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危機感がない・低い理由は?危機感を感じる瞬間と危機感を持つメリット

青木 エイミー

青木 エイミーA.Aoki

目次

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1:危機感とは?

(1)危機感の意味は?英語で言うと?

危機感の正体を探る前に、まずは正しい言葉の意味をつかみましょう。辞書で調べると、以下のように書かれています。

きき‐かん【危機感】

今のままでは危ないという不安や緊迫感

出典:デジタル大辞泉(小学館)

コロナが流行っているのに、夜の街を出歩いてしまう。日常的にマスクを付けずに過ごしている。それで感染してしまい、「まさか自分が罹患すると思っていなかった」などと言っているような人がまさにそれです。また、貯金ゼロなのに浪費してしまう、流れが速い川で遊んでしまう、などというのも「危機感がない」行動だと言えるでしょう。

ちなみに、英語では「sense of crisis」などの表現をすることができます。

(2)危機感を覚えるの意味は?

日常では「危機感を覚える」と使うことが多いかもしれません。「危機感を覚える」とは、今のままでは危険だという不安や緊迫感を意識させられることを意味しています。

「危機感を感じる」という人もいますが、「危機感」の「感」に、すでに感じる意味合いが込められているという解釈から、意味が重複しているとする向きもあります。

2:日本には危機感がない人が多い?日本人の危機感が欠如している理由4つ

(1)日本は安全だと思っている

感染症が世界的猛威を振るっても、「自分はかからない」と根拠のない自信に満ちあふれている人が多く散見されました。今世界で起きていることを他人事としてしか考えられないのは、海に囲まれた島国であるということも理由なのかもしれません。

(2)事なかれ主義の人が多い

国内で何か大きなトラブルが起きた際に、自分に影響が出ていないと「自分は関係ない」と見て見ぬ振りをする人が少なくありません。この理由として、日本人の社会貢献意識の低さを指摘する人もいます。社会のために生きる、という発想がそもそも希薄ということです。

(3)年功序列が悪影響を及ぼしている

縦割り組織であることも要因だと考えられています。横のつながりがあまりないために、連携を図るという仕組みがつくれないのです。また、年功序列が根付いていて、上の指示待ちになってしまう人も少なくありません。上が機能しなければ、どんどん危機的な状況に陥っていわけですが、意見を言うこと=盾突くことというような認識が強く、おとなしくしていたほうがいいと考えてしまうのです。

(4)想像力の欠如

歳を重ねて忙しい日々を送っているうちに、イノベーションを起こすような発想ができなくなってしまう人が多いです。

長時間働くことにより、多く脳のリソースが割かれ、消耗してしまっているために、想像力が衰えてしまうのでしょう。そのため、大きな危機が訪れても、それが何をもたらすか想像できなかったり、「生存バイアス」がかかって思考を停止させてしまったりする人が多いように思います。

3:日常生活で危機感を感じる瞬間5つ

日常生活で危機感を覚えた瞬間を男女に取材しました。

(1)寝坊したとき

「学生ですが起業しているので、授業より優先したいものが多く、今は単位さえ取れればいいや……と思いながら生活しています。そのため、出席日数はギリギリ。でも、あと1回遅刻したら単位が取れないというときに寝坊したときには、さすがに焦りました」(Aさん・19歳男性)

(2)ぼーっとして赤信号を渡りかけたとき

「残業続きでとにかく疲れ切っていると、退社した記憶がないまま家についていることがあります。この前は、帰路の途中でぼーっとして赤信号を渡りかけていたことにハッと気がつき、本気で死ぬかと思いました。ちゃんと寝なくちゃダメですね……」(Gさん・35歳男性)

(3)親が「まだ結婚しないの?」と言わなくなったとき

「母は、私が24歳くらいのときから“彼氏と将来結婚したいと思わないの?”と、とにかく私の花嫁姿を楽しみにしていました。そのときは今の彼氏と結婚することが考えられなかったので、“まだイメージできない”とだけ言っていたんです。

20代も終わりになると、“まだ結婚しないの?”としつこく言うようになりました。泣かれたときもあります。でも最近、連絡しても、結婚について何も言わなくなったんです。諦めや妙な気遣いを感じて、“そろそろ本気にならないとまずい?”と、逆に私が焦っています」(Aさん・37歳女性)

(4)パッとしない同僚が急に成長しだしたとき

「同僚同士って、“あの上司はダメだ”と愚痴をいったり、お互いを鼓舞したりしながらつらい日々を共に乗り越えて行っている一方で、実は“あいつらには負けたくない”と密かに張り合っている人は少なくないですよね。正直、同期入社した5人のうちのひとりは、なぜ採用されたのかわからないくらいパッとしないやつで、誰も気にとめていないし、小馬鹿にされているフシがありました。

でも、最近になって芽が出たようで、突然めまぐるしい成長をし始め、最初にあいつが出世するんじゃないかと思わされるように……。今のままでは負けるかも……と、ライバル視し始めました」(Kさん・25歳男性)

(5)他地域の災害ニュースを知らないこと

「最近だと、九州で大雨が起こって、死者も出る災害がありました。でも、このニュースを知っている人はどれほどいるのでしょうか。芸能人が話題にし始めて知った人も少なくないと思います。

大雨は全国どこででも発生する可能性はあるのに、他の地域で起きた災害について知らない人や関心のない人が多いことに恐怖を覚えます」(Hさん・35歳女性)

4:成長できる?危機感を持つメリット3つ

(1)視野が広がる

「もしこうなったらどうしよう」とばかり考えていると、ネガティブ思考に陥ってしまうので、何事もほどほどが大事。ですが、適度に危機感を持つことで、「ここがこうなったら、こういうことが起こり得るな」という想像力を養うことができます。

(2)とっさに行動できる

何が起こるかを頭の中でシュミレーションできれば、おのずと対処法も生まれてきます。未然に防ぐことで、大きな達成感が得られるでしょう。それが次のエネルギーに繋がることも少なくありません。

(3)怠けから脱却できる

安全だと思っている場所に身を置いていると、どうしても人は怠ける方向に行ってしまいがちです。しかし、「今のままではダメだ」と心から思えることで、自ら成長しようと努力できるようになるでしょう。

5:まとめ

適度に危機感を持つことは、危機回避と自己成長を図る上で重要です。日常生活で、実は「ヒヤリハット」がなかったか、今一度意識してみると良いかもしれませんね。