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口吸いとは?ちょっとエッチな「口吸い・キス」エピソード

月島もんもんM.Tsukishima

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目次

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1:口吸いとは?

キスを日本語に訳すと「接吻」や「口づけ」となります。「チュー」というやわらかい言い方もありますね。そのほかにも、「口吸い」という言い方があるのをご存じでしょうか。「口吸う」で辞書にも載っていました。

くち‐す・う【口吸ふ】

他人の口を吸う。接吻 (せっぷん) する。

「かき抱き奉り、引き抓み奉り、―・ふまねなどして」〈古本説話集・下〉

出典:デジタル大辞泉(小学館)

辞書の中で例示されている「古本説話集」は平安末期か鎌倉初期のものといわれているので、そのときから文化としては存在したことがわかります。

また『MENJOY』の過去記事「江戸時代エロすぎっ!知られざるキス・口吸いの歴史」にもあるように、平安時代の多くの文学作品に口吸いのシーンが描かれています。

2:日本における「口吸い」の歴史トリビア5つ

古くは「口吸い」とも呼ばれていたキスですが、どのような歴史をたどって今に至るのでしょうか。いくつかトリビアをご紹介します。

(1)「呂」と呼ばれていた

キスといえば、口と口を合わせる行為です。この、「口」という文字を2つ合わせた「呂」という字がありますよね。江戸時代、この呂という字を、文字の組み合わせからキスを意味する言葉として使っていたこともあったようです。

(2)郭言葉では「おさしみ」

江戸時代に遊女たちが遊郭で使っていた言葉を、郭言葉(くるわことば)といいます。その中で、遊女たちはキスのことを「おさしみ」と表現していました。

男女がふたりで刺身を食べる様子に似ているからという説や、キスするときのヌメッとした感覚が刺身の食感に似ているからという説などがあるようです。

(3)「ちうちう」という擬態語も

江戸時代には、現代で使われている「チュー」に近い言葉がすでにありました。それが、「ちうちう」です。男女が口を合わせて吸い合っている様子を、擬態語として表したのでしょう。

江戸時代の浮世絵師である歌川国芳が描いた作品に『口吸心久茎』というものがありますが、これで「ちゅうしんぐら」と読みます。こういったところからも、当時から「口吸い」が「チュー」に近い言葉でも呼ばれていたことがわかります。

(4)「接吻」は明治から

キスが接吻と訳されたのは、明治時代のこと。動物の口や鼻の周辺を「吻」と言い、その部分を接触させるという意味から、「接吻」と呼ばれるようになりました。

その後、明治26年に翻訳家である上田敏が、「接吻」のルビに「クチヅケ」と記して、世間で広くそう呼ばれるようになっていったとされています。

(5)日本初のキスシーン

昭和21年に公開された映画『はたちの青春』において、日本初のキスシーンが登場しました。

当時の日本では、人前でキスをするのは非常識だと考えられていたため、かなりの衝撃が走ったそうです。その公開日である5月23日は、今でも「キスの日」とされています。

3:これはエロい!江戸時代の口吸いエピソード3選

今のキスと昔のキスでは、意味合いや捉え方、方法などにも違いがあったことでしょう。そこで、江戸時代におけるキスにまつわるエピソードをご紹介します。

(1)ディープキスも存在した

江戸時代の文献に『好色旅枕(こうしょくたびまくら)』があります。これは、男女の性についての作法を記したものであり、現代でいうところのセックスのハウツー本のようなものです。

そのなかの「吸口軒(ぎこうけん)」という項において、キスの作法が綴られていて、ムードの重要性などが説かれています。

また、ディープキスに関する説明もあり、歯や舌の使い方などを懇切丁寧に説いているところから、当時からディープキスが一般的な手法であり、性行為のなかに盛り込まれていたことがわかります。

もしかしたら、現代の若者がエッチな単語をネットで検索するように、当時の若者も情報を得るためにこの本を読み漁っていたのかもしれません。

(2)射精を我慢するために

エッチのとき、男性があまり早く射精してしまうと、女性が物足りなく感じることがあるでしょう。男性もそれは心得ているので、少しでも長引かせようとすることがあります。

江戸時代でも、人の体の仕組みは変わりません。同じような状況がありました。浮世絵師として名高い葛飾北斎の作品である『つひの雛形(ついのひながた)』の中で描かれているのが、性行為中に男性が射精を堪えきれなくなったシーン。相手の女性と口吸いして気を紛らわすことで、我慢している様子が描かれています。

どの時代でも、男性は少しでも長くエッチを楽しむために、努力や工夫をしているわけです。

(3)愛を確かめ合うときに

性行為としての要素が強い口吸いですが、現代のラブロマンスのように、愛を確かめ合うときの行為としても用いられていました。

江戸時代の画家である菱川師宣の描いた春本『恋のむつごと四十八手』の中に、夜中に人目を忍んで会っていた男女の話があります。ふたりは明け方の別れ際、口吸いをして名残を惜しむのです。

こうして、ただ純粋に相手を思うことで、自然と唇が重なるというシーンが印象的に描かれています。

4:まとめ

キスにも長い歴史があります。本能のままに求めるキスも盛り上がりますが、ただ闇雲におこなうのではなく、歴史をかみしめ、ひとつひとつ大事におこなっていくと、新たな感動が得られるかもしれませんね。