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失礼の意味と正しい使い方をおさらい!生意気なことを言う人の心理と対処法も

深海雪

深海雪Y.Shinkai

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目次

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1:失礼の意味は?

さっそく「失礼」の意味や類語、英語での表現を、確かめてみましょう。

(1)失礼の意味、類語は?

漢字から意味はある程度予想できますが、辞書で調べてみました。

しつ・れい【失礼】

1.他人に接する際の心得をわきまえていないこと。礼儀に欠けること。また、そのさま。失敬。

2.他人のもとを立ち去ることのていねいな言い方。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「礼を欠く」という漢字のとおり、「他者に接するときの礼儀に欠けている様子」であると同時に、立ち去るときの言い方であることがわかりました。

同様の意味で、「失敬」「無礼」もあります。「失礼」は、目上でも目下でも誰相手でも使える言葉ですが、「失敬」と「無礼」は、少し違います。

「失敬」は主に男性が同僚や後輩に対して使い、「失礼」よりは軽い意味合いです。また「無礼」はちょっと古風な言い回しで、目上に対して「身分をわきまえない」という意味合いも含みます。

(2)失礼は英語でなんという?

英語では「rude(不作法な、無礼な)」「impolite(失礼な、礼を失する)」「not nice(よくない)」などを使って「失礼」を表現することができます。

「The way you said that was rude.(その言い方は失礼だ)」「Do not be impolite.(失礼なことはしないで)」「That wasn’t(was not) nice.(それは失礼だったよ)」のように使います。

「impolite」がいちばんフォーマルで、「rude」が一般的、「not nice」はカジュアルな言い方といえるでしょう。

2:失礼の正しい使い方・例文5つ

それでは「失礼」の使い方を5つの例文とともに見てみましょう。

(1)失礼します、失礼いたします

「失礼します」は、入退室のときや誰かの会話に入るときなどに使います。相手の空間に入ったり、その人に時間をさいてもらったりしたお礼の言葉でもあり、軽い謝罪の意味もこめられています。

「失礼いたします」は「失礼します」よりていねいな言い方で、目上の方へ使うことが多い表現です。

(2)失礼しました、失礼いたしました

「失礼しました」は「失礼します」の過去形で、すでに済んでしまったことに対して使います。「失礼いたしました」は、そのていねいな言い方です。

たまに「失礼しました」を「申し訳ございません」の代わりに謝罪の意味で使う人がいますが、「失礼しました」にこめられている謝罪の意味は少し軽いので、使い方に気をつけましょう。

(3)失礼にあたる

「失礼にあたる」は「失礼」に「当る」つまり「相当する」ことを指します。目上の人なのに友達口調の話し方をしたり、あまりにもカジュアルな態度で接したり……。

自分にその気がなくても、相手や周りの人が「その言動は失礼だ」と感じることもあり、そんなときに「それは失礼にあたる」と表現するでしょう。

(4)失礼ながら、失礼を承知で

これから自分が発する言葉が、相手にとって失礼にあたるかもしれないけど、どうしても言わなくてはいけないときに、先に「失礼ながら」「失礼を承知で」と言葉をそえます。

同義語の「お言葉ですが」「恐れ入りますが」「僭越(せんえつ)ながら」も覚え使いわけると、周りからマナーをわきまえた人だと信頼してもらえることでしょう。

(5)失礼極まりない

「極まりない」は「この上なくはなはだしい」の意味で、「失礼極まりない」は「これ以上ないほど失礼」という意味になり、失礼さが1番ひどいときに使います。

また、「失礼極まる」という言い方もあります。これは、失礼さが限度に達している状態を表し、限度を超えて1番ひどい「失礼極まりない」よりは軽度である状態をさします。

3:失礼なことを言うのはなぜ?失礼な人の心理5つ

失礼なことを言う人っていますよね。その心は、どんな状態なのでしょうか。その特徴を5つあげてみます。

1)自覚がない

そもそも失礼な言動をしている自覚がないことも多いでしょう。その言動がなぜ失礼なのか考えられない、もしくは自分はそんな言動をされても気にしないのかもしれません。 自分の言動によって、相手が不快になったり、悲しい気持ちになったりしていることに気づけない、空気を読めない人でもあるでしょう。

(2)自分に正直

「嘘をつくのはよくない」と思いこみ過ぎているのか、「嘘が嫌い」なのか、「正直」が自分のポリシーとなっていて、自分の言動に自信を持っているのかもしれません。

しかし、職場や学校で良好な人間関係を築くには、気遣いが大切。正直なあまり、人間関係を円滑にする気遣いに欠けてしまっているといってもいいでしょう。

(3)単純に興味がある

誰だって、知られたくないことやつっこまれたくないことはあるもの。でもそんなことは構わずに、自分の興味心を満たすために、何でも知りたがろうとする人もいるでしょう。

遠慮することを知らないので、質問もド直球になりがち。相手が不快に思うかは関係なく、自分が納得する答えを知るまで、平気でズバズバ聞いてしまうのです。

(4)おもしろいと思いこんでいる

相手や周りのことを考えず、「おもしろいことをやってやろう」「場を盛り上げよう」と思っている可能性もあります。機転をきかす方向を間違えて、失礼な言動になっていることもあるでしょう。

実はセクハラやパワハラと思われるような発言も、本人はその場をおもしろく盛り上げようと、機転をきかせた結果であることもあるといいます。

(5)プライドが高い

相手より上の立場にいたい、相手より自分のほうが優れていると思っている……など、プライドの高い人が優越感にひたるために、失礼な言動をしていることもあるでしょう。

人をからかったり、遠回しにイヤ味なことを言ったり。自分よりレベルの低い人を見つけて、相手の評価を落とすことで、自分の欲望を満たしているのです。

4:言葉が気になる!失礼な人への対処法3つ

失礼な言動をされたとき、自分の心を守るための対処法を3つご紹介します。

(1)はっきり気持ちを伝える

失礼な言動に対して自分の気持ちをはっきり伝えてみましょう。しかし感情のおもむくままに気持ちを吐き出してはいけません。あくまでも冷静に、何が問題なのかを相手に伝えることが大切です。気持ちを伝えることでイライラしていた心も軽くなり、相手も自分がやっていた言動を見直してくれるかもしれません。

(2)スルーする

失礼な言動にいちいち反応していては、疲れる一方です。こちらが怒ったりイヤがったりするのを楽しんでいる人もいるでしょう。そこで、その言動を真正面で受け取らずに、「何にも感じていない」という態度でスルーしてしまうのも手です。ただし、あからさまな無視をすると、周りからよく思われない危険も。ほどよくスルーするのがいいでしょう。

(3)あえて敬語で対応する

失礼な言動をしている人に、あえてていねいすぎるくらいの敬語で対応してみましょう。特に今まで親しく友達口調で話していた人にとっては、急に敬語で話されたことによって、「何か」を感じてくれる可能性もあるでしょう。失礼な言動を改めてくれるかもしれないし、逆に相手が距離をとってくれるようになるかもしれません。

5:まとめ

「失礼」な言動は、会社でも学校でも人間関係をこわしてしまう原因のひとつです。気疲れするほど気遣いする必要はありませんが、「失礼」な言動に対してみんなで気づき合うことで、よりよい人間関係をつくっていけることでしょう。