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リベンジポルノとは?リベンジポルノの構成要件と被害に遭ってしまったら

水野 文也F.Mizuno

目次

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1:リベンジポルノとは?

まずはリベンジポルノの正しい意味について、しっかりと確認していきましょう。辞書には以下のように載っていました。

リベンジ‐ポルノ【revenge porn】 の解説

《リベンジは復讐の意》元交際相手や元配偶者の性的な写真・動画などを、インターネット上で不特定多数の人に公開する嫌がらせ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

つまり、主に恋愛関係にあって、別れた交際相手や配偶者が、別れたことに対する仕返し目的で、相手の裸の写真や動画など、わいせつな画像を無断でネット上にバラ撒くことを指します。

2:リベンジポルノをとりまく社会的動き

(1)ネット時代だからこその産物

紙で撒く怪文書など、こうした嫌がらせの類は昔から存在しました。しかし、リベンジポルノが起きるようになったのは、インターネットの普及したことが背景にあるのはいうまでもありません。

写真や画像についても、カメラやビデオの機能がついたスマホの普及で、撮影したものを簡単に保存・保管できるようになりました。それを手軽にSNSなどで投稿できるようになるなど、リベンジポルノをする環境が整っているのです。

相手がリアルな彼氏、彼女でなくても、起こり得るのがリベンジポルノの怖いところ。SNSだけの関係で、気軽に相手にヌード写真を送ったあと、「こいつ、やっぱり変」と思ってブロックしたところ、相手が逆恨みしてその写真を公開される……ということもあり、どこに落とし穴があるかわかりません。

(2)三鷹の事件から防止法成立に

リベンジポルノは、2013年の東京都三鷹市の女子高生ストーカー殺害事件によって一気に注目されるようになりました。犯人の男は、殺害前に交際相手の写真をネット上にアップしたことについて問われると、「付き合った事実を半永久的に残したかった。かなり話題になると思った」としたうえで「彼女の尊厳を傷つけたいという気持ちもあった」と語り、世間を大きく騒がせました。この事件が、罰則を盛り込んだリベンジポルノ被害防止法の2014年の成立につながりました。

さらに、リベンジポルノで注目されたのは、韓国のアイドルグループ「KARA」の元メンバー、ク・ハラさんの自殺。ハラさんは、かつての交際相手から、ふたりのセックスを録画した動画をネット上に流出させると脅迫されたとして、裁判を起こしていました。

(3)2019年の相談件数は過去最多

リベンジポルノ被害防止法によって、収まるかに思えたのですが、その後もリベンジポルノは増加しています。警察庁の発表によると、警察が受理したリベンジポルノに関する相談は1479件と、前年より132件も増えています。同法が施行されて以来、過去最多となりました。

このうち、画像を公表すると脅されたのが584件、画像を公表されたのが272件。また被害者の93.4%が女性でした。

3:リベンジポルノ防止法の構成要件

(1)刑罰はどれくらい?

リベンジポルノ防止法は、正確には「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」という名称です。

そこに定められているのは、第三者が被写体を特定できる方法で、プライベートとして撮影された性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した場合、刑罰を科すというもの。3年以下の懲役又は50万円以下の罰金を科すほか、画像記録を拡散させる目的で特定の者に提供した場合も1年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます。

(2)性的画像記録とは?

対象となる画像は「他人が人の性器等(性器、肛門又は乳首をいう)を触る行為又は人が他人の性器等を触る行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」と定義されています。

また「衣服の全部又は一部を着けない人の姿態であって、殊更に人の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」とあります。つまり、アダルトビデオや、文字どおりのポルノ映画のような画像・映像を公開することが、処罰の対象になるのです。

(3)処罰される対象者は?

処罰となる行為としては、本人の許可なく、第三者が映っている人物を特定できてしまう画像を公開すること。その対象者としては以下が挙げられます。

・不特定の人に提供した者

・多数の人に提供した者

・不特定の人に情報発信した者

・多数の方に情報発信した者

・上記の4件にあたる人にコンテンツを提供した悪意の第三者

例えば、リベンジポルノをした人に、そうすることを知っていて画像データを提供した場合も、処罰の対象になります。

4:リベンジポルノの被害に遭いやすい人の特徴3つ

(1)ノーと言えない人

大好きな彼氏がお願いしてきているから、言うがままに……。それ自体は愛情からの行動かもしれませんが、今お付き合いしている彼氏だって、将来、どうなるかわかりません。

つい要求に応えて、性行為の場面とまでいかないまでも、ヌード写真を撮らせてしまうことはありがちなこと。そのような求めがあったら、ハッキリと断るようにしましょう。

リベンジポルノは、女性の被害が目立ちますが、米国での調査によると、「あの写真脅迫するよ!」と脅迫された比率は、女性よりも男性のほうが高いという意外な結果に。男性であっても、油断してはいけません。

(2)人を信用しすぎる人

お付き合いしている相手を疑うことは、普通にはできないこと。ですが、何でも信用してしまう、信用しすぎるのも考えものです。

「大好きな彼女のエッチな写真が欲しい」という気持ちも、男性心理を考えれば、まったく理解できないわけではありません。しかし、「ノー」と言っているのに、それでもしつこく要求してくるのであれば、疑ってみる必要もあるでしょう。本当に大切に思っているのであれば、「ノー」に理解を示してくれると思うからです。

一方、SNSなどで知り合った相手に性的画像を送るのは、何があっても絶対にNG。「同年代の女の子だから大丈夫」と思っていても、実際には年齢も性別も嘘かもしれません。SNSの相手については、まず相手を疑うことが被害を未然に防ぐことにつながります。

(3)泥酔して記憶をなくすことが多い人

記憶を失うほど飲んだあとにエッチをして、知らない間に写真を撮られて……。もともとエッチをしている仲であって、気を許しているために泥酔してしまうのかもしれませんが、どこに落とし穴があるかわかりません。この世に「その場のノリ」ほど怖いものはありませんから……。

5:リベンジポルノの被害に遭ってしまったら?その対策3つ

(1)脅されたらすぐに警察へ

詳しくは、警察庁のホームページも参考にしてほしいのですが、脅された段階で、すぐに警察に相談しましょう。アップされて、拡散されてからでは遅いのです。その際、相手からのメールのやり取り、着信履歴は、消さないで証拠として残しておきます。最寄りの警察署のほか、各相談窓口でも相談を受け付けています。

(2)掲載されてしまったら

画像を掲載されてしまった場合、プロバイダーや電子掲示板の業者に、削除依頼をすることができます。プロバイダー責任制限法に基づいたネット上の画像削除について性的画像記録に関しては特例が設けられており、発信者の反論がない際、削除するまでの期間について通常は7日間の照会期間が2日間に短縮されます。

ネット上に流れると急速に広がるため、とにかく、そうなったら一刻も早く動くことが先決。できる限り早く削除要請をするために、すぐに警察等に相談すべきです。

リベンジポルノの被害にあった場合は、警察、一般社団法人セーファーインターネット協会、弁護士が相談先になります。警察は取り締まり、協会は削除への対応、弁護士は将来的に損害賠償の請求など考えた場合などに力になってくれますので、迷わず相談しましょう。

(3)法的措置を講じるため証拠保全を

リベンジポルノによって、精神的な苦痛だけではなく、ビジネスで大きな影響を受けるといった物損を受ける可能性もあります。

被害届を出す、刑事告訴するだけではなく、慰謝料や損害賠償の請求など民事訴訟を起こす場合、証拠となりそうなメールのやり取りなどは、証拠になるので、しっかり保全しておきましょう。どうか泣き寝入りしませんように。

5:まとめ

一度、ネット上で拡散されてしまうと、すぐに削除することができても、見た人が保存をするなどすれば、完全に消し去ることはできなくなってしまいます。

そうならないように、大切なのは、エッチな写真の要望に対して、ハッキリと「ノー」と言うこと。ちょっとした油断で、とんでもない事態にになってしまう可能性があることを、決して忘れないようにしましょう。