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業界用語13選!知っていると面白い業界用語をご紹介

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

目次

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1:業界用語を英語で言うと?

日本では、さまざまな業界で独自の用語が使われていますが、そもそもこの「業界用語」という言葉自体を英語では何というのでしょうか。

調べてみると、「jargon」という表現が近いようです。これは「普通の人にはわからない専門語、職業語」という意味です。

また、「専門用語」という意味である「technical terms」も似たようなニュアンスで使えます。

2:テレビ業界の業界用語5選

業界用語といえば、まずテレビ業界がいちばんに頭に思い浮かぶのではないでしょうか。そこで、プロのゴーストライターとして、芸能人、医師、文化人の代筆を手がけてきた筆者が、テレビ業界の業界用語について、生活の中でも使えそうなものをピックアップしましたので、ご紹介します。

(1)バーター

一般にも浸透してきたこの言葉。もともとは「物々交換」という意味の英語「barter」です。これがテレビ業界だと、「抱き合わせ」の意味が立ってきて、人気のある俳優やタレントの出演を条件に、まだそれほど人気がない人を一緒に出演させるという場面で使われます。

例えば合コンのお誘いで、「イケメンのAくんと合コンしたいんだけど、今度セッティングしてくれない?」「いいけど、Bが彼女ほしいって言ってたから、連れて行くよ」「ちっ、バーターかよ。しょうがないなぁ」なんていう会話が繰り広げられているかもしれません。

(2)ゲラ

同じメディアでも、出版業界では「ゲラ」といえば、ゲラ刷り、つまり校正刷りのことですが、テレビの現場で「ゲラ」といえば、「なんでも笑う人」のことです。語源は「ゲラゲラ」という笑い声のよう。関西では昔から日常的に使われていました。ゲラの人がひとりいるだけで、場が明るくなるメリットがありますが、シリアスな場面でも笑ってしまうというデメリットも。

(3)座組

もともとは歌舞伎や演劇などの出演者の構成を指した言葉ですが、これがテレビ業界になると、プロデューサーやディレクター、出演者などを含んだ、番組に関わる人たちをまとめた言葉として用いられます。「今度の特番、どんな座組だっけ?」などと使います。

これはすっかりビジネスシーン全般に使われてきて、プロジェクトについて、誰がリーダーで、誰がサブで、どういったメンバーで構成するかという「座組」は、そのプロジェクトがうまくいくかどうかを決める、大きな要素といえるでしょう。

(4)バキウチ

バキバキの打ち合わせ……なんだか深夜のテレビ局で行われていそうですが、これは深夜に限らず、テレビの現場でよく見られる「ものすごく叱られる」という意味の言葉。語源は「バキバキに打つ」だといわれています。

テレビ業界というのは、体育会系の体質が今も根強く残っているもの。ADさんなんかが「今日、D(ディレクター)の機嫌が悪くて、バキウチされたわ~」などと話しているようです。

(5)なめる

「なめる」という言葉もイメージしにくいかもしれません。しかし、意味はとても簡単。下から上に向かってカメラアングルを持っていくことを意味します。

例えば、足元から映していって、アングルを徐々に上げていき最後に顔を映すようなカメラアングルをなめるといいます。

3:警察の業界用語5選

警察の業界用語も知っておくと、おもしろいかもしれません。警察ドラマや映画などを見ているときにより楽しめるはず。知り合いの警察官にお話を聞いてきました。

(1)端緒(タンチョ)

警察は、事件が発生したときに捜査を行う捜査機関ですよね。そして、その事件は何らかの形で警察の知るところとなります。これを「端緒」というそうです。

例えば「今、バッグをひったくられました!」という110番通報があれば、それは窃盗事件の端緒であり、警察はその端緒を得たことになります。

(2)バンカケ

端緒を得るのは通報だけではありません。他の方法のひとつが、職務質問です。「今、何をされているんですか?」と声をかけたり、所持品検査をお願いしたりする行為です。

これを業界用語で「バンカケ」というそうです。「こんばんはと声をかける」からきているようです。

(3)有形力

職務質問は捜査ではないので、警察は事件の端緒を得るために相手に協力してもらって行います。当然、任意なので、職務質問をされている人は、これを拒否することができます。

しかし警察としても、怪しい人間を取り逃がすわけにはいけません。そのため、相手を説得したり、お願いするわけですが、ここで相手の腕をつかんで引き止めるなどの物理的な力を使用して自由意志を奪う行為をしてはいけません。そうなると任意ではなく強制になってしまいます。

こういった強制的に相手を従わせたり、強制捜査を行う「力」を「有形力」というそうです。

(4)お札(ふだ)

有形力を行使することが許されている強制捜査の代表的なものが家宅捜索。しかしこれは、警察が独断で行なってはいけません。強制捜査を行うときは必ず、司法に書類提出を行い、許可を得ます。

そして、裁判所から令状をもらうのですが、この令状は業界用語で「お札」といわれています。

(5)ガサ入れ

家宅捜索は強制捜査で令状がなければ行えないことは上述しました。そして、この家宅捜索は業界用語で「ガサ入れ」といわれています。このガサとは「探す」の上下を入れ替えたことが語源だそう。

業界用語とはいいつつも、テレビドラマやネット内でも多く耳にするため、一般的になってしまった言葉だといえるでしょう。

4:飲食業の業界用語3選

続いて、飲食業界の専門用語についてもご紹介しましょう。筆者が実際に、居酒屋や喫茶店など、飲食店でアルバイトをしていたときに使われていた言葉をご紹介します。

(1)兄貴

飲食店で「兄貴から出して」という言葉を耳にしたら、それは「古い食材から出して」という意味。

お客さんにそんな言葉を聞かれるのはまずいので、兄貴という隠語を使っているというわけです。飲食店において生鮮食品の管理は大変。古いものから使うのは、フードロスを減らすためにも、仕方ないことといえるでしょう。逆に、新鮮なほうを指す場合、「弟」ということもあります。

(2)三番

これだけ聞いてもなんのことかわからないでしょう。実はこれ、「トイレ」のこと。「トイレ掃除してきて」といったセリフを飲食中のお客様に聞かれるのはよくありません。食欲が失せてしまうかも。そのため、「三番」という隠語を使っているわけです。

ほかには「三番チェックお願いします」といった感じで使います。とはいえ、この番号は、店舗によってもばらつきがあるため、何番なのかはそのお店次第です。

(3)アイドルタイム

アイドルタイムと聞くと、アイドルグループが思い浮かぶかもしれませんが、飲食業界ではお客さんの少ない時間帯のこと。「アイドルタイムになったから、休憩入っちゃって」などという感じで使われます。

5:まとめ

今回は業界用語についてご紹介しました。面白いものから、意味のわかりにくものまで業界用語はいろいろ。使っている本人でさえ、語源や由来を知らないこともあります。業界用語はおもしろいものですが、プライベートで使いすぎるとうざがられるのでほどほどにしたほうがいいかもしれませんね。