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コミュニケーション能力を向上させるには?コミュ力が高い人のマネをしても向上しない理由

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

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目次

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1:コミュニケーション能力に悩んでいる人はどれくらいいる?

コミュニケーション能力はふたり以上の人がいれば、必要になってくる能力です。しかし、人と話すのは苦手という人も多いでしょう。

そこで今回『MENJOY』では、20~40代の男女500名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「自分のコミュニケーション能力について悩んだことはありますか?」という質問をしてみました。

結果は以下のとおりです。

ある・・・323人(65%)

ない・・・177人(35%)

およそ7割の人が、自分のコミュニケーション能力に自信がないと回答しました。「能力」というだけに、ある程度スムーズな会話力や洞察力が必要となると考えれば、簡単には身につけられない能力。

そこで、コミュニケーション能力の高い人と低い人の違いについて見ていきましょう。

2:コミュニケーション能力の高い人と低い人の違い

コミュニケーション能力の高い人と低い人は何が違うのでしょうか。いろいろな人の性格を鑑定したり、相談にのったりしている占い師の草薙つむぐさんにお話をうかがいました。

(1)相手に興味関心があるかないか

草薙:初歩的なことですが、相手に興味関心があるかどうかは、重要な要素でしょう。相手のことを知りたいと思ったり、仲良くなりたいと思ったりする気持ちがないと会話は弾まないもの。

例えば、相手の質問に答えているだけでは会話はなかなか続いていきません。こちらからも質問をするなどしていかないと、打ち解けられないでしょう。

特に、初対面の人が仲良くなるには、お互いの共通点を見つけるのが手っ取り早い方法です。なので、何かしらの共通点を見つけられるように会話を進めていくといいかもしれません。

(2)人の気持ちを読みとれるかどうか

草薙:人の気持ちを読みとれるかどうかも重要なポイントです。相手に失礼なことを言ってしまって、そのことに気がついていないと、相手から敬遠されてしまいます。

他にも、聞かれたくないことを根掘り葉掘り聞くのも避けたい行為。相手の表情や雰囲気から察していく能力が必要になってきます。

(3)相手に心を開いてもらえるかどうか

草薙:相手に心を開いてもらえるかどうかもコミュニケーション能力のひとつ。自分は話して「楽しかったな」と思ったけれど、振り返ってみると相手のことは何も知らない……。それでは、コミュニケーションがとれているとは言い難いです。

相手に心を開いてもらうには、自分の弱点や欠点をさらけ出すことです。例えば、「恋人いないんですよ~」と打ち明けてみたり、「なぜかやたらと蚊に刺される体質なんですよ」と冗談っぽく言ってみるのもアリ。

(4)質問力があるかないか

草薙:質問力もコミュニケーションには重要な要素。相手と仲良くなるには、共通点を探したり、相手がしてほしい質問をして仲良くなるきっかけを作っていきたいもの。

そこでおすすめなのが、相手が質問してきたことを聞き返す方法です。例えば、「好きな映画はなんですか?」と質問してきた場合は、相手が映画好きである可能性があるわけです。なので、そのまま聞き返すことで、相手の聞いてほしい質問ができます。

(5)論理的思考ができるかどうか

草薙:論理的思考ができるかどうかもコミュニケーションには欠かせない部分。特に職場でのやりとりに必要となる要素でしょう。相手がどんなことを言いたいのかを汲みとって理解したり、相手にわかりやすく説明したりすることは、必要な能力となります。

3:コミュニケーション能力を向上させたいなら…今すぐやるべきこと3つ

今度は、コミュニケーション能力を上げるためにやるべきことをご紹介します。

(1)自己プレゼン力の向上

草薙:「コーチング」という手法を実践するのも効果的な方法です。相手の疑問について答えを提供するのがティーチングやコンサルティングで、相手から答えを導き出すのがコーチングになります。

例えば、「どんなことをしたいのですか?」や「それを実現するには何が問題となっていますか?」、「その問題を解決するにはどうすればいいと思いますか?」、「それを行うには何が必要ですか?」といった感じで相手に質問を投げかけていき、問題解決する方法を相手から引き出すテクニックになります。

こちらからのアドバイスは不要で、質問をしたら、相手の話をしっかり聞いて同調するだけでもうまくいくことが多いです。

(2)話題のストック

草薙:話題のストックもあると便利。初対面の人と話をするときに、どんな話をすればいいのかわからないことがあるでしょう。話題がなくなってしまって沈黙が訪れるようなときに、さっと新しい話題をふることができると、円滑なコミュニケーションがはかれます。

(3)アドバイス

草薙:人と仲良くなりたいのであれば、アドバイスをもらうような会話をしてみることもおすすめ。アドバイスをもらう行為は、相手があなたの味方になって話をすること。なので、敵対するような会話にはなりづらいのです。

「最近、出会いがなくて困っているんですけど、いい出会いって何かありませんか?」とか「どうすれば上司とうまくいくと思いますか?」などといったことを話してみると、自然と会話が進むもの。そして相手は、自然とあなたの味方にもなってくれます。

4:高い人をマネしてもムダ!コミュニケーション能力の低い人が本当にやるべきこと5つ

今度はコミュニケーション能力が低いと思っている人がやったほうがいいことをご紹介します。

(1)目を見て話をしない

草薙:「目を見て話をしろ」と言われたことのある人もいると思います。しかし、実はこれ、他人と仲良くなるにはあまりいい方法とは言えません。

目を見て話をする人は自信があって、説得力をあげようとしている人である可能性があります。そのため、頭が良く見えたり、信頼できるような印象を他人に与えます。しかし、相手の気持ちを読みとりたい、会話を上手にしたいと考えているのであれば、目を見ないほうがいいでしょう。

一般的に表情にはその人の本心が出ると思われていますが、多くの人は表情を作って会話をすることもあります。嫌いな人と話をするときに、必要以上に丁寧に話をしたり、他の人よりも笑顔を増やして話をすることがあると思いますが、それがいい例でしょう。

むしろ、相手の声や話し方に集中したほうが、相手の表情に惑わされることがなくなるため、本心を見抜きやすくなると言えます。

(2)お世辞の使い方

草薙:お世辞の使い方も重要です。例えば、普通に仕事をしている人に対して「君は天才だ! 一生懸命仕事をしていてすごい!」と褒めちぎると、逆に「バカにしているのか?」と相手を怒らせてしまいます。

これは極端な例ですが、相手を褒めるとき露骨すぎるとマイナスの印象を与えてしまうわけです。「君はアルバイトなのに仕事が早い!」などの上下関係を認識させるような褒め言葉も同じです。ポイントは前置き。

相手を褒めるときに、「こんなことを言うと失礼かもしれませんが……」と前置きをしたあとに、「仕事が早くてとても信頼できる人だと思っています。その秘訣のひとつを教えてもらえませんか?」と言ったほうが謙虚さが相手に伝わります。そして、アドバイスを求めているので相手があなたの味方になってくれます。

上司に対して褒め言葉を使う場合も「私の立場でこんなことを言うのは失礼だとは思いますが」と前置きしてから、「部下の立場として、とても仕事がしやすいです。自分も部下に同じことをしてあげたいので、どうすればいいか教えてくれませんか?」と言ってみるといいでしょう。

(3)トークの割合

草薙:相手に気持ちよく会話をしてもらいたいと思うなら、6対4くらいの割合で話をするといいでしょう。どちらが6割でも4割でもいいですが、これくらいの割合がちょうどいいと言えます。

例えば、べらべら喋っている人がいると、逆に聞き手が疲れてしまったり、「人の話を聞こうとしない人」と思われたりしてマイナスな印象に。逆にまったく何も喋らないと「この人は私に興味ないんだな」とこれもマイナスな印象を与えてしまいます。

そのため、相手よりも少し多めに話をして話し手になるか、逆に相手に少し多めに話をしてもらって、自分は聞き手にまわることを意識するといいでしょう。

(4)思い込みをなくす

草薙:いろいろな人を見ていると、人間関係においてネガティブな勘違いをしやすい人が多いことがわかります。「私はなんとなく、あの人から嫌われている気がする」とか、「今日、あの人と話をしていたけれど、失礼なことを言ってしまった気がする」など……。

実はその思い込みが激しい人ほど、人間関係を慎重になりすぎてスムーズなコミュニケーションをとれないことがあります。こういう人は、「相手に嫌われないように」と自分の話や振る舞いにばかり意識を集中させてしまう傾向が。なので、逆に相手から「私の話に興味ないのかな」とか「人の話を聞いていない人」と思われてしまいます。

そのため、「なんか嫌われたかも」と感じた場合、それは自分の勘違いであると割り切ったほうが、コミュニケーション能力の向上につながります。

(5)感情的にならない

草薙:今度は、親しい人と接するときのコミュニケーション方法についてご紹介します。

親しい人と接するときに、ついつい感情的な言葉をぶつけてしまったり、逆にぶつけられてしまったりすることがあるでしょう。その結果、「もう無理!」となってしまう場合も……。

まずは感情的にならず、相手が受け入れやすい言い方で気持ちを伝える方法を試みてください。例えば、相手が約束を守ってくれないと感じているなら「最近、約束を守ってくれないけど、私はそれがつらい。仕事があって仕方ないことも多いと思うけど、そういうときは事前連絡をしてほしい」と、現状とそれについての自分の気持ち、改善策を伝えてみてください。

逆にもし「あなたはいつもそうやって約束を守らないじゃない!」と言われた場合、「いつもじゃないだろ」と言い返したくなることもあるでしょう。その場合、「本当に、いつもそうだと思っているの?」と聞き返してみてください。そうすれば、「確かに、いつもではないけど、最近多いと思う」と言い方を和らげてくれるでしょう。

こうして、感情的な言い争いに発展することを防ぎつつ、相手が本当に言いたいことを確認するようにしてみてください。

5:まとめ

今回はコミュニケーション能力についてご紹介しました。些細なことでコミュニケーション能力は向上できます。些細なことだからこそ、「大した効果はない」と思うのではなく、積み重ねていく気持ちが重要になります。

【取材協力】

草薙つむぐ・・・書店員の経験から今までに触れた映画や小説などは1000タイトル以上。またスポーツ選手から芸能人まで幅広い人脈を持ち、恋愛コラムニストからも恋愛相談を受けた経験を持つ。手相占い師としても活躍中。