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夫婦別姓にするには?日本と海外の夫婦別姓問題とメリット・デメリット

コマツ マヨM.komatsu

目次

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1:夫婦別姓に賛成?それとも反対?

夫婦別姓という言葉を知っていても、まだまだその選択をする人が少ないのが実際のところ。そもそもこの夫婦別姓に対して、世間の人はどのように思っているのでしょうか。

今回『MENJOY』では、20〜40代の男女500人に独自のアンケート調査を実施。「夫婦別姓に賛成ですか?」という質問をしてみました。

結果の以下のとおりです。

賛成・・・329人(66%)

反対・・・171人(34%)

賛成派が7割近くということで、反対派にかなりの大差をつけた結果に。実際、新聞社などが行う調査でも、このくらいの結果になっているようです。多様性の時代に「選択制夫婦別姓」を認めてもいいと考える人が多い一方で、古くからの「家族」のあり方などに思いを巡らせる人もまた、一定数いるということがこのデータを見てもわかります。

2:日本で夫婦別姓にするには?手続きは?

日本の婚姻届には、結婚後の夫婦の姓(氏[うじ])についての選択欄があります。しかしそこにあるのは、「夫の氏」か「妻の氏」のふたつの選択肢のみ。夫婦別姓を望む場合には、日本では婚姻届を提出して法律上の夫婦にはなれず、事実婚を選択しなければなりません。

婚姻届を提出しないため、たとえ一緒に生活していても事実婚夫婦は書類上ただの同居人となってしまいますが、双方に婚姻の意思があり、なおかつ夫婦として共同生活を続けている事実がある場合は、事実婚状態であるとして結婚に準じて保護されます、

婚姻届を提出する「法律婚」とまったく同じではないものの、事実婚であると証明できれば、健康保険や厚生年金保険、国民年金保険などの配偶者の権利は法律婚と同じです。

3:夫婦別姓にするメリット3つ

まずは夫婦別姓にすることのメリットから見ていきましょう。

(1)姓を変える手続きが不要

結婚して姓が変わると、これまで旧姓で登録していたものをすべて変更する必要があります。免許証やパスポートなどの身分証、クレジットカード、健康保険証や年金、保険、携帯電話、資格証明書などなどの氏名変更の手続きをしなければなりません。

最近では氏名変更の手続きを簡単にしているところもありますが、多くの場合は、名前を変更するのに必要な書類を記入し、名前が変わったことを示す証明書が必要になるので、かなり面倒な手続きが存在するといえるでしょう。

(2)なじみのある姓を変える必要がない

長年名乗ってきた姓を捨てて、新しい姓になる。考えてみればとっても寂しいことですよね。親やきょうだいとの絆が薄れてしまうような気持ちになる人もいるでしょうし、仕事のクライアントに名前が変わったことを覚えてもらうのに苦労することもあるでしょう。

そういったリスクやストレスがないのは、メリットに感じやすいかもしれもしれません。

(3)パートナーの両親や親族とは親戚関係にならない

「パートナーの両親や親族と親戚関係になりたくない」といった場合には、物理的に一線を置くことができます。どちらかの親族に何か問題がある場合、親族になることで生じるデメリットを受けずに済むでしょう。

とはいえ、事実婚であってもパートナーの親や親族から親族の集まりに参加しなければいけない場面も当然ありますので、事実婚にしたからといって、関係を拒絶することはできません。また親族との関係をもたない場合は、事実婚であることを証明するのが困難になるという側面もあり、そうなると手続き上のデメリットが大きくなるというところもあります。

4:夫婦別姓にするデメリット3つ

先ほどのメリットが主に感情面だったことに対し、デメリットは物理的な問題が多いようです。

(1)法定相続人になれない

事実婚では法律上の夫婦関係がないため、法定相続人になることができません。これは、パートナーがもしも亡くなったとしても、その遺産を相続することができないことを意味します。

(2)配偶者控除が受けられない

世帯主の扶養に入っている配偶者は、所得税の配偶者控除を受けることができます。しかしこれは、法律上の婚姻関係である場合。事実婚ではこの配偶者控除を利用することができず、税金の負担を軽減することができなくなります。

(3)手続きをしないと父親の子どもとはならない

事実婚の場合、子どもは母親の戸籍に入ることになります。そのため、父親とは「非嫡出子」という関係に。父親の子どもになるには「認知」という手続きが必要になります。

また、法律婚の夫婦はふたりに親権があるのに対し、夫婦別姓の事実婚では、両方の親が子どもの親権をもつことはできません。ややこしい手続きから解放される夫婦別姓ですが、事実婚であることで別の手続きが必要になるのは否めません。

5:夫婦別姓に反対するのはなぜ?理由3つ

多様性を認める社会の中で、夫婦別姓を認める考えも広がっていますが、それでも一定数の反対派はいます。それはなぜなのでしょうか。

(1)夫婦としての気持ちがひとつにならない

結婚によって姓が変われば、結婚したんだという時間が芽生え、同じ姓を共にするからこそ一体感が生まれるという考えがあります。

結婚して、夫婦として気持ちをひとつにするための最初の一歩として同じ姓にするものなのに、それをせず、なおかつ夫婦の権利やいいところだけは欲しいと思うのはよくないという風潮から、夫婦別姓に反対する人がいるようです。

(2)子どもがかわいそう

両親の姓がそれぞれ違って、子どもは基本的には母親の姓を名乗る。事実婚は大人の都合であり、子どもにとっては混乱のもとになり、成長過程で必ず疑問を持つだろうという意見も。

夫婦別姓が悪いことではないけれど、わざわざ子どもに負担をかけてまでする必要があるのだろうか、という疑問を持つ人もいるようです。

(3)日本の文化、家族のしきたりだから

親世代、祖父母世代には多い考えですが、「自分たちもそうしてきたから」「日本はそういう文化だから」という、古くからの“しきたり”を重視した考え方が、夫婦別姓反対につながっているようです。

6:海外の夫婦別姓事情

日本の法律婚では夫婦ふたりでどちらかの姓を名乗ることが定められているのに対し、多くの国では夫婦別姓がなんらかのかたちで法律で認められています。

また、自分の名+自分の姓+配偶者の姓、または自分の名+配偶者の姓+自分の姓といったように、ミドルネームに、パートナーや自分の姓を使っていることも多いようです。

例えばオーストラリアでは、結婚したのちに「夫婦別姓」「同姓」「結合姓」と選択することができます。その際、自分の名+自分の姓+配偶者の姓というふうに、ミドルネームに旧姓を使う人もいるそう。つまり、サトウアキコさんが、スミスさんと結婚した場合はアキコ・サトウ・スミスとなります。このミドルネームには苗字だったり、名前だったりと、人によっていろいろな使い方があるようです。

このミドルネームという文化は、夫婦の姓の問題においてはとてもいいものだなと筆者は思います。夫姓優先の国が多いという背景をもちつつも、日本の文化にはミドルネームはありません。こういう点でも、結婚後の姓名をどうするかが、日本人にとって大きな問題となってしまう原因かもしれませんね。

7:日本の夫婦別姓についてはこれから

今回ご紹介した以外にも、夫婦別姓に対するメリットやデメリットは多々あるとは思います。

これから国会でも議論が重ねられると思いますし、あまり関心がなかったという人も、自分はどう思うかを考えてみてもいいかもしれません。