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概要をうまくまとめるには?概要の基本的な書き方とテクニック

水野 文也F.Mizuno

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目次

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1:概要書・概要設計書・概要欄・概要図……概要とは?意味と類語

(1)概要とは?意味と類語、反対語

まずは「概要」の言葉の意味を辞書で調べてみましょう。

がいーよう【概要】

全体の要点をとりまとめたもの。大要。あらまし。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

企業のホームぺージなどをみると、会社のあらましを記した「会社概要」がありますが、これなどは概要の代表的なものでしょう。言葉のとおり、一読すれば会社のことが把握できるように書かれています。

同義語、類語としては、「概略」「要約」「概観」など。反対語としては、要点のとりまとめではなく、詳しく示すという意味で、「詳細」「委細」などがあります。

(2)概要を英語で言うと?

英語で「概要」を示す言葉には以下のものがあります。

「outline」物事の輪郭、あらまし

「overview」概観

「summary」あらすじ

これらは日本語にも溶け込んでいる言葉でしょう。「まずはアウトラインからご説明します」などと、よく使われますよね。また「この文章は〇〇についてサマライズしたものです」などという表現も耳にするシーンがあるのではないでしょうか。

例文としては、

This is our company’s outline.(こちらが弊社の概要になります)

Please explain about the summary of the case.(事件の概要を聞かせてください)

のように使用します。

2:概要の基本的な書き方

(1)要点だけを無駄なく押さえる

「概要」を漢字1文字ずつに分けて考えると、「概」はだいたい、おおむねという意味であり、「要」は大切な部分という意味になります。ここから考えると、概要を書くときの絶対必要条件とは、「だいたい」の「大切な部分」であること。つまり、余分なことを削ぎ落して、要点だけを無駄なく押さえることが基本といえるでしょう。

(2)会社概要

自分で書くことはあまりなくても、ビジネスで取引をはじめるときや、就職・転職時などに読むことが多いのが、会社概要だと思います。わかりやすい会社概要は、自分で何らかの概要を書くときや、データを整理するときの参考になるかもしれません。

会社概要では、会社名のほか、資本金、従業員数、設立年度などで、会社の規模と歴史を表しますが、最も重要なのは事業内容。例えば、IT企業、食品製造など、産業分類に留めてしまうと、大雑把すぎて要点を押さえたことにはなりません。

「IT技術を活用した〇〇アプリの製造」「ヨーグルトやバターなど乳製品を取り扱う食品企業」など、具体的に何を扱っているかまで記します。ただし、商品名などの「詳細」まで記述する必要はありません。

(3)企画書、報告書、説明書等の概要

企画書、報告書など、いずれのケースでも、概要をまとめるときは、ポイントを簡潔に記すことが必須になります。例をいくつか挙げましょう。

会計システムの導入に関する企画書

「会計システムの導入で、処理の簡略化と正確性を実現できる。同時に、人員削減などのコストカットも可能となり、生産性の向上に繋がる」

会議の報告書

「〇月〇日〇時より、部員〇名による〇〇に関する会議を行った。〇〇課長から〇〇を強化すべきとの提案があり、協議した結果、○○を〇月〇日より行うことを決定し、会議を散会した」

(4)レポート、卒論などの論文

レポートや論文などの概要は、これらの中で何を述べているのか、何について論じるのかを、わかりやすくまとめることが重要です。逆にいえば、ダラダラと書き、中身が薄く、論点が散漫だと、概要をうまく書くことができないでしょう。

レポートや論文を書くときは、自分が何を述べたいのか、概要を先に書いてから始めると、しっかり筋が通ったレポートになるかもしれません。

3:もっとわかりやすく!もっと簡潔に!概要作りのテクニックとポイント

(1)重点をアピールしよう

繰り返しになりますが、とにかく何が重要なのか……概要を書く際のポイントはここにあります。上述した会社概要では、その会社を最低限知るために必要な事柄をコンパクトにまとめていますが、報告書、企画書など時系列な内容を伴うものでは、何を言いたいのかを具体的に書くとともに、その必要性などを起承転結でまとめるとわかりやすくなります。

また、概要は「大体」なのですから、細かな部分は必要ありません。長くなると、要点がぼけやすくなります。レポートであれば、200~400字程度でまとめるのが適切でしょう。

(2)目的・方法・結果などを整理してまとめる

概要というと、全体をまとめるということで、あらすじと勘違いしている人がいるかもしれません。あらすじは、内容をコンパクトにしただけですが、概要とは、重要なポイントを伝えることが目的です。

先ほど、起承転結と記しましたが、目的・方法・結果を本文からピックアップし、目的→背景→考察→結論の順に落とし込んでいくのが、オーソドックスな方法になるでしょう。おおまかであっても、全体的な内容を把握していなければできない作業です。

(3)レポートなどは最初に概要を書く

筋が通った内容のものを完成させるために、最初に概要から書くのもおすすめです。上述しましたが、概要を書いてから作業をすることは有効な方法です。

概要は、図面に例えると俯瞰図のような役割を果たします。本文を書いていて詰まったときに概要を読み返せば、方向性の迷いを払拭することができるでしょう。さらに、矛盾に気が付いたり、構成のバランスを考え直したりすることもできます。

4:概要は忙しい人の味方

日々時間に追われ、生産性の向上を求められるビジネスマンやビジネスウーマンにとって、効率よく物事を知ることができる概要は重要。要点がまとまっていない、散漫になっている概要は、全体の内容が優れていても、読み手に悪い印象を与えてしまいます。読み手のことを考えて書くのが大切でしょう。

と、ここまでエラそうに書きましたが、この記事の冒頭のリード文もある意味、概要の一種。読んでいただいたみなさんにわかりやすく伝わるよう、肝に銘じて書かなければと、筆者自身、気持ちを新たにしました。