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ダイエット中に頭痛が…。糖分不足による頭痛の予防・対処法

並木まきM.Namiki

目次

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1:糖分不足のせい?ダイエット中に頭痛が起きる原因

ダイエット中というのは、空腹のために、力が入らなかったり、だるさを感じたりするもの。しかし中には、頭痛を感じる人もいます。

この頭痛……実は因果関係があるのです。そこで、ダイエット中に頭痛が起きる原因を、管理栄養士の松本かおりさんにうかがいました。

(1)食事量を減らすことによる低血糖

松本「まずは食事制限による血糖値の低下が考えられます。体全体の血糖のうち、20~30%は脳で消費されています。血糖値が下がると、脳は危機を感じてエネルギーの補給をしようとします。その結果、脳内の血管が拡張し、神経を圧迫するなどして、脳全体の機能バランスが乱れることで、頭痛が起こるのです」

(2)鉄分不足による貧血

松本「成人男性は1日に12~15mg、成人女性は15~20mgの鉄分が必要といわれています。ダイエットをしようとして、摂取カロリーを減らすことで、鉄分が不足し、貧血が起こりやすくなります。貧血とは、赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の量が減り、全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなること。結果、頭痛やだるさなどを引き起こされる可能性があります」

(3)炭水化物の不足

松本「極端に炭水化物の摂取を減らしてしまうと、糖質をエネルギー源にすることに慣れている体に大きな負担を与えることになり、意識が朦朧としたり、頭痛が引き起されることがあります。

この症状は個人差があり、今までの食事で糖質をたくさん摂取していた人ほど、症状が重い傾向があるといわれています」

2:低血糖によるダイエット中の頭痛を予防する方法

続いては、そんな頭痛を予防する方法を、引き続き管理栄養士の松本さんに聞いてみました。

(1)朝ごはんのバランスを大切に

松本「寝ている間の体は省エネモードになっていて、朝食の空腹時に食べるものは素早く体内に吸収されます。そのため、糖分の高いものを食べると、一気に血糖値が上がり、その血糖値を下げようとする働きが起こりやすくなります。

その血糖値の低下で頭痛が起きてしまうことも考えられます。そのため、朝ごはんには注意が必要。血糖値が上昇しやすいパンやごはんなどの炭水化物だけでなく、野菜、焼き魚、納豆、目玉焼き、ヨーグルトなどを食べて、栄養バランスを大切にしましょう」

 (2)3食を毎日決まった時間に食べる

松本「ダイエット中だからといって、1食分抜いたり、炭水化物(ごはん、パン、いも類など)を食べないことは、頭痛や体が疲れやすくなる原因になるので控えましょう。

炭水化物の摂取量は、1日に60g(お茶碗1杯)以下が理想的ですが、ストレスに感じてしまう場合は1日120g(お茶碗2杯)以下に抑えるといいでしょう。また、食事の時間が遅くなって間隔が空きすぎると、体内リズムが崩れてしまうため、できるだけ3食を毎日決まった時間に食べることをおすすめします」

 (3)清涼飲料水は控える

松本「体は、消化と吸収を繰り返し、血糖値が上がりすぎないようバランスよく作用しています。肉なら吸収されるまで約4時間、糖質の多いお米やパンでも約3時間はかかるといわれています。

しかし、糖分を溶かした液体である清涼飲料水は、消化する必要なく短時間で体内に吸収されてしまい、血糖値が急上昇し頭痛が起こりやすくなります。そのため、砂糖のたくさん入ったコーヒーやジュース、スポーツドリンクなどの摂りすぎは控えたほうがいいでしょう」

3:低血糖によるダイエット中の頭痛への対処法

低血糖を理由とした頭痛は、対策をすることで緩和することも。引き続き、管理栄養士の松本さんに対処法をご紹介いただきます。

(1)ブドウ糖をとる

松本「頭痛の症状が出たら糖分を補給するようにしましょう。おすすめはブドウ糖。手元になくても、コンビニやスーパーで手に入るゼリー、果物ジュース、乳酸菌飲料、ラムネ菓子などにブドウ糖は含まれているので、手軽に摂取できます。ただし、氷砂糖やチョコレートなどは、体内への吸収が遅いため、あまりおすすめしません」

(2)静かな部屋で横になる

松本「頭痛時にPCやスマホを長時間眺めたり、大きい音を聞くと痛みが増してしまうため、静かな暗い部屋で横になりましょう。冷たいタオルや氷などを痛む部位に当てると、血管が収縮してより痛みが軽減することも。できれば、そのまま2~3時間仮眠をとるのがいいですね。

また当日は頭痛が治まっても、スポーツやマッサージなどを行うと刺激によって痛みが再発する可能性が高いので、安静にするよう心がけてください」 

(3)カフェインをとる

松本「カフェインには脳の血管収縮作用やリラックス効果があるといわれています。

そのため、軽い頭痛の場合は紅茶や緑茶、コーヒーなどカフェインを含む飲み物をとって対処できることも。ただし飲みすぎたり、体質的に合わない場合は、逆にひどくなることもあるので注意してください。薬を飲まないと治らないという場合は、他に原因がある可能性も高いので、医療機関を受診することをおすすめします」

4:糖質制限ダイエットでの頭痛はいつまで続く?

糖質制限ダイエットをして頭痛が出た場合に、どのような処置をするべきか、松本さんに尋ねてみました。

松本「低血糖による頭痛の応急処置としてハチミツの飴をなめて、糖分をとれば、改善することもあります。しかし、そもそもダイエットをするにあたり、炭水化物を一切抜きにするといった極端な糖質制限をすることはやめましょう。炭水化物の量を少しずつ減らすなど、自身の体調を観察しながら調整しましょう」

5:頭痛だけじゃない!糖質制限ダイエットの初期症状

その他、糖質制限ダイエットをすることで起こりがちな症状を松本さんに解説していただきます。

(1)低血糖による震え

松本「低血糖による症状として、冷や汗、動悸、意識障害、けいれん、手足の震えがでることがあります。血糖値が下がりすぎると、体が危機を感じ血糖値を上昇させようと体全体で調整しようとします。この流れで交感神経系を刺激されて、震えといった症状が出ることがあります」

(2)下痢が止まらない

松本「糖質制限を行うことにより、腸内細菌のバランスが崩れることで下痢の症状がでることがあります。お米やパンなど、炭水化物を多く含む食品の摂取量を減らすと、その分、肉や魚などのタンパク質や脂質を多く含むものや、野菜などを多く食べることになります。

お米やパンなどを主食にした食生活から、肉や魚、野菜などが中心の食生活に変わると、それまで炭水化物をたくさん食べることに合わせて調整されていた体のバランスが崩れて、腸内環境に影響を及ぼすのです」

(3)眠くならない

松本「糖質制限によって睡眠に影響することがあります。またダイエットで糖質制限をしている人の中には、糖質を制限しながらタンパク質まで制限してしまう人も多くいます。タンパク質の摂取量が減れば、さらに不眠になりやすいとされています」

(4)喉が渇きやすくなる

松本「人間が1日に必要とする水分量は23Lといわれています。人は飲み水からだけではなく、食べ物からも水分を補給しています。ダイエット中は食事量を減るため、普段食べ物からとっていた水分が不足してしまい、喉がかわきやすくなることもあります。

水にはカロリーがないので、太ることはありません。しかしダイエット中に体内に水分が溜まり、むくんでしまったことを“水を飲んだらむくんだ”と考え、水分を取ることを控えてしまうこともあるようです」

6:まとめ

健康のために始めたダイエットで、かえって体調を崩してしまえば、元も子もありません。ダイエットを始めてから不調を感じるようであれば、やり方を変えたり、いったん休止したりして、体を整えるよう意識してくださいね。

取材協力松本かおり

管理栄養士。北海道生まれ。大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し70〜80代の患者さんを中心に栄養カウンセリングを担当。大学在学中にはイギリスへ短期留学し、地元の食材を使ったヘルシー日本料理を現地の方に紹介するなど、食を通じた国際交流を積極的に行う。