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LINEの危険性ってどれくらい?知っておきたいセキュリティ対策と安全な使い方

松田優

松田優Y.Matsuda

目次

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1:LINEの危険性を感じますか?

スマートフォンの普及により、日本人の生活にすっかり定着したLINE。利便性が高いコミュニケーションアプリとして活用されている反面、さまざまな危険性が指摘されています。

そこで今回『MENJOY』では、20~40代の男女240名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「LINEに危険性を感じたことはありますか?」という質問をしてみました。結果は以下のとおりです。

ある・・・97人(40%)

ない・・・143人(60%)

今回のアンケートでは、LINEの危険性を感じている人は半数にも満たない結果となりました。LINEを問題なく活用している人が多いようです。

2:個人情報の抜き取りや危ないアカウントの存在も…よくいわれるLINEの危険性5つ

「LINEには危険性がひそんでいる」といわれても、いまいち実感しにくいかもしれません。そこで、指摘されることが多いLINEの危険性を5つ挙げて解説します。

(1)個人情報が十分に保護されない

LINEの危険性としてとくに挙げられるのが、個人情報の管理に関する指摘です。2014年には、LINEでやり取りされた通話・メッセージの内容が、韓国政府に漏洩していたという報道がありました。

セキュリティ面で不安視されることが多いですが、LINEは3つのセキュリティ国際規格認証を取得・維持しています。つまり、LINEのセキュリティの高さを、複数の国際機関が認めているのです。

(2)第三者によるアカウントの乗っ取り・なりすまし

先述の報道と同じ時期に、LINEのアカウント乗っ取り事件が多発しました。日本でも、芸能人をはじめ多くの被害者が出たこともあり、大きく報道されていたので、覚えている人も多いのではないでしょうか。

乗っ取られたアカウントは、オンライン通貨をだまし取るという詐欺事件に悪用されるケースが多かったことから、警察が注意を呼びかける事態に発展。その後、LINEに2段階認証のシステムが導入され、こうした特殊詐欺は沈静化に向かいました。

ただし、アカウントの乗っ取りやなりすまし自体が完全になくなったわけではありません。

(3)知らない人から友だち申請やメッセージを送られる

LINEはID検索機能を通じて、友だち申請やメッセージの送信が可能です。友人や知人としか友だち登録をしないという意見が多い反面、不特定多数の人に、友だち申請やメッセージ送信をしている人がいるのも事実です。

例を挙げると、知らない男性から「友だちになりましょう。実際に会いませんか?」という内容のメッセージが届き、慌てて相手のアカウントをブロックし、ID検索機能をオフにしたという女性の体験談がありました。見ず知らずの人から、いきなり出会い目的のメッセージが届いたら驚きますよね。

なお、ID検索機能は18歳以上であることが確認できたアカウントのみ使用可能です。

(4)友だちが自動的に追加されるシステムがある

LINEには、友だちを自動的に追加するシステムがあります。自分のスマートフォンのアドレス帳を通じて追加する「友だち自動追加」と、LINEアカウントに紐づけられている電話番号を通じて相手の友だちに追加される「友だちへの追加を許可」が該当します。

一見すると便利ですが、自分が意図しないタイミングでLINEアカウントを知られたくない人にとっては、迷惑なシステムともいえます。後述の方法で対策することをおすすめします。

(5)トーク画面が外部に流出する

2016年1月、人気バンドのメンバーとタレントによる不倫が報じられたとき、クローンiPhoneによるLINEのトーク画面流出が注目されました。

クローンiPhoneは、端末のバックアップデータがあれば簡単につくれます。トーク画面を週刊誌に提供したのはバンドメンバーの妻であり、クローンiPhoneをつくりやすい環境だったのです。

この騒動からしばらくして、LINEには複数の端末から同一アカウントにログインできない設定が導入されました。しかし、トーク画面が外部に流出するリスクが消えたとはいえません。

3:セキュリティ強化したほうがいい?LINEのセキュリティ対策方法5つ

LINEのセキュリティに無意識なままでいると、思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。被害に遭う前に、個人で対策する方法を5つご紹介します。

(1)パスワードを使い回さない

LINEに限らず、複数のアカウントで同じパスワードを使い回すのは危険です。ひとつのアカウントのパスワードが漏洩すると、ほかのアカウントのパスワードも特定されるリスクが跳ね上がります。

電話番号など、変更しづらい個人情報が紐づけられているLINEのパスワードは、とくに慎重に扱いたいもの。ほかのアカウントで使用しておらず、特定もされにくいものを設定しましょう。

(2)アプリが最新バージョンになっているかチェックする

LINEのアプリを常に最新バージョンにしておくのは、パスワードと同じくセキュリティを高めるための基本です。アプリのアップデートでは、セキュリティのシステムに変更点があるケースもあるので、こまめにチェックしておきましょう。

チェックを忘れがちな人は、スマートフォンの設定で、自動的にアップデートさせるのもいいでしょう。

(3)パスコードロックを設定する

パスコードロックを設定して、LINEのアプリそのものにロックをかけることもできます。LINEのプライバシー管理から4桁のパスコードを設定するだけで、セキュリティを高めてくれます。めったにないかもしれませんが、スマートフォン紛失時の対策にもなります。

ただし、LINEを起動するたびにパスコードの入力を要求されるうえに、パスコードを忘れてしまうとアプリの再インストールが必要になります。

(4)ほかの端末からのログイン許可をオフにする

LINEはスマートフォンアプリの代表格ですが、PC版やiPad版など、ほかの端末からもログインすることを想定してつくられています。

スマートフォン以外の端末でLINEを利用する機会がなければ、「ログイン許可」の設定をオフにしておきましょう。第三者がほかの端末からLINEアカウントにログインするリスクを減らせます。

(5)「Letter Sealing」を解除しない

LINEには「Letter Sealing」という暗号化通信が導入されています。このセキュリティが有効になっている間は、ルームに参加しているアカウントしかトークを見られない状態になっています。

トークの相手も設定をオンにしている必要があるので、あまり意味がないと感じるかもしれません。Letter Sealingは初期設定だとオンになっているので、アカウントの持ち主が手動でオフにしない限りは、安心して利用できます。

4:LINEを安全に使う方法3つ

いくらセキュリティ設定を見直しても、使い方が悪いとトラブルに巻き込まれるリスクは減りません。さらにLINEを安全に使うためのポイントをご紹介します。

(1)友だち以外のアカウントからのメッセージを拒否する

先述の体験談のとおり、なにも対策していないと、知らない人からいきなりメッセージが送られてくる可能性があります。

相手のアカウントをブロックするという方法もありますが、「メッセージ受信拒否」の設定をオンにしておけば、友だち以外のアカウントからのメッセージをすべてシャットアウトできます。アカウントをひとつずつブロックするよりも、よっぽど楽な対策方法です。

(2)ID検索機能をオフにする

アカウントの利用者が18歳以上でIDを設定している場合、「IDによる友だち追加を許可」の検索対象に含まれます。近しい友人や知人にしかIDを教えていなくても、適当にID検索した第三者が友だち申請をしてくることもあります。

この設定をオフにしておけば、検索対象から外れるので、見ず知らずの人からいきなり申請される心配もなくなります。

(3)友だちの自動追加機能をオフにする

スマートフォンのアドレス帳や電話番号を用いた友だちの自動追加システムは、よほどのことがなければ常にオフにしておくことをおすすめします。

意識したことがないかもしれませんが、携帯電話の番号の数は限りがあるため、過去に解約された番号を他人が再び利用しています。そのため、全く知らない人にLINEアカウントが追加されるリスクもあります。また、仕事以外で関わりたくない人と友だち同士になるおそれも……。

5:まとめ

いままでLINEの危険性について考えたことがなかった人も、LINEに対するセキュリティ意識が変わったかもしれません。日本の現代社会に浸透しきったツールだからこそ、安全に使い続けたいですよね。セキュリティを正しく理解して、LINEを活用しましょう。