恋のなやみに効くメディア

「ハイカラさんだね」は褒め言葉なの?ハイカラと名のつくもの一覧

番長みるく

番長みるくM.Bancho

目次

隠す

1:ハイカラとは?その意味

ハイカラとはどういう意味なのでしょうか。

(1)ハイカラとは?

ハイカラの正しい意味から見ていきましょう。辞書で調べてみました。

ハイ‐カラ【high collar】

1 丈の高い襟。
「―で頤を突上げる苦しさを辛抱(がまん)して」〈魯庵・社会百面相〉

2 《明治31、32年ごろの議会で、1を着用していた洋行帰りの議員たちを、「万朝報」がハイカラー党とからかって書き立てたところから》西洋風を気どること。流行を追ったり、目新しいものを好んだりすること。また、そういう人や、そのさま。「ハイカラな着物の柄」「ハイカラ趣味」「ハイカラさん」

3 西洋風に結った髪。ハイカラ髪。日本髪に対していう。

「たっぷりある髪を、無造作らしくひっつめの―に結んでいたが」〈里見弴・大道無門〉

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「ハイカラ」とはつまり「high(高い)」な「collar(襟)」のこと。これはワイシャツの襟のことです。明治時代に、海外から帰ってきた人たちが洋装のシャツを着ていたことから、「最先端おしゃれ」というニュアンスで使われていたのでしょう。

つまり「ハイカラさん」というのは、流行をおさえたおしゃれな人のこと。最近は使われることが減りましたが、かつては「イケてる」というニュアンスで使われていました。明治時代当時の粋な服装をしている人を「ハイカラさん」ということもあります。

(2)ハイカラさんスタイルとは

「ハイカラさんスタイル」とは、語源のワイシャツから離れて、大学の卒業式などで女性が着る袴の着物のことです。今も卒業式の定番なので、卒業式の時期になれば見かけることもあるでしょう。

これは、ちょうど「ハイカラ」と呼ばれるスタイルが生まれた明治中期に、女学生たちが和装から洋装へと変わっていく際に着られるようになったために、そう言われるとされています。この女性の袴姿が、当時は「モダン」であり、「ハイカラ」だったのです。

矢絣(やがすり)という弓矢の羽を縦に並べた古典的なデザインの柄の着物に袴のスタイルが定番です。着物は紫と白や、赤と白など2色が交互に並ぶ柄に、袴の色はえんじ色や紺色を合わせます。足元にはブーツを合わせ、頭に大きなリボンをつけます。

(3)ミーハーと意味は同じ?違う?

ふたつの言葉は似ているようで、意味やニュアンスが異なります。ミーハーを辞書で調べてみると、下記のとおりでした。

みいはあ(読み)ミイハア

《「みいちゃんはあちゃん」の略。ふつう「ミーハー」と書く》軽薄な、また、流行に左右されやすいこと。また、その人や、そのさま。「みいはあな発想」「みいはあ向けの商品」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

ミーハーというのは、軽くて流行に左右されやすいこと。珍しいものや人物に興味津々で、薄っぺらくて流行りに流されやすいようなイメージがあります。

一方、ハイカラは垢抜けたファッションを指す表現。おしゃれ、洗練された、スタイリッシュ、イケてるという意味合いも含まれています。

(4)類義語、反対語は?

ハイカラの類義語は「小粋」や「ファッショナブル 」、「スタイリッシュ」です。センスの良さが光り、周りから一目置かれた存在であるというニュアンスがあります。

反対語は「野暮ったい」や「田舎っぽい」など。垢抜けず洗練されていない印象の言葉が反対語になります。また対義語として、言動が粗野で荒々しい、わざと粗野を装うことをあらわす「バンカラ」も挙げられます。

(5)ハイカラを英語でいうと?

語源となる「high collar」にはおしゃれな意味はないので、英語で表現するなら、「smart」や「chic」、「stylish」、「fashionable」などになるでしょう。

「彼は趣味がハイカラです」は「He is quite modern in his tastes」になります。

2:なか卯にも…ハイカラ関連の人気もの6選

現代でも、「ハイカラ」という言葉が使われているものはあります。ここからは、ハイカラに関連したものを紹介します。

(1)なか卯「はいからうどん」

丼やうどんを手軽に食べられるチェーン店「なか卯」の人気メニューのひとつに「はいからうどん」があります。温かい京うどんの上に、あげ玉やネギなどがのっています。

関西では天かすがのったうどんを「ハイカラうどん」と呼ぶこともあります。これは関東の「たぬきうどん」を見て、関西の人が「捨ててもいいような天かすをうどんに入れるなんてハイカラだ」という皮肉から、「ハイカラうどん」と呼ぶようになったといわれているようです。

(2)スプラトゥーンのハイカラスクエア

2017年夏に任天堂から発売されたNintendo Switch用TPSゲームの「splatoon(スプラトゥーン)2」。このゲームは手に持った武器からインクを撃ち、より多くの面積を自分のチームの色に塗ったほうが勝ちというルール。

「splatoon(スプラトゥーン)2」は「ハイカラスクエア」というイケてる繁華街が舞台になっていて、前作「Splatoon」の舞台「ハイカラシティ」という流行の発信基地から、徒歩20分ほどの場所にあります。

(3)ハイカラ横丁


「ハイカラ横丁」とは、神奈川県横浜市の「横浜ワールドポーターズ」にある駄菓子や雑貨などの製造と販売をしているお店のことです。

昭和30年代のレトロな雰囲気の店内に、子どものお小遣いで買えるような懐かしい駄菓子やおもちゃが所狭しと並べられています。子どもに人気があったキャラクターやおもしろ雑貨もあり、子ども時代を思い出させてくれます。

(4)朝ドラ「ハイカラさん」

NHKの連続テレビ小説「ハイカラさん」は、1982年(昭和57年)4月5日から10月2日まで放送された人気ドラマです。

ドラマは、明治時代にアメリカへ海外留学生として2年間滞在した主人公でハイカラ娘の野沢文(ふみ)が帰国するところから始まります。静岡県の中伊豆に外国人用リゾートホテルを作ろうと、奮闘するドラマです。このハイカラ娘の野沢文を、女優の手塚理美さんが演じていました。

(5)はいからさんが通る

『はいからさんが通る』は、漫画家・大和和紀(やまと・わき)さんの描いた日本の漫画です。1975年から1977年まで『週刊少女フレンド』(講談社)で連載され、番外編を含めてコミックス全8巻、文庫版全4巻が出版されています。また原作がかなり人気となり、アニメや映画、テレビドラマにもなっています。

漫画の舞台は、女性が社会進出しはじめた大正7年。17歳の主人公の花村紅緒(はなむら・べにお)は男勝りな性格で喧嘩が強く、父親も手を焼くおてんば娘です。突然、目の前にあらわれた容姿端麗の陸軍少尉の伊集院忍(しのぶ)が祖父母の代から決められていた婚約者だったと知ります。最初は嫌がる紅緒でしたが、次第にお互いに心惹かれていく、というストーリーです。

(6)はいから丼

「はいから丼」とは、天かすを出汁を卵でとじた丼料理のことです。親子丼の鶏肉のようにメインになる肉はなく、天かすがメイン。 天かすの他には、しいたけやネギなどが入る場合もあります。大阪を中心に食べられています。

3:ハイカラさんは粋でしゃれた雰囲気の人

「ハイカラ」という言葉を使う機会はずいぶん減りましたが、粋でしゃれたファッションをしている人を見て、「ハイカラだね〜」と言うことはあります。それは決して皮肉ではなく、一目置かれた存在であるということ。

もしハイカラだと言われたら、褒め言葉ととらえ、自分のファッションに自信を持ちましょう。