恋のなやみに効くメディア

ストイックとは?自分に厳しい人の特徴とメリット・デメリット

松田優

松田優Y.Matsuda

©gettyimages

目次

隠す

1:ストイックとは?

ストイックとは、具体的にいうとどんな言葉なのでしょうか。まずは意味や語源、類語を調べてみましょう。

(1)ストイックの意味は?

「ストイック」の意味を辞書で調べてみましょう。

ストイック【stoic】

[名]

1 (Stoic)ストア学派の哲学者。

2 ストア学派風の克己禁欲主義・厳粛主義を信奉する人。

[形動]克己的、禁欲的なさま。「ストイックな生活」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

今回の記事で紹介するストイックとは、人の特徴を表す言葉です。つまり、克己的・禁欲的な人の様子を表しています。

それでは、克己的とはどんな意味があるのでしょうか。「克己」の意味も調べてみましょう。

こっ‐き〔コク‐〕【克己】

[名](スル)自分の感情・欲望・邪念などにうちかつこと。「克己して学問に励む」「克己心」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

克己とは、自分の心の中にある欲望や邪念といった感情を打ち払うこと。要するに、ストイックとは自分の甘えや欲に厳しくある様子を表現していることがわかります。

(2)英語?ストイックの語源

ストイックは、英語で「stoic」と表現します。本来は、禁欲・厳粛主義に基づいた幸福論で知られる「ストア学派」、もしくはストア学派を信奉する哲学者という意味で使われていた単語です。

やがて、「stoic」という単語が「克己的」「禁欲的」という意味をもつようになりました。日本語として使われる「ストイック」は、これらの経緯が語源とされています。

(3)ストイックの類語は?

ストイックの類語として、「弛みない」という言葉が挙げられます。

たゆみ‐な・い【×弛み無い】

[形][文]たゆみな・し[ク]心のゆるむことがない。なまけない。とだえることがない。「―・い努力」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

ゆるみ・なまけのない、強い心をもつ様子は、ストイックの意味と通じるものがあります。常にストイックであるためには、弛みない努力が必要といえるでしょう。

ほかには、「無欲」という類語も挙げられます。

む‐よく【無欲/無×慾】

[名・形動]欲望がないこと。欲ばらないこと。また、そのさま。「―な(の)人」「―の勝利」「―恬淡 (てんたん) 」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

欲望に負けないという意思の強さが、ストイックという言葉に含まれる「禁欲的」なさまに似ています。

2:ストイックな人の特徴5つ

自分に厳しいストイックな人には、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。とくに多く挙げられる特徴を、5つ解説します。

(1)自分なりのルールがある

ストイックな人の多くには、自分なりのルールがあります。マイルールを設けることで、心にゆるみが生まれてなまけてしまったり、自分を甘やかしたりすることを防ぐためです。

仕事はもちろん、日常生活でもきっちりマイルールを設けているケースもあります。こだわりも強い傾向があり、毎日の食生活にまで厳しいルールを設けている人もいるようです。

(2)約束は必ず守る

ストイックな人は、常に自分に厳しく、ルールや計画を守ることを意識しているもの。当然、人との約束は必ず守ります。約束を守れないことによって、自分にも相手にも悪影響が出ることを予測できるためです。

例えば、待ち合わせをしていて遅刻をしないのは当たり前。依頼を引き受けたら、必ずやりとげる。ストイックな人であればあるほど、必然的に真面目な性格であるといえます。

(3)他人にも厳しい

ストイックな人は、他人にも厳しい傾向が強め。自分であれ他人であれ、甘やかすことで心にゆるみが生まれることを知っています。甘やかすとか、妥協を許すという行為は、相手のためになりません。

そのため、自分に対する厳格さほどではないものの、他人でも厳しく律しています。他人にも厳しくある以上、自分を甘やかすという行為はとくに嫌います。

(4)目標が明確

ストイックな人にとって、目標は原動力のひとつ。自分が掲げる目標がはっきり定まっており、その目標のために日々努力を重ねています。

ストイックな人は、一度掲げた目標を必ず達成したがるもの。さまざまな困難や誘惑に負けず、ひたすら目標に向かって突き進んでいきます。確実に目標を達成するために、現在のことはもちろん、未来のことも考えて行動します。

(5)綿密な計画を立てる

目標を達成するための行動にもいえることですが、ストイックな人は常に計画を立てたうえで行動しています。何事も中途半端になってしまうことを避けるため、事前にしっかりと計画を立てるのが基本です。

計画的に行動することで、ペースを乱すことなく物事に取り組めるようになります。結果として、効率的な行動が可能になるのです。

3:ストイックなことのメリット3つ

自分に対してストイックでいることで、さまざまなメリットが得られます。主なメリットを3つご紹介します。

(1)目標達成できる可能性が高い

ストイックな人は、自分なりの目標をはっきりと定め、達成するために日々努力しています。そのため、毎日の積み重ねが実って目標を達成できたという喜びの体験談も聞かれます。

目標達成までの道のりの長さは人それぞれであり、なかなか結果が出ない人もいると思われます。それでも、心が折れることなく努力し続けることで、目標を達成できる可能性は高くなります。

(2)他の人と差をつけられる

常に自分にストイックである人とそうでない人とでは、成果や評価に大きな差が出るケースも珍しくありません。ストイックな人は、常に全力で物事に取り組み続けており、大きな成果が出ることもあります。

自分に甘く、物事に取り組む姿勢もゆるい人は、なかなか成果を出しづらいもの。そのため、ストイックな人は周りの人と差をつけやすいといえます。

(3)他人から信頼される

決めたことは必ずやりとげ、人との約束は必ず守るのが、ストイックな人の大きな特徴です。これらの特徴は仕事でも日常生活でも同じなので、「真面目な人」という評価を得られやすく、結果的に周りの人々からの信頼も厚くなります。

他人からの信頼を得ることで、本人にとって思わぬチャンスがまわってくるケースも考えられます。

4:ストイックなことのデメリット2つ

常にストイックでいることのメリットもあれば、デメリットも少なからず存在します。主に、以下のようなデメリットが考えられます。

(1)疲労困憊しやすい

ストイックな人は心がゆるんでしまうことを嫌うため、常に厳格であり続けようとします。目標や依頼を達成するために全力を出し続けた結果、自分の限界に気づけず、無理をしてしまいがちです。

肉体的にも精神的にも疲れやすい傾向があり、ひどいときにはしばらく休まざるを得ない状態になることも。結果として、事前の計画に多大な悪影響が出るというケースもありえます。

(2)周りがついてこられないことがある

ストイックな人は、何事にも妥協や甘えを許さないため、つい他人にも厳しくなることが多いもの。それが「この人は信頼できる」というポジティブな評価に繋がることもあれば、「この人は厳しすぎてついていけない」というネガティブ評価になることもあります。

物事に取り組む姿勢は、人によってさまざま。のんびりマイペースに進めたいという人にとって、ストイックな人はとっつきにくい存在に映るようです。

5:まとめ

ストイックとは、常に厳格な自分であろうとすること。仕事だけではなく、日常生活でも全力で物事に取り組む姿は、男女問わず素敵な存在に見えるものです。

達成したい目標ができたら、ストイックな人を参考にしつつ、全力を出して挑戦してみるのもいいでしょう。