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御協力とご協力どちらを使うべき?ご協力を使ったさまざまな表現

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

目次

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1:御協力とご協力どちらを使う?

口頭で伝える場合は意識することはありませんが、文字にすると気になるのが表記。「御協力」とすべきなのか、「ご協力」とすべきなのかで迷ってしまうこともあるでしょう。

平成22年に内閣から各行政機関に送られた「公⽤⽂における漢字使⽤等について」によれば、「次の接頭語は、その接頭語が付く語を漢字で書く場合は、原則として、漢字で書き、その接頭語が付く語を仮名で書く場合は、原則として、仮名で書く」となっています。

これによると「御協力」が公文書では用いられる表記となります。

しかし、ひらがな表記で書くことが間違いとは言い切れません。手元にある「毎日新聞用語集2020年版」では、漢字で書く習慣が強いものや固有名詞的なものに「御」を用いることになっています。そのため、「御利益」などは「御」を用いますが、「ごきょうりょく」の場合は「ご協力」となるようです。

ビジネスシーンではどちらを使っても間違いではないでしょう。しかし、読みやすいのは「ご協力」かもしれませんね。

2:ご協力を使ったさまざまな表現

今度はご協力を使った表現方法をご紹介します。

(1)ご協力のほど

誰かの力を借りたいときやルールを守ってもらいたいときは「ご協力のほど」と使うといいかもしれません。

例えば、「当店は終日禁煙となっております。ご協力のほどよろしくお願いいたします」といった感じです。ルールを告知するだけではなく、協力してほしいことを伝える文脈で使えます。

(2)ご協力を賜り

「ご協力のほど」では少しくだけた感じがする場合は、よりかしこまった言い方の「賜る」を用いるといいかもしれません。特に上司や取引会社など、目上の人へ使うのがおすすめです。

例えば、「会場の設営には時間がかかります。そのため、各社ご協力賜りますようお願い申し上げます」。よりかしこまった言い方ですが、ビジネスシーンでも使う表現になるので、覚えておくといいでしょう。

(3)ご協力いただきありがとうございます

「ご協力」は、力を借りたことにお礼を言いたい場合にも使える表現と言えます。

例えば、「みなさまの迅速な対応のおかげで、予定よりも早く準備することができました。ご協力いただきありがとうございます」といった感じ。「いただき」を「賜り」にしても使える表現なので、状況に応じて使い分けてみてください。

(4)皆様のご協力のおかげで

ある程度の成果や目に見える結果が現れた場合は、それを伝えることを忘れないようにしましょう。

そういったときに使える表現の例がこちら。「皆様のご協力のおかげで無事に開店することができました。誠にありがとうございます」。ただお礼の言葉だけではなく、結果や成果を伝えると、より感謝の気持ちが伝わりますね。

(5)ご協力をお願いしたく

誰かに力添えをお願いしたいときにも「ご協力」は使える表現になります。

例えば、「恵まれない子供たちへ寄付金を募っております。そのため、ご協力をお願いしたくメールいたしました」など。どうして協力をお願いしたいのかをしっかりと明確にすることが大切です。

(6)ご協力いただけますよう

シンプルに力添えを求める言い方も覚えておいて損はないでしょう。

「先日の震災の復旧作業に人手が足りなくなっております。各店のみなさまにおかれましても、商店街再建にご協力いただけますようお願い申し上げます」

協力してもらいたいことだけを伝えるのではなく、どうして協力してほしいのか、協力してくれたらどんなメリットがあるのかを伝えることも大切です。

(7)ご協力を仰ぐ

誰かに協力してもらうことを第三者に伝える場合に用いられるのが「仰ぐ」という表現。

「新事業を立ち上げるために、専門家の○○氏にご協力を仰ぐことにいたしました」。誰かに報告するときに使える表現のため、上司や目上の人への連絡に使ってみるといいでしょう。

(8)ご協力のもと

この表現も上司などに報告するときに使える表現となります。

「専門家の○○氏のご協力のもと、新事業を進めていくことになりました」。協力してもらって○○をやっていきますといった文面にすると、伝わりやすくなります。

(9)ご協力に感謝いたします

簡潔に相手に力添えの感謝を伝えるなら、こういった表現もできます。「職務質問のご協力に感謝いたします」。シンプルな表現のため、口頭で伝えるといいかもしれません。

3:まとめ

今回は、「ご協力」の例文を見ながら使い方をご紹介しました。ビジネスシーンで使う場合は、新しい表現方法を自分で考えるよりも定型分を使用したほうが無難です。そのため、よく使う言葉は覚えておくといいかもしれません。

【参考】

公⽤⽂における漢字使⽤等について