上3回にわたって、「こいつ万引きするな」って奴の特徴13個をお届けしましたがいかがでしたか?

伊東さんによれば、最近の万引き犯の言い訳として「節約のつもりだった」「バレなきゃいいと思った」「転売するつもりだった」といったものが非常に多いそうです。そんな軽い気持ちで悪事に手を染めようとしたって、万引きGメンはしっかり犯人の動向をチェックしています。

万引きは立派な犯罪行為。絶対にやめましょう!

 

【参考】

伊東ゆう・・・フリーライター、作家、漫画原作者、万引き抑止対策コンサルタント。およそ13年に渡って万引きGメンと呼ばれる仕事に従事し、三千数百人を超える万引き犯を捕捉してきた経験を持つ。2011年には『万引きGメンは見た!』(河出書房新社)を発刊。DVD『万引きGメンは見た!』(メディアワークス)も発売中。