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よろしくお願いしますの敬語表現は?正しい使い方の例文と類語表現

大山奏

大山奏K.Ohyama

目次

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1:よろしくお願いしますは敬語じゃない!?

ビジネスでもプライベートな場面でもよく使われる「よろしくお願いします」という言葉。目上の人に対して使う敬語として、適切なのでしょうか。

結論から言ってしまうと、「よろしくお願いします」は敬語として使えます。ただし目上の人や上司などに使いたいときには、「よろしくお願いいたします」と言ったほうがより丁寧です。

ひとつ注意点としては「致す(いたす)」を漢字で表記しないほうがいいということ。なぜなら「致す」にはよくない結果を引き起こすといった意味も含まれるからです。

2:よろしくお願いしますの正しい使い方例文4つ

(1)自己紹介の最後に

初対面の人と会ったときには、自己紹介をするのが一般的ですよね。自己紹介の最後の締めとして相応しいのが「よろしくお願いします(いたします)」です。

今後のいい関係性を願っているという意味合いを伝えることができます。そして相手からこう言われたら「こちらこそ、よろしくお願いいたします」と返すのが普通です。

(2)頼みごとをする

基本的には、誰かに何かを頼みたいときに使われるのが「よろしくお願いします」です。人に仕事を頼みたいときや、メールに返信をもらいたいときなどに使います。

それぞれ「○○の件、よろしくお願いいたします」「ご返信をよろしくお願いいたします」などと表現するといいでしょう。

(3)人に行動を促す

たとえば、話を聞いている人にアンケート調査への参加をお願いしたいときにも、「よろしくお願いいたします」が使えます。「最後に、簡単なアンケートへのご回答をよろしくお願いいたします」などです。

(4)メールなどの末文に

「よろしくお願いします」は、特に具体的な意味がなくても、メールなどの終わりの文として使われることがあります。内容だけを示していて、何となくぶっきらぼうに見える文章でも、最後に締めの言葉としてこの一文が入っていると丁寧な印象を与えられます。

相手との関係によっては「引き続きよろしくお願いいたします」や「今後ともよろしくお願いいたします」など、少し工夫を加えるといいでしょう。

ただし、日ごろから意味のない文として使いすぎていると、本当にお願い事を聞いて欲しいときなどに、気持ちがうまく伝わらないという弊害も。気をつけてくださいね。

3:よろしくお願いしますの類語表現5つ

(1)何卒よろしくお願いいたします

何卒の意味を辞書で見てみると、

なに‐とぞ【何▽卒】

[副]《代名詞「なに」+格助詞「と」+係助詞「ぞ」から》

1 相手に強く願う気持ちを表す。どうぞ。どうか。

2 手段を尽くそうとする意志を表す。なんとかして。ぜひとも。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

とあります。何卒をつけると、相手への強いお願いの気持ちがより表現できますね。

(2)よろしくお願い申し上げます

「いたします」は「する」の謙譲語で、「申し上げます」は「言う」の謙譲語です。どちらもきちんとした敬語ですが、元の意味を考えてみると少しニュアンスに違いがあることがわかります。

どちらを使ってもほぼ意味は同じです。しかし、同じ言葉の繰り返しを避けたいときなどに使い分けるといいかもしれません。

(3)~とあわせて、お願い申し上げます

ひとつの文章でふたつのお願いをしたいときには、「○○とあわせて、お願い申し上げます」と使います。またふたつ同時ではなく、ひとつ目のお願いを送ったあとに、追加でお願いをしたいときにも使うことができます。

たとえば、会議のスケジュール日程調整をしている状態で、相手に資料の作成をお願いしたい場合には、「スケジュールの調整とあわせて、よろしくお願いいたします」と言えばOKです。

(4)引き続きよろしくお願いいたします

今後の仕事に関しても意識しているときに使える表現です。ひとつのプロジェクトや案件が終わったあとのメールで「引き続き~」と言えば、次も一緒にやりましょうという意味を加えられます。

まだ進行中の案件があり、途中で確認や感謝のメールを送りたいときにもこの言葉が使われます。

(5)~についてお願いしたく存じます

この表現は、「相手がよければ」という意味が含まれます。「私はあなたに○○してほしいと思っているんだけど、どうかな?」というニュアンスです。

自分の都合だけを押しつけるのではなく、あなたの意志もしっかり気にしていますよという気持ちを伝えたいときに使うといいでしょう。

4:メールでよろしくお願いいたしますを敬語にするには?

メールでも敬語として「よろしくお願いいたします」は、そのまま使ってOKです。ただし、この文だけだと汎用性がありすぎて、社交辞令のように受け取られかねません。

ですので、「お忙しい中恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます」などと言葉を足して使うことをおすすめします。

5:いろいろな「よろしくお願いします」を使い分けて!

よろしくお願いしますという言葉は、多くの場面で使われていますよね。そのせいで、当たり前のように言ってしまいがちですが、少し表現を変えると微妙な意味の違いを伝えることも可能な言葉です。

ただ何となく使うのではなく毎回考えて言葉を選ぶことで、気づく人には「おっ、なんかこの子違うな」と思ってもらえますよ。