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万引きGメンに聞く!「こいつクロだな」って奴の挙動13個【1/3】

中田綾美

中田綾美A.Nakata

警察庁の犯罪統計資料によると、2011年の万引きの認知件数は約14万件、検挙人員は約10万人にのぼるそうです。この数字だけでも驚きですが、これはあくまで警察が把握している限りのもの。実態としては、お店に莫大な被害が出ているものと考えられます。

こうした被害を食い止めるために、日夜店内で目を光らせているのが万引きGメン。テレビのドキュメンタリー番組で、その活躍を目にしたことのある人も多いことでしょう。

彼らは一体どういうところに目を付けて万引き犯を捕獲しているのか、およそ13年の万引きGメン歴を有する伊東ゆう氏に教えていただきました。「こいつ万引きするな」って奴の挙動13個を3回にわたってお届けします。

今回はまず、1:表情が一般客とは異なる、2:商品を手に包みこんで隠すように取る、3:商品を素早く乱暴に取る、4:商品に手を伸ばしつつ、首を振って周囲を確認する、の4点です。

 

目次

隠す

■1:表情が一般客とは異なる

まだ商品を手に取っていない段階でも、表情から「こいつはやりそうだな」と気配が察知できることも。

たとえば、獲物を狙うようなじっとりした目で商品を見つめる。着飾った美人が陳列棚の前でみるみる表情をこわばらせるのを見て、ゲンナリする男性万引きGメンもいるそうです。

あとは、妙に暗い顔をして買い物をしている人。店内の明るい照明やBGMにそぐわない異様な空気を全身から発していると、万引きGメンの注視の的になります。

とはいえ、手だれの万引き犯の中には、全く表情には出さず、しれっとやってのける者もいるので、全く油断がなりません。

 

■2:商品を手に包みこんで隠すように取る

いくら手に収まるサイズの商品であっても、わざわざ隠すように持つというのはいかにも怪しい! 鳥が鷲掴みする様子に似ていることから“バードハンド”と呼ばれる挙動だそうです。

 

■3:商品を素早く乱暴に取る

万引き犯は、商品を乱暴に扱う傾向があります。自分でお金を払うものではないから、少々傷んだって平気。とにかく、一瞬のスキを見計らって獲物をゲットするのに必死なのでしょう。

 

■4:商品に手を伸ばしつつ、首を振って周囲を確認する

決定的瞬間を誰かに見られていないか警戒しているサインです。健全なお客様なら商品を見ながら手に取るのに、商品よりも周囲に気を取られているのは、挙動不審としか言いようがありません。

 

まずは、「こいつ万引きするな」って奴の挙動13個のうち、4つをお届けしましたがいかがでしたか? 次回はさらに4つの挙動を紹介していきます。

 

【参考】

伊東ゆう・・・フリーライター、作家、漫画原作者、万引き抑止対策コンサルタント。およそ13年に渡って万引きGメンと呼ばれる仕事に従事し、三千数百人を超える万引き犯を捕捉してきた経験を持つ。2011年には『万引きGメンは見た!』(河出書房新社)を発刊。DVD『万引きGメンは見た!』(メディアワークス)も発売中。

平成23 年1月~12月犯罪統計 – 政府統計の総合窓口