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シズル感とは?言葉の意味や語源、写真の撮り方テクニックを解説!

松田優

松田優Y.Matsuda

目次

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1:シズル感とは?

まずはシズル感の意味と語源を押さえておきましょう。

(1)シズル感の意味

シズル感という言葉は、もともと広告やデザイン業界で使われていた言葉です。おいしさが伝わるような写真で、購買意欲や食欲を刺激することを意味します。

「シズル感があってお腹が空く」と言えば、見るからにおいしそうな料理の写真を見たことによって、食欲が刺激され、お腹が空いたということ。インスタが流行り、料理の写真を撮る人が増えたことから、シズル感という言葉が一般にも広まりました。

(2)言葉の由来・語源

シズル感は、20世紀半ばに活躍したコンサルタントのエルマー・ホイラーが考えた造語であり、その語源は「sizzle」という英単語だといわれています。この「sizzle」とは、揚げ物をするときのジュワっとする音や、お肉を焼くときのジューという音という意味。食品の広告クリエイティブにおいては、何よりおいしそうに見えることが大切、という意味で使われ始めたようです。

2:シズル感が出ている写真5つ

(1)焼けている音が聞こえそうなお肉

語源にあったとおり、ジューッという音が聞こえてきそうなお肉の写真は、まさにシズル感あふれるもの。

焼かれることによってあふれ出るツヤツヤの脂や肉汁、焦げ目、もくもくとした湯気……。見た瞬間、お肉の焼かれる音や匂い、味や食感までもが想像できてしまうような写真は、まさに「シズル感がある」と表現するのにピッタリでしょう。

(2)生ビール

細かい水滴がついた、キンキンに冷えたグラスに注がれる、黄金色の液体。そして、密度の濃い真っ白な泡が盛り上がり、シュワシュワっとした発泡感。まさにおいしそうな生ビールの写真になります。

(3)とろ~っとチーズが伸びるピザ

ピザの場合は、できたてを切り分けたものを持ち上げたときにチーズが伸びている写真が、シズル感をもっともよく表すでしょう。

(4)みずみずしいフルーツの断面

フルーツのみずみずしい新鮮さを感じられる断面や切り口などは、見るだけで甘さやフレッシュ感をイメージできます。水気の多いフルーツならばシロップのように輝いている断面のほか、もぎたてを感じられるように水滴がついているのもいいですね。

冷やしておいしいフルーツならば、器もひんやり感がするものだと、フルーツが冷えて食べごろな感じが伝わってきます。

(5)とろとろで甘さがおいしそうなはちみつ

はちみつやシロップといったとろみがあるものは、そのとろとろ感が伝わる写真がベスト。例えば、ホットケーキの上にメープルシロップが上からかけられている瞬間であったり、スプーンを使ってはちみつをビンから救い上げている瞬間などが、シズル感がある写真といえるでしょう。

3:インスタ映えを狙う!シズル感を演出するテクニック5つ

(1)基本的には斜め45度上から撮る

料理の写真は、基本的に斜め45度上から撮ると良いといわれます。その理由は、テーブルに置いた料理を、椅子に座って実際に見ている角度とだいたい同じになるからといわれています。

料理全体を映すために、真上や真横から撮るのも悪くありません。しかし、真上から撮ったときに人や物が入らないほうがよいでしょう。匂わせを疑われてしまうかもしれませんから。

(2)おいしい瞬間を逃さない

写真を撮るタイミングは、そのできたてのおいしい瞬間がベスト。ぐつぐつと沸騰しているお鍋、できたて熱々の湯気が立ち上るラーメン、氷が光にあたってキラキラしているかき氷……。どれもできたてのおいしい瞬間です。サッとカメラでシズル感を記録したら、おいしいうちに食べ始めましょう。

(3)箸上げでライブ感を出す

箸上げというのは、食べ物を箸やスプーンで持ち上げて写真をとるテクニック。麺を箸でもちあげる、カレーをスプーンですくう、ピザを1ピース持ち上げるなど、これから食べるぞというライブ感があると、シズル感を増すことができます。

ラーメンのスープがレンゲに流れ込んでいるときなどもOK。ライブ感を意識してみましょう。

(4)逆光か半逆光で撮るのがおすすめ

料理にあたる光は何より大切です。料理の真後ろから光があたる逆光は、料理の色をはっきり際立たせてくれます。また、真横から光があたる半逆光も、料理に立体感が生まれるのでおすすめ。正面から光をあてるとのっぺりした印象になるので避けましょう。

みずみずしさによるシズル感を出したいときには、光を強めにあてて、キラキラと輝いているようにするとおいしく見えます。

(5)加工アプリで劇的変換

レストランの環境などでどうしてもシズル感が出しにくいときには、加工アプリを使ってみるのもあり。色補正してしまいましょう。技術がない人でも、シズル感あふれる写真にすることができます。「Foodie」や「SnapDish」など、料理写真に特化したアプリも多数あります。

4:まとめ

インスタ映えにも重要なシズル感。シズルという言葉は、日本語の「ジュルッ」というよだれが出るときの擬態語から来ていると思っている人も多いようですが、語源が英語だったとは驚きですよね。しかし、イメージとしては、まさに「ジュルッ」とよだれが出そうな、おいしそうな写真=シズル感がある写真と思って間違いありません。

また、業界では、購買意欲をそそる、魅力的である、などという場合を「シズってる」などと表現していた時期もあったようです。これもネタとして覚えておいてくださいね。