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疎外感とは?意味、原因、職場で感じたときの対処法を解説

大船くじら

大船くじらK.Ofuna

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目次

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1:疎外感とは

(1)疎外感の意味や類語

疎外感とは、疎外されている感じ、という意味ですよね。では、「疎外」とはどういった意味なのでしょうか。まずは辞書で正しい意味を確認してみましょう。

そ-がい【疎外】

1 嫌ってのけものにすること。「新参者を疎外する」

2 人間がみずから作り出した事物や社会関係・思想などが、逆に人間を支配するような疎遠な力として現出すること。また、その中での、人間が本来あるべき自己の本質を喪失した非人間的状態。

3 自己疎外(じこそがい)

出典:デジタル大辞泉(小学館)

今回テーマとなるのは、「1」の「嫌われてのけものにされている」と感じている状態のこと。この「疎外」の類語としては、「排他的」「閉鎖的」「仲間外れ」などがあります。「自分はひとりぼっち」という孤独感に、嫌われているとか、集団に馴染めないといった感覚が加わるのが疎外感になります。

(2)疎外感を英語でいうと?

疎外感の英語表現としては「疎外」を意味する「alienation」を使用することが多いです。「a sense of alienation」や「felling of alienation」などが、疎外感に近い言葉でしょう。例えば「私は会社で疎外感を与えられている」を英語にすると、「I have been given alienation at work.」などと表現することがあります。

また、「feel isolated」「feel out of place」という表現もあります。

2:疎外感を感じる原因5つ

(1)馴染めていない

気軽に雑談ができる相手がいない。自分はひとりなのに、他のメンバーは楽しそうにしている。そのような状況は、孤独でつらいもの。周囲が意図的に仲間外れにしている場合はもちろんですが、何となく相性が悪くて、馴染むことができない場合も、疎外されているという気持ちになってしまいがちです。

(2)劣っていると感じている

周囲の人たちと比較して、自分が劣っていると感じるときも、疎外感を抱きがちです。職場などで、自分が他の同僚たちより劣っていると思うと、軽んじられている気がして、仲間として認められていない気持ちになってしまうことも多いでしょう。

実際のところ、本人が思うほど劣っていないし、迷惑になっていない場合もあります。しかし、自分の中で劣等感を払拭できないと、疎外感を抱き続けることになるでしょう。

(3)適正な評価を受けていない

自分の能力に対して適正な評価を受けていないと思うときに、疎外感を感じることもあるでしょう。「結果を残しているのに評価されない」「自分より劣るあの人のほうが認められている」と感じることで、集団の中で受け入れられていないと感じてしまいます。

認められたくて頑張る、だけど認められない。この繰り返しが続いてしまうと、次第に疎外感を募らせることになります。

(4)細かいことが気になってしまう

疎外感を感じやすい人というのは、繊細な人が多いです。他人の些細な行動や発言が気になって、傷ついてしまうのです。例えば、いちばん親しいと思っていた友人が別の人と仲良くしていたり、たまたま自分だけ飲み会に誘われなかったりすると、それが心のダメージとなってしまいます。

他の人が気にならないような小さな出来事の積み重ねで、ひとりぼっちのような気持ちになり、それが疎外感につながってしまいます。

(5)自分から人を遠ざけている

人付き合いが苦手だったり、職場の雰囲気が好きになれなくて深入りしたくなかったりして、深く付き合わない人もいると思います。自分で選んだとはいえ、みんなが楽しそうにしていると、時おり疎外感に包まれて、悲しくなってしまうこともあります。

3:職場を辞めるほうがいい?疎外感があるときの対処法5つ

(1)割り切る

理解してほしい、受け入れてほしいという気持ちが強すぎると、それが叶わないときに、疎外感を感じることに。そうならないためには、「人は人、自分は自分」と割り切って生活することが大切。職場の場合なら、単に就職した先が同じだっただけのこと。気が合うとは限らないですし、それが普通だと考えましょう。

(2)特定の集団に固執しない

一緒にいるメンツに固執するから、自分が認められないと疎外感を抱くともいえます。疎外感を抱くことが多いなら、自分が属しているグループ外の友人と遊んだり、恋人ばかりと過ごさないようにしたりなど、違う空気を吸ってみましょう。趣味や興味のあることに集中するのもいいでしょう。疎外感があるのに一緒にいる必要はありません。

(3)劣等感を克服する

劣等感がある状態は、同僚から軽んじられている気持ちや、蔑ろにされている気持ちを誘発します。それが、のけ者にされているような疎外感につながることがあります。

仕事で遅れをとっていると感じるなら、頑張って同僚に追いつくまで、自分をレベルアップさせましょう。劣等感を解消できれば、疎外感を抱くことも減るはずです。

(4)周囲に壁をつくらない

寂しいのなら、周囲の壁を取り払ってみましょう。思い切って近づいてみれば、意外とすんなり受け入れてくれることもあります。疎外感で苦しむくらいなら、思い切って考え方を変えてみてもいいのではないでしょうか。

(5)環境を変える

職場でも、友人関係でも、恋愛関係でも、自分がどんなに努力しても、報われないこともあります。人間関係は相手があってのものなので、自分の努力だけではどうにもならないのは当然のこと。

自分の中で無理だと思ったら、職場を変える、友人や恋人と距離を置くなど、環境を変えてしまってもいいでしょう。今いる場所は自分の居場所ではないと思えれば、少しは気持ちが軽くなるのではないでしょうか。

4:疎外感から脱却しよう

疎外感の原因は多くの場合、自分が所属している集団内での居心地の悪さから起こるものです。努力して改善することも可能ですが、どうしても難しい場合は環境を変えるなど、思い切った行動も必要かもしれません。