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内弁慶の意味や由来は?内弁慶な人の性格的な特徴と改善する方法

平松隆円

平松隆円R.Hiramatsu

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目次

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1:内弁慶とは、どんな意味?

さっそくですが、「内弁慶」の意味を考えていきましょう。

(1)内弁慶の意味は?

内弁慶を調べると、次のような意味が載っています。

うち-べんけい【内弁慶】

家の中ではいばりちらすが、外では意気地のないこと。また、そのさまや、そういう人。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

弁慶というのは、鎌倉時代に活躍した源義経の家来といわれている武蔵坊弁慶のことです。実在の人物かどうかは定かではないのですが、源義経の不遇な幼年時代と晩年の悲劇的な運命を描いた『義経記』や、源平争乱を描いた『平家物語』などに登場する人物です。

これらの書物の中で弁慶は、比叡山で学んでいたものの、抜群の体格と腕力で乱暴を重ねたため山を離れ、のち義経の家来となったとされています。

この弁慶が、義経と出会う前、抜群の体格と腕力で乱暴を重ねたといったあたりから、実際に強い者や強がる者のことを「弁慶」とよぶようになりました。そして内弁慶とはウチ、つまり家の中では弁慶のように振る舞うものの、外ではそうではない人のことを「内弁慶」というようになったんです。

(2)内弁慶の類義語・対義語

国語辞書で「内弁慶」を調べてみると、類義語がでてきます。例えば、「陰弁慶(かげべんけい)」や「炬燵弁慶(こたつべんけい)」。意味は「人のいないところでは強がり、人前に出たら小さくなっていること。また、その人」ことです。類義語といいましたが、実は初出を調べてみると、内弁慶よりも「陰弁慶」や「炬燵弁慶」のほうが使われだしたのが古そうです。

ちなみに、反対の意味の対義語ですが、「外弁慶」なのでしょうか。実は、そんな言葉はありません。調べてみましたが、内弁慶に対応する対義語はなさそうです。

対義語としては「家の中ではおとなしくしていて、外ではいばり散らす」という意味の言葉を探すことになります。「弁慶」自体もすでに紹介したように、「強がる」という意味があるのですが、外に限定していないため、あてはまりません。

ことわざとしては、家の中ではいばりちらすが、外では気が小さくおとなしいことの意味で「内弁慶の外地蔵」というのがあるのですが、外地蔵を単独で使うことはないようなので、これも違います。

(3)英語で言い換えると?

では、内弁慶を英語にすると、なんていうのでしょうか。当然ながら「内弁慶」なんて言葉は海外にはありませんので、直訳はできません。家の中ではいばりちらすが、外では意気地のないという意味を意訳していくしかないわけです。

無理矢理に意訳するなら「a lion at home and a mouse abroad」とか、「a cock is bold on his own dunghill」とか、「bossy at home but timid outside」とかが、表現としては使えるようです。

2:診断!内弁慶な人の性格特徴5つ

それでは、実際に内弁慶な人には、どんな特徴があるのでしょうか。

(1)他人の目が気になる

家の外でおとなしくしているというのは、他人の目(=評価)が気になるからです。他人が自分をどう思っているか気になると、好き勝手はできません。ですが、家だとそんなことを気にしなくていいので、傍若無人に、好き勝手振る舞うことができるわけです。ある意味で、外面がいいということですね。

(2)わがまま

内弁慶な人は、基本的にはわがままでしょう。上述した「他人の目が気になる」にも関連するのですが、他人の目が気になると、わがままを抑えてしまいがちに。ですが、家に一緒にいるような自分が気にしない相手には、遠慮せずわがままになってしまいます。

(3)人前が苦手

知らない人や大勢の人が苦手だと、大人しくなってしまう人は少なくないでしょう。その一方で、家族や仲のいい友人の前だと、緊張せずに素の自分を出せるということがあります。つまり社交的ではないということなのですが、それが結果的に、内弁慶に見せてしまうわけです。

(4)ストレスをためやすい

ストレスが溜まると、どこかで発散したくなります。その発散する場所が、気の許せる家や親しい友人の前だったりすると、外では大人しいのに、家ではそうではないと、内弁慶に見せてしまうことがあるでしょう。

(5)プライドが高い

外では自分の立場もあって、大人しくしていても、基本的にプライドが高い人は、その反動で家ではいばり散らすということがあります。いわゆる亭主関白タイプも、これが理由かもしれません。

3:逆に外弁慶な人の性格特徴は?3つ

上述したように、「外弁慶」という言葉はありませんが、ひとまず「家の中ではいばりちらすが、外では意気地のないこと」の反対の意味として使うことにしましょう。では、外弁慶な人の特徴は、なんなのでしょうか。

(1)家の中にストレスを抱えている

いちばん大きな理由は、ウチ(=家)でストレスが溜まっていることかもしれません。それを外で発散させているのです。

(2)自信がない

人は自信がないと、その自信がないことを見破られないように、誇張して話をしたり、威圧的な態度をとったりします。家にいるような親しい関係ではすでに、自信がないことを知られているので、殊更いばる必要はありません。ですが、外の人たちにはまだバレていないので、「外弁慶」になってしまうのです。

(3)負けず嫌い

負けず嫌いな性格も、「外弁慶」につながるでしょう。他の人に負けないように、自分を大きく見せたり、高圧的な態度をとったりします。

4:内弁慶を改善する方法3つ

それでは最後に、内弁慶を克服する方法について考えてみましょう。

(1)自信をつける

何よりもまず、自信をつけましょう。自分に自信があれば、必要以上にいばったり、自分を大きく見せたりする必要はなくなります。

(2)ストレスを溜めない生活を心がける

そして、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。とはいえ、ストレスは誰にだってあります。ストレスが溜まったときに、上手に解消する方法を見つけておくことも大事です。

(3)人と積極的に関わる

人間関係がうまくいくようになると、周囲が自分を受け入れてくれるので、結果的に自分の自信をもつことができます。人前に出るのが苦手とか、シャイだという人は、意識していろいろな人と関わるようにしましょう。

5:まとめ

内弁慶であること自体は、悪いことではないと思います。ですが、度がすぎると、周囲に不快な気持ちにさせてしまうので、気をつけるようにしましょう。