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ミョウガを食べると物忘れする理由とは?由来と落語、おいしいレシピも
水野 文也F.Mizuno
目次
隠す1:ミョウガを食べると物忘れがひどくなるって聞いたことある?
食べると物忘れがひどくなるとの俗説があるミョウガですが、「そんなこと聞いたことがない」という人も多いかもしれません。
そこで『MENJOY』では、20代~40代の男女500人を対象にアンケート調査を実施し、「ミョウガを食べると物忘れがひどくなるという話を聞いたことがありますか?」と質問してみました。結果は以下のとおりです。
ある・・・ 110人(22%)
ない・・・390人(78%)
上記のような結果に。若い人を中心に、知らない人のほうが多いようです。
2:落語が由来?ミョウガを食べると物忘れがひどくなると言われるようになった理由
(1)お釈迦さまの弟子のエピソード
お釈迦さまの弟子に周利槃特(しゅりはんどく)という人がいました。この人は物忘れをする名人で、自分の名前も覚えられないほど。この弟子が亡くなって、お墓から生えてきたのがミョウガであったことから、ミョウガを食べると物忘れをするという俗説が生まれたようです。
(2)落語「茗荷宿」
俗説が広まったのは、「茗荷宿」という落語がきっかけと言われています。
この落語は、繁盛しない宿屋が舞台。商人風の男が、宿屋の夫婦に「百両が入っている」という荷物を預けます。夫婦はこれをネコババしようと、男にミョウガばかりを食べさせ、荷物のことを忘れさせようとします。
翌朝、男は荷物を忘れて宿屋をあとにします。「百両が手に入った」と夫婦は大喜び。ところが男はすぐに戻ってきて、預けた荷物を持って行ってしまいました。
ぬか喜びしてがっかりした夫婦。ミョウガを食べさせたのに忘れないなんておかしいと、亭主が女房に「(あいつ)何か忘れてないか?」と聞きます。しばらくして女房が「あっ、ある」と返事をします。亭主「何を?」、女房「(あいつ)宿賃の払いを忘れていった」。
このオチのおもしろさから、「ミョウガ=物忘れ」が広がったのかもしれません。
3:嬉しい成分がいっぱい?ミョウガの効能3つ
(1)実は脳を活性化させる?
ミョウガを食べると物忘れがひどくなる……これは俗説で、最近の研究では物忘れを促す成分は含まれていないことがわかっています。逆に、ミョウガに含まれる「α-ピネン」という香り成分は、覚醒効果や、ストレス緩和効果があるとされていて、この効果によって、脳の働きがよいと感じることがあるようです。
(2)ダイエット効果も
ミョウガにはカリウムが多く含まれています。その効果は、体内の余分な水分を排泄すること。これによって、むくみを防止するほか、そもそもが低カロリーであるためダイエットの効果も期待できます。
(3)風邪予防にもつながる
ミョウガの香りはカンフェンという成分にも由来します。このカンフェンという物質が優れもの。これには抗菌、抗ウイルス、抗炎症作用があるとされています。つまり、風邪予防にもつながるわけですね。
4:ミョウガを美味しく食べる人気レシピ3選
(1)甘酢漬け
これは、ミョウガ料理の定番です。市販の甘酢だれを使って、浸すだけで出来上がり。甘酢の甘さが、疲れた体に染みる上に、そのままミョウガの栄養分を摂ることができるので、元気が欲しいときに食べたい一品です。
(2)だし
「だし」といっても、昆布や鰹節などの「出汁」ではありません。山形の郷土料理である「だし」です。香味野菜や夏野菜を細かく切って、納豆昆布と一緒に和えるだけの簡単な料理。ほかの野菜と一緒にミョウガも加え、ヘルシーな一品にしましょう。
(3)ぶっかけそうめん
そうめんの薬味としてもミョウガは合います。茹でた豚バラ肉や炒めたナスに、ミョウガをトッピングとしてのせたそうめんを掻きこみましょう。夏の暑い日や、食欲がいまひとつのときなどにおすすめしたい一品です。
5:まとめ
ミョウガは物忘れする食べ物というのは、あくまでも俗説ですが、それを知らないというよりも、ミョウガ自体を食べたことがないという人が多いかもしれません。とてもヘルシーな食材ですので、レシピを参考にぜひトライしてみてください。