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馴れ合いって何?エピソードで見る実態と馴れ合いが無くならない理由

大船くじら

大船くじらK.Ofuna

目次

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1:「馴れ合い」とは…類語や英語での言い方は?

(1)意味

馴れ合いと聞くと、あまりいい印象はないですよね。「馴れ合っている」と言われて、褒められていると思う人も少ないと思います。そこでまず、「馴れ合い」の正しい意味を見てみましょう。

なれ‐あい【馴れ合い】

1 ひそかに通じ合い、ぐるになって事を運ぶこと。「馴れ合いの勝負」

2 「馴れ合い夫婦」の略。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

水面下で口裏を合わせて、たくらみを実行するというのが正しい意味のようです。

ちなみに「2」の馴れ合い夫婦とは、「正式な手続きをふまず、一緒になった夫婦」という意味。プロポーズがなかったり、結納や結婚式などをしなかったり、日本の結婚における儀式的なことをせずに、なんとなく結婚してしまったというようなイメージですが、現在では、そういった結婚スタイルをとる人も多いですよね。

(2)類語

馴れ合いの類語を調べてみると、「結託」「ぐる」「共犯」「八百長」「徒党を組む」などがあります。どれもあまり、いい意味では使われない言葉ですよね。

「成功のために仲間と協力する」だとポジティブな印象なのに、「成功のために仲間とぐるになる」となると、途端に悪だくみをしているような響きになってしまいます。

(3)英語で言うと…

馴れ合いを英語で表現するなら、共謀や談合などの意味でも使用される「collusion」や、徒党を組んだ陰謀を意味する「conspiracy」などが適しているのではないでしょうか。

また、「居心地の良い」「打ち解けた」という意味がある「cozy」を使用して、馴れ合いや結託を意味する場合もあります。

2:職場で起こる馴れ合い実例エピソード3つ

(1)馴れ合って、仕事をサボる同僚

「職場にいるベテランの同僚なんですが、上司とすっかり馴れ合いの関係になっていて、面倒な仕事や、割に合わない仕事なんかがあっても、まったくやろうとしないんです上司もときには厳しくしなきゃいけないのに、指導するのが面倒なんでしょうね。正直、あの人たちの馴れ合いの関係にはみんな、ウンザリしています」(Oさん・28歳男性)

(2)成長を求めない

「うちの会社は閉鎖的というか、古参社員たちの馴れ合いが強くて、正しいことが通じないんです。

世の中がどんどん変わっていく中で、生き残らなきゃいけないのに、みんな馴れ合っているから、旧態依然としていて。ちょっと真面目に前向きな改革案とかを唱えると、みんなで寄ってたかって潰そうする。いつかつぶれますよ、こんな会社」(Kさん・32歳女性)

(3)馴れ合いで昇進する

「上司に気に入られている人が昇進するっていうのは、どこの会社でもあるあるだと思うんですが、うちの職場はそれが露骨すぎてやる気がなくなっちゃいますね。成績や優秀さは関係なくて、昇進するのは上司と馴れ合っている社員ばかり。

そうやって馴れ合いで昇進した人はまた、自分に厳しいことをいわずに、大人しくていうことを聞く後輩を上にあげてしまうので、負の連鎖状態になっていますよ」(Fさん・29歳)

3:馴れ合いがなくならない理由とは?メリット3つ

(1)馴れ合いは居心地がいい

馴れ合っている人たちを見ると、決して気持ちのいいものではありませんよね。お互いを高め合おうとせず、なあなあの結果で満足していて……。しかし当事者たちにとっては、馴れ合いというのは居心地がいい状態。気の合う人や、同じ目的の者同士で行動しているので楽なのです。

(2)水面下での行動は馴れ合いが必要な場合も

プロジェクトを実行しようとするときに、事前の打ち合わせは必要なもの。準備は周到に行ったほうが失敗する可能性は少なくなるでしょう。

でも、事前の準備段階で、あまり大勢の人に情報を知られたくない場合もあります。打ち合わせなどを行う際は水面下で、誰にもバレないように……ということで、馴れ合いが必要な場合もあるのです。

(3)馴れ合っていれば変化する必要がない

職場でも、仲間内でも「ずっとこのメンバーのままでいたい」という気持ちを抱く場合もあるでしょう。いい関係が築けていると、現状を維持したい気持ちになるのは仕方ないこと。

集団内の大勢が現状維持を望むときこそ、馴れ合いが生まれてしまいがちです。新しいメンバーの参加や、変化を望む意見を拒否する雰囲気が発生し、馴れ合いが力を発揮する場合もあります。

4:馴れ合いはよくないと言われる理由は?デメリット3つ

(1)馴れ合いは道を誤りがち

馴れ合った関係の中ではやがて、「自分たちが得できれば、他人はどうでもいい」という感情になりがちです。不正や、不平等の温床にもなりやすいでしょう。

(2)馴れ合いの外にいる人が疎外感を感じる

馴れ合っている人たちは、仲間たちの世界に閉じこもりがち。職場などで馴れ合っているグループの発言力が強い場合、そこに入れていない人は疎外感を感じるもの。馴れ合っているグループに遠慮するような状態になってしまうでしょう。

(3)馴れ合いが続くと、成長しない

馴れ合いの関係の中では人は成長しにくいといえるでしょう。馴れ合いの関係は、当事者たちには居心地のいい状態であり、それをいつまでも継続させるために、環境の変化を嫌う傾向があります。お互いのあやまちに気づいても、関係を崩したくないあまり、目をつぶるという行動にでてしまいがちです。

5:まとめ

馴れ合いは、秘密で行動するときや、居心地のよさを求める場合には魅力があります。しかしその関係にどっぷり浸かってしまうと、成長の妨げになり、やがて自分や組織の腐敗につながりかねないので、注意が必要です。