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バチェラー3で「一番になれるのは私だけ」と鮮烈な印象を残した李起林(イ・ギリム)インタビュー【第14話・後編】ーシンデレラになれなかった私たちー

毒島 サチコS.Busujima

Case15:「一番になれるのは私だけ」というキャッチフレーズで挑んだ女

名前:李起林(イ・ギリム)


通訳・翻訳家。韓国・ソウル生まれ。2017年に留学生として来日。通訳・翻訳家としての仕事をしながら、韓国の有名ミスコンテスト「ミスコリア」にて入賞。Amazon Prime Videoで配信中の婚活サバイバル番組『バチェラー・ジャパン』シーズン3に参加し、キャラクターに注目が集まる。

「日本で働いて、いずれすごい人になる」という夢を抱いて、韓国からやってきたものの、日本で就職した会社の、自分の個性を消さなければ認められない空気に馴染むことができず、心のバランスを崩しかけて……。

でもそんな状態の私を救ってくれたのは、

「自分の価値に気づいて。たったひとりで日本で働いている。それだけでリムはもうすごい人だよ!」

という友人からのひと言。その言葉で、自分への自信を取り戻した私は、すぐに会社を辞め、私は上京を決意しました。

そして東京の翻訳の仕事をしながら、韓国の有名ミスコンテスト「ミスコリア」に挑戦し入賞したのです。

そして……さらなるチャンスがめぐってきました。それは、『バチェラー・ジャパン』シーズン3のオーディションでした。

前編はこちら

「すごい人になる」のその先に

『バチェラー・ジャパン』は、ハイスペックな男性のハートを、多数の女性が射止めるべく競い合う、婚活サバイバル番組です。

ひとりのファンとして、シーズン1、シーズン2を観ていた私が、まさか参加できるなんて夢のようでした。ちなみにこれまで、日本人以外の参加者はいません。

参加者には「元・北新地のオンナ」や「放し飼いの御令嬢」といった、インパクトのあるキャッチコピーが付けられます。私のキャッチコピーは「一番になれるのは私だけ」。

オーディションでは、自分の生い立ちや、挫折、そして友人に助けられた経験を話しました。そして、初の外国人として、『バチェラー・ジャパン シーズン3』に参加することになったのです。

バチェラー・ジャパン参加後に起こったこと

番組の詳しい内容は、現在も配信中のため、ここでは割愛しますが、結果、私は勝者の証であるローズを渡されないという苦い経験をしました。

「こんなに頑張ったのに、認められなかった……」以前の私であれば、そんなふうに落ち込んでいたと思います。

でも私は、言葉にできないような充実感に満ちていました。それは、番組内で、三代目バチェラー・友永真也さんに思いっきりビンタをした私を見て、視聴者から、こんなメッセージが届いたからです。

「りむりむの強気な発言に励まされました」

「りむりむみたいに、私も自信を持って生きていきたい」

それは、思ってもみなかったことでした。最初に就職した会社では「変わっている」とみんなに言われて、組織になじめなかった……。それでも自分らしさを貫いて、ありのままの自分をさらけ出した結果、誰かに影響を与えていたのです。

絶望から私を救ってくれた友人のひと言を思い出しました。

「自分の価値に気づいて。たったひとりで日本で働いている。それだけでリムはもうすごい人だよ!」

ひとりで飛び込んだ『バチェラー・ジャパン』の世界。あの特殊な状況の中、それでもがむしゃらに自分を貫き通したことで、私自身が、誰かに勇気を与えることができていたことに、私は再び救われたような思いでした。

これからも、自分の姿を見て誰かを元気にすることができたら……。

落ち込んで、立ち直って、また落ち込んでの連続ですが、翻訳の仕事をきっかけにご縁を頂いた女優の仕事も少しずつやらせて頂きながら、自分らしく、まっすぐに生き続けようと考えています。

考察:自分を愛することは人を愛すること

彼女は取材のあと、こう語りました。

「私は昔から自分に自信があって、自分のことが好きだったし、どんな夢もかなえてきた。でも日本に来て、挫折して、一気に自分が嫌いになって……。そのとき、友人からのひとことで救われた。

それまでは、自分の夢をかなえる人こそがすごい人だと思っていたけれど、その友人のように、たったひと言で誰かのことを幸せにできる人が、本当にすごい人なんだって思った。

そして『バチェラー・ジャパン』に参加して、私自身が自信をもって生きることが、誰かを幸せにする道なんだって、気がつくことができた」

彼女の強さは、大きな挫折を経験したからこそ生まれたものでした。

「誰かを幸せにするためには、自分が幸せでなきゃいけない。誰かを愛するためには、自分を愛さなきゃいけない。だから、やっぱりもっともっと自分を好きにならなきゃって。それが、私の自信の根源です」

自分に自信がないときは恋愛は禁止

彼女は、恋愛においても、自分を愛することを大切にしています。

「自分を愛せていないときに限って、ダメな男性に引っかかっちゃう。だって、悩んでるときは判断力を失っちゃうから。いい恋愛をするなら、まずは自分が輝いていなくちゃ。

ちなみにいまは恋愛してないよ。かなえたい目標があって、恋してる暇ないの。『バチェラー・ジャパン』に参加して、いろんなことを考えた。あらためて恋愛について考えるいいきっかけになったよ」

そして次は中国へ!?

「次の目標は、日本でも、そして中国でも女優になること。だから今は中国語の勉強をしてる」

新型コロナウイルスでの自粛期間中、彼女は自宅で中国語を学んでいました。近々、中国にも活動範囲を広げ、本格的に女優活動をするための準備を始めているそうです。

「自分の価値に気づいて、愛して、その結果、誰かのことを幸せにできる人が”すごい人”なんじゃないかって、思う」

目を輝かせて夢を語る彼女は、まぎれもなく「すごい人」に見えました。

【今回のゲスト】

李起林(イ・ギリム)

2017年ミスコリア日本代表に選ばれ、ベストドレッサー賞に輝く。その後、Amazon Prime Videoで配信中の「バチェラー・ジャパン シーズン3」に初の外国人参加者として出場。現在は、通訳・翻訳家の傍ら、女優としても活動している。

【筆者プロフィール】

毒島サチコ


photo by Kengo Yamaguchi

愛媛県出身。恋愛ライターとして活動し、「MENJOY」を中心に1000本以上のコラムを執筆。現在、Amazon Prime Videoで配信中の「バチェラー・ジャパン シーズン3」に参加。

【前回までの連載はコチラ】

妄想恋愛ライター・毒島サチコが書く「選ばれなかった人」の物語。【連載】シンデレラになれなかった私たち

「どうして私と別れたの?」元彼が語ったサヨナラの理由【第1話・前編】

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