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リアタイとリタイアは紛らわしい!それぞれの言葉の意味をチェック
月島もんもんM.Tsukishima
1:「リアタイ」とは?
(1)リアタイの意味
リアタイという言葉を知っていますか? ネットなどではよく使われる言葉で、「リアルタイム」を意味します。
リアル‐タイム【real time】
同時。即時。「歴史的瞬間をリアルタイムで映し出す」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
たとえば、誰かが「〇〇ってドラマ見たいんだよね」といったときに、「まさにリアタイだよ」答えれば、「今、そのドラマがテレビで放送されている」ことになります。
他にも、「〇〇ってイベント、リアタイ予定」といわれたなら、それは「イベントに行く」ことを意味します。YouTubeや配信コンテンツが充実してきた現在では、リアルタイムで見に行かなくても後日に視聴することができるために、リアルタイムで見ること、経験すること、そして参加すること自体の価値が上がってきているといえるでしょう。
(2)リアタイと語呂が似ているリタイア
「リアタイ」と語呂が似ているために、字面で混同されやすいのが「リタイア」。辞書には以下のように説明されています。
リタイア【retire】
1 引退すること。退職すること。「リタイアして田舎に引っ込む」
2 競走・競技で、退場・棄権すること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
ネットで使われるのは、例えばオンラインゲームのとき、途中で抜けることを「リタイア」といいます。プレイヤー同士が対戦できるゲームでもっともマナー違反とされているのが、負けそうになったときに故意に通信を切断をして、対戦そのものをなかったことにするリタイア行為なのです。
2:アーリーリタイア(早期退職)のメリット5つ
オンラインゲームでの故意のリタイアは嫌われてしまいますが、リタイアすることすべてが悪いことばかりでもありません。特に、現実の世界でのリタイアといえば、辞書の「1」の意味での退職のこと。
例えば、「アーリーリタイア」という言葉があるように、定年退職の年齢になる前にお金を貯めて、早期退職をし、第2の人生を謳歌しようという人もいます。そんなアーリーリタイアにはどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
(1)仕事のストレスがなくなる
仕事をアーリーリタイアすることで得られるメリットのひとつは、仕事のストレスから開放されること。
朝早く起きて、満員電車に1時間乗って出社する……といった生活に疲れてしまっている人もいることでしょう。職場にいれば、人間関係の影響を受けることは間違いありませんし、他人のやり方やルールに従って仕事をしなければならないこともあります。数字しか見ない上司に怒られることもあるでしょう。
また、ブラック企業に勤めている人などは、過酷な労働環境やパワハラに疲れきってしまっているのではないでしょうか。そんなストレスから開放されることは、とても魅力的ですよね。
(2)時間に余裕が生まれる
仕事を退職するわけですから、ざっと計算しただけでも1日8時間、週5日の時間が確保できることになります。通勤時間や残業などを含めると、もっと多い時間が手に入るわけです。
毎日の早起きから開放されることも大きなメリットですし、仕事をしていた時間をいろいろなことに費やせるようになります。子どもとの時間を多く取ることができ、家族との団らんを楽しむこともできるようになるでしょう。
時間に追われる生活から開放されることで、自分の人生を思うようにコントロールできるわけです。
(3)自分の好きなことに没頭できる
アーリーリタイアを考えている人は、好きなことや趣味をもっていることがほとんどでしょう。自分の好きなことに夢中になって、思う存分没頭できる環境がつくれるというのは、大きなメリットになります。
山が好きな人は、天気を見ながら「日本百名山」を登攀することも可能です。海外との行き来が通常に戻れば、海外の名山にチャレンジすることもできるようになります。絵を書くことが好きなら絵画教室に通ったり、音楽が好きな人はバイオリンを買って演奏したり、好きなことを思う存分できるわけです。
夫婦で全国を旅することもできるでしょうし、田舎に引っ越して悠々自適な生活を送るという選択肢も生まれます。
(4)年齢制限があることにチャレンジできる
早期に退職すると、年齢制限があることにチャレンジできるようにもなります。例えば、登山などでは、どうしても体力面の問題が出てきてしまいます。60代でチャレンジするよりも、50代や40代でチャレンジしたほうが踏破しやすいでしょう。「もう10年若かったら、チャレンジできたかもしれない」。その時間をアーリーリタイアで得られることは、大きなメリットといえるではないでしょうか。
(5)健康的な生活を送れる
働き方改革が提唱されているとはいえ、実際には、夜勤があったり、夜中まで残業を余儀なくされたりする業種はたくさんあります。そうなると、生活リズムを整えられず、不健康な生活を強いられてしまいます。病気になってしまったり、持病が悪化してしまったりすることも考えられます。そういった生活から開放されて、健康的な生活が送れるのもメリットです。
3:アーリーリタイアしたい!必要な準備5つ
続いては、アーリーリタイアするために必要な準備についてご紹介します。
(1)あらゆるリスクを想定する
早期退職にはたくさんのリスクが潜んでいます。
例えば、1億円の貯金があっても物価高騰が起きてしまい、物の値段が今の2倍になってしまったら、1億円の貯金額の価値は変わってきます。要するに、「これで大丈夫だろう」と思っていた貯金では足りなくなってしまう恐れがあるわけです。円安が起きれば輸入品の値段が上がりますし、インフレが起きれば商品の値段だけではなく、サービスの値段も上がる可能性があります。10年後も、今と同じ物価だとは思わないほうがいいかもしれません。
また、寿命の問題もあります。厚生労働省の「令和元年簡易生命表の概況」を見てみると、女性は87.45歳、男性は81.41歳が平均寿命とされています。そこまで生きると仮定して、資金計画を立てていたとしても、それ以上生きる可能性は否定できません。その間に、もし病気になってしまったり、長期入院が必要になってしまったりするようなことがあると、資金が足りなくなるケースも考えられます。
資金不足に直面したら、再就職を選択せざるを得なくなるでしょう。しかし、リタイア期間が長くなれば、そのぶん、再就職に響くこともありますし、いざ働き始めようと思っても、なかなか受け入れ先が見つからないかもしれません。
車を買おうと思ってもローンを組めないこともあるでしょう。社会的な信用が得られず、住居を借りることができないケースもあるかもしれません。これらのリスクを想定し、対策することが大切になります。
(2)資金の準備をする
リスクがわかったところで、アーリーリタイアするための資金準備を行いましょう。リタイア後にどれくらいの生活水準を維持したいかは人によってさまざま。実際に、いくら必要なのかを計算してみましょう。
しかし、支出を最小限まで抑えたとしても、予想外の出費は起こってしまうものです。そのため、自分が最低限必要だと思う資金よりも少し多めに準備することをおすすめします。
(3)人との繋がりをつくる
人との繋がりを作っておくことも大切です。いざというときに助けてくれる人は、多ければ多いほどいいのです。
また、コロナの影響で、出社せずに他人と会わないことが大きなストレスや孤独をもたらすということを実感した人も多いのではないでしょうか。アーリーリタイアでは、これが日常になるわけです。今から積極的に人間関係を構築していきましょう。
(4)リタイア後にやりたいことを探す
リタイア後は仕事をしていた時間が自分のために使える時間に変わります。しかし、何もやることがないと、毎日がつまらないものになってしまいます。「せっかく時間があるのに自分は何をやってるんだろう」と考えてしまうかもしれません。そうならないためにも、リタイア後にやりたいことを決めておきましょう。
(5)副収入を作る
貯金を切り崩しての生活は、精神的にもキツイものがあります。減る一方の貯金残高とにらめっこをして節約生活に取りかかっても、予想外の出費が起こるたびに不安に襲われ、あとどれくらいお金を使えるかを計算しているだけでは気持ちの余裕も失われていってしまいます。
株式投資やアフィリエイトといった不労所得など、生活費の足しになるようなものをもっておくと安心できます。最近では、一般人でもYouTubeなど、ネットを使ってお金を稼げるようになってきました。全国を旅しながら絶景を動画撮影して投稿し、お金を稼ぐことも夢ではありません。
4:まとめ
「リアルタイム」を生きている我々にとって、有意義な人生を送ることはとても大切です。アーリーリタイアを人生設計に組み込んでいる人もいることでしょう。一度きりの人生、後悔のないように、そして「リタイア」を「リタイア」せずに済むように、しっかり準備してください。
【参考】