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モラハラ夫との離婚を決意したときに気をつけるべき5つのこと

大山奏

大山奏K.Ohyama

相手の心ない言葉や態度によって精神的な苦痛を受ける“モラルハラスメント”(モラハラ)が社会的に広く認知されるようになりました。

今では、モラハラの被害を受けた人々の援助団体があるほどです。DVというと身体的暴力を連想しがちですが、モラハラによる精神的暴力もDVのひとつです。

モラハラ夫は家庭内でだけ精神的に相手をおとしめて、外面はよくするという特徴があります。精神的にじわじわと追い詰められている妻は、夫からモラハラを受けているということに気づかないことも多いようです。

被害者女性が「自分は夫からモラハラを受けているんだ」と気づくことができるのは、とても重要なターニングポイントです。

そこで、モラハラ夫との離婚を選択する場合に知っておきたい点を、『くたばれバカ旦那!~モラハラ夫との8年間の闘い』の著者、桃猫さんに伺いました。

 

1:日記や録音などでモラハラの証拠を残しておく

「外面のよいモラハラ夫と離婚するとなれば、周囲からの理解も得られず、つらい思いをすることもあるかと思います。その時のためにも証拠を残しておいたほうがよいです。」

モラハラ夫の特徴として、社会的には“すばらしい夫”を演じることがあります。周りからみて明らかな証拠をつかんでおけば、周囲からの理解や支援も受けやすくなるでしょうね。

 

2:モラハラ夫のペースに巻き込まれない

「(桃猫さんの場合)言うことがコロコロ変わるのです。いちどは離婚に同意すると言っていたのに、一転して離婚しないような態度をとってみたり、かと思えば急に離婚届を出せと言ってきたり……。

私の場合は“絶対に離婚する”と決めていたので、何を言われても“はいはい”と余裕をもって聞き流すことができましたが、離婚するのか軌道修正するのか心がぐらついている時だったら振り回されてズタズタにされていたかもしれません」

これもモラハラ夫の特徴です。いきなり態度が変わり、“謝ってくる”とか“泣きついて、もう傷つけるようなことはしないと言ってくる”ような人も多いようです。

離婚を決めたら、相手のペースに巻き込まれないように、自分の固い意志を崩さないようにすることが重要です。

 

3:話し合いに第三者を入れる

「状況を理解してくれている第三者を挟んで話し合うほうがよいと思います。モラハラ夫は外面がよいので、二人だけで話し合うよりも比較的話がまともに進むと思います。何より夫に対する恐怖を感じずに済むのが大きいです」

「ちなみに第三者を立てる場合は、モラハラ夫に惑わされないような人を選ぶのが重要。簡単にモラハラ夫に騙されるような人を間に挟むと、敵に回りかねません」

これは■1の「証拠を残しておく」と組み合わせると、さらに効果がありそうですね。

話し合いでつらい思いをしないためにも、状況をきちんと理解してもらい、冷静な判断を下してくれる味方を持つと、精神的な支えにもなってくれそうです。

 

4:逃げることを優先に

「精神的苦痛を味わわされたのですから、なんとしても慰謝料を取りたいところですが、すんなり払ってくれることは稀でしょう。ある程度は戦ってもよいと思いますが、引き際も肝心です。

お金にこだわって離婚を先延ばしにするより、心の平穏のために今すぐ離婚できればよし!という考え方も大事です」

「(桃猫さんの場合)お金より一日も早く離れたかったので、子どものための養育費だけは確保しましたが、慰謝料はあきらめました。今でもそれでよかったと思っています」

お金よりも、まずは心の平穏を確保するのが第一と考えるべきですね。

 

5:連絡先はすぐに変える

「離婚が成立した後も、元夫から復縁を求めるメールや電話がくるかもしれません。逃げることを優先して、離婚後は本当に信用できる人にしか連絡先を教えないほうがよいです。

子どもがいる場合は養育費について連絡を取る必要が出てくるかと思いますが、その場合は弁護士などを通して連絡を取るようにした方がよいでしょう。

お金はかかりますが、フラッシュバックを起こしてイヤな思い出がよみがえってしまうことを考えれば安いものです。」

態度がコロコロ変わり、それに振り回されて精神的に疲れるのがモラハラのいちばんつらいところです。離婚後しばらくは“絶対に安心できる場所と時間”を作ることが重要かもしれませんね。

お子さんがいらっしゃる場合には、お金より精神的苦痛を受けないための方法(弁護士や他の相談機関を利用するなど)を選択するのがよさそうです。

 

いかがでしたか? モラハラはなかなか外から見えない家庭内の問題ですが、離れるときがさらに大変かもしれません。離婚や別れを決めるときは、慎重さと確固たる意思をもってのぞみましょう。

未来のしあわせを手に入れられるといいですよね。

 

【参考】

※ 桃猫・・・モラハラ夫との出会い・結婚から離婚までを綴った実録日記『くたばれバカ旦那~モラハラ夫との8年間の闘い』の著者。ブログはこちら

【写真】

by IpUrBeLtZ