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交際ゼロ日婚のリアル!付き合わずに結婚したカップルにホントのところを聞いてみた

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1:交際ゼロ日婚の実態が気になる!

結婚といえば、その多くは、出会って、お付き合いを経て、お互いのことをある程度知ってからするもの、というイメージが強いですよね。しかし、最近ではお付き合いをせず、すぐに結婚を決める「交際ゼロ日婚」という言葉を聞くようになりました。

「そんな結婚、現実にあるの?」「結婚した後に価値観や意見のすれ違いがあったらどうするの?」などなど、交際ゼロ日婚が生まれるきっかけはもちろん、その後の生活についても、気になることは多いですよね。

そこで今回は、筆者の友人で、実際に交際ゼロ日婚で結婚したカップルがいましたので、なれ初めや実際の今の夫婦生活についてまで、深掘りインタビューしてみることにしました。

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2:実録!交際ゼロ日婚【きっかけからプロポーズまで】

今回、インタビューに答えてくれたのは、動画ディレクターのモリゾーさん。2019年12月に交際ゼロ日で結婚したばかりの新婚さんです。さっそく、その馴れ初めから、ズケズケと遠慮なく聞いてみました。

(1)出会い

モリゾーさん(以下「 」内同):「奥さんは、僕が住む予定だったシェアハウスの管理人をしていた人だったのです。結局、僕はそのシェアハウスには住まず、別の家に住むことになったので、特に関わりはなかったんですが、それから2か月後くらいに、知り合いが経営しているスナックで、たまたま再会したんです」

(2)仲良くなったきっかけ

「再会したその日にかなり打ち解けて、奥さんのほうから今度ふたりで飲みに行かない?って誘われたんです。そこから、頻繁に会うようになりました。

この時点で、なんとなく“付き合うのかな”っていう予想はしていたのですが、タイミング的に奥さんのほうが家を出たいと言っていたこともあり、じゃあもう、ふたりで住んじゃおうかという流れになったんです。それで、付き合う話の前に、そのままふたりで家を探して、契約しました」

(3)プロポーズ

「僕は普段からお金をあまり使わない人間なのに対し、奥さんは好きなものに好きなだけお金を使うタイプの人で。一緒に住むとはいったけど、この人と暮らしていけるのか、ちょっと不安にはなりました。

そんなときに奥さんが、“私は今、好きな人と好きなことをするためにお金を稼いでいる。逆にあなたは、計画的にお金の使い方を計算できる人なんだよね? それなら私の財布を握ってほしい”と言ってくれて。

でもお金のこととか、そこまで深い付き合いになるなら、もう結婚しようかという流れになって、迷わずに結婚しちゃいました」

(4)結婚してみて…

「最初はやっぱり、夫婦になることに対して実感がわかないというか、付き合っているのと夫婦になること、何が変わるんだろうという感じでした。

けれど、いろいろとふたりで乗り越えて話をしていくうちに、最近は夫婦でなんだなぁという実感が湧くようになってきて、気持ちの変化を感じています。

まだ結婚して1年経っていないですが、これからの生活も楽しくやっているような気がしていますね」

3:交際ゼロ日婚の実態!Q&A

再開からプロポーズまで、わずか1週間ほどだったというモリゾーさん。いろいろなギモンもたくさんあるので、ひとつひとつ聞いてきました。

(1)どうして結婚しようと思ったの?

「知り合ってからすぐではありましたが、話をしているうちに僕も奥さんも、お互いのことをすごく尊敬できることがあることがわかって。だから、この人と生きていけばどんな面白い人生を歩めるんだろうな……っていうワクワク感がありましたね。それが決め手かもしれません。あとは、顔がすごくタイプだったというのもありますね(笑)」

(2)親にはなんて話したの?

「知り合ってからすぐ入籍することは、お互いの両親には正直に話しました。まぁ、ごまかしても仕方ないことですし。最初はびっくりされたけど、もともと固い親ではなかったので、自分たちが決めたことならいいんじゃない、と反対もなく、すんなり応援してくれましたね」

(3)お互い交際せずに結婚して、不安だったことは?

「元々、結婚に対しては、書類上のことだろうってライトに考えていたので、不安はそんなになかったですね。結婚式とかもお互い重要視するタイプではなかったですし。あとお金も、まあ僕は本業の収入はそんなになくてもアルバイトもしているし、ふたりで支え合えば大丈夫だろうな、っていう感じです」

(4)ぶっちゃけここは合わないな〜と思うところあった?

「それはもちろん、ありました。喧嘩もしましたね。奥さんが片付けが苦手だとは聞いていたんですが、住んでみたらここまで苦手なのか……!とびっくりしたり(笑)。

自分も奥さんに嫌な思いをさせてしまったり、ベロベロに酔っ払って迷惑をかけてしまったこともあるので、そのあたりは普通のカップルと同じように、少しずつすり合わせて解決していっていますね」

(5)気持ちはどう変化していったの?

「夫婦だという実感は、結婚当初はまったくわきませんでした。周りの夫婦に聞いても、“最初はそういうものだよ”と言われたので、まずはお互いのことを“奥さん”とか“旦那”と呼ぶことから始めてみました。

夫婦なんだなと感じることができたのは、本当に最近のこと。奥さんが働けない状態になってしまったことがあったんですけど、お金のことよりも、奥さんの体調がいちばん大切で、一緒にいられることが何よりも大事だなぁと心から思っている自分がいて、あぁ、これが夫婦なんだな……と」

(6)そもそも結婚願望はあったの?

「僕は結婚願望はまったくありませんでしたね。奥さんは25歳までに子供がほしいという気持ちはあったみたいですが、結婚というイベント自体には、それほど興味がなかったみたいです。

結婚願望がお互いに強くなかったからこそ、“こうしなきゃ”みたいなこだわりがゼロだったので、勢いで結婚できたみたいなところはあったのかもしれません」

(7)ぶっちゃけ結婚前に体の関係はあった?

「ははは。それは答えにくい質問ですね。でも確かに、付き合っていないわけですから、それも結婚してから……と答えたいところなのですが、ぶっちゃけて言ってしまうと……ありました(笑)」

(8)他の異性に目移りするようなことはないの?

「こればっかりは、将来的な可能性もゼロかっていわれると難しいですけど、僕は好きになったら、その人だけに夢中になるタイプなんです。奥さんもそうだと言っているので、今のところは大丈夫かな、と思います(笑)」

(9)子供のことは?

「子供は天からの授かりものだと思っているので、いつできてもいいなと思っています。できたときがタイミングかな、と」

(10)結婚生活で大事なことは何だと思う?

「僕らは結婚前に価値観の擦り合わせもしていなかったし、信頼関係も結婚してから築いていく部分が大きかったんです。だから、夫婦でいることでいちばん大切なのは、お金を抜きにして、この人と貧乏になっても暮らしていける、生きていきたいと思える、そういう覚悟のような気がします。幸い僕たちは、その部分はピッタリ価値観が合いましたね」

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4:交際ゼロ日婚はおすすめかも

たとえ長い交際期間を経ても、価値観を共有できないこともありますし、ずっと我慢してきて、何かのきっかけで爆発……なんていう話もよく聞きます。

その点、交際ゼロ日婚は、その価値観の擦り合わせを結婚してから行うもの。でも、世間一般の「結婚」とか「夫婦」というかたちにあまりとらわれず、自分たちらしい夫婦のあり方を見つけるには、意外と向いているのかも。

コロナ禍でカップルのあり方が変わり、恋愛の「ニューフォーマル」が生まれつつある社会で、こうした「交際ゼロ日婚」もまた、選択肢のひとつになるのではないかと思いました。

お話しを聞いたのは…
モリゾーさん

元フリーランス動画編集者 兼 ミュージシャン 兼 講師業。現在は制作会社に所属し、動画ディレクターとして活躍中。奥さんはデザイナー。Twitterでは、映像関係の情報発信などもおこなっている。