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絶世の美女はいつの時代もお得?歴史的に有名な絶世の美女とその生き様
水野 文也F.Mizuno
1:絶世の美女の「絶世」って?絶世の美女の意味と英訳
「絶世の美女」とはどんな意味でしょうか。「美女」の意味は言うまでもありませんので、「絶世」について調べてみましょう。
ぜっ‐せい【絶世】
世に並ぶものがないほどすぐれていること。「絶世の美女」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
つまり、絶世の美女とは「世に並ぶものがいないほどの美人」ということになります。そう考えると、いわゆる「ミスコン」で選ばれるレベルではダメということかもしれませんね。並ぶものがありますから。
極論をいえば、生きている女性の中で最も美しいということなので、ミス・インターナショナルやミス・ワールド、ミス・ユニバース、ミス・アースの世界4大ミスコンテストの上位に輝いた女性なら、該当するかもしれません。
英語では、直訳すれば「the most beautiful woman on earth」となりますが、実際には「beauty like no other」「woman of unmatched beauty」などという表現が使われるようです。
2:いつの時代も美女はお得?歴史的に有名な絶世の美女とその生き様3選
歴史上には、「絶世の美女」と呼ばれた人が何人かいます。そのように、歴史に名を残すレベルでないと、絶世の美女と言えないのかもしれません。中には、時の権力者を惑わせたり、自らが権力を握ったりして、歴史を大きく変えたといわれるような美女も……。
「世界三大美人」と言われる3人の絶世の美女について、その生き様をみてみましょう。
(1)クレオパトラ7世
古代エジプトのファラオとしても知られるクレオパトラ7世。一般的に、美女の代名詞ともなっているクレオパトラはこの7世のことを指し、ローマの実力者であるカエサル(ジュリアス・シーザー)やアントニウスを、その美貌で翻弄しました。
有名なのはフランスの哲学者の「クレオパトラの鼻があと1センチ低かったら歴史が変わっていた」という言葉。つまり、それほどの美貌でなければ、クレオパトラに惑わされたアントニウスの代わりにオクタヴィアヌスがローマ皇帝になることはなかった……ということを示しています。
クレオパトラの最期は悲劇的で、捕虜になったあと、毒蛇に自らを嚙ませて命を絶ったとか。今なお、有史以来、最も美しい女性と言われています。
(2)楊貴妃
歴史を大きく動かしたという点において、クレオパトラに決して引けを取らないのが楊貴妃です。
中国唐代の女性で、玄宗皇帝の寵愛を受けました。残っている壁画から、実際には豊満な女性であったと推定されていますが、当時の中国では豊満な体型が理想的だったとか。容姿が美しかっただけではなく、琵琶の名手であるなど、音楽や舞踏に優れた、文字どおりの才媛だったそうです。
楊貴妃にまつわるエピソードとしてあまりにも有名なのが、玄宗皇帝が寵愛しすぎたため、安史の乱を引き起こすきっかけとなったことでしょう。この乱により唐は衰退していくため、楊貴妃は「傾国の美女」と言われるようになりました。
玄宗と楊貴妃の物語を題材にした白居易の漢詩「長恨歌」も知られています。
(3)小野小町
三十六歌仙にもなっている、平安時代の女流歌人です。百人一首にも選ばれた「花の色は 移りにけりないたづらに 我が身世にふる ながめせしまに」という歌でもおなじみ。このほかにも、たくさんの歌を残しています。
絶世の美女と伝わっていますが、その生涯は不明な部分が多く、それが数々の伝承を生みました。小野小町のものと言われる墓は全国に10以上あり、どれが本物なのか定かではありません。
彼女にまつわる伝説として有名なのが「百夜通い」。深草少将が小野小町に求愛しますが、彼女は鬱陶しく思ったため「私のもとへ百夜通ったら、意のままになります」と少将に言います。彼は毎夜通い続けますが、最後の雪の夜に息絶えてしまった……というお話です。
クレオパトラ、楊貴妃もそうですが、絶世の美女というのは才色兼備のようで、容姿だけではなくその才能も、男性の心を惹きつけたのでしょう。
ただしやっぱり、才能だけでは時の権力者も入れ込まないでしょう。美人が得なのは、今も昔も変わらないようです。
3:この女性は唯一無二!現代における絶世の美女3選
(1)ツウィ
1990年からアメリカ在住の映画評論家を自称する男性が発表している「世界で最も美しい顔100人」というランキングがあります。主観で選んでいるため、かなり異論が多いランキングですが、幅広く注目されているのも事実。「現代における絶世の美女は誰か」を語る際に、このランキングを抜きにはできません。
2019年のランキングトップになったのが、台湾出身で韓国のアイドルグループ「TWICE」のメンバーであるツウィ。韓国のテレビ番組で、中華民国の青天白日満地紅旗を手にしたことが政治問題となって、謝罪を強要させられたこともありました。
(2)オードリー・ヘップバーン
世界的に男性を虜にした大女優、オードリー・ヘップバーンは、容姿、人気の両面から絶世の美女と言っていいのではないでしょうか。「ローマの休日」「マイフェア・レディ」などの作品でハリウッドの黄金期を支えました。
あれだけの美貌を持ちながら、実は、華奢な体型にコンプレックスを感じていたのだとか。「おいおい、そんな」と思われるでしょうが、当時はグラマラスなマリリン・モンローが人気だったことで、そう思ったようです。ダイエットに励む女性からすれば贅沢な悩みですね。
(3)吉永小百合
日本の女優にも絶世の美女と言われた人は何人もいます。特に、昭和の銀幕、モノクロ映画をみると、当時の大女優は本当に美しい! 「永遠の処女」と呼ばれた原節子さん、戦前日中で活躍した山口淑子さんなどは、今や伝説と言ってもいいでしょう。
その中でひとりを選ぶのは大変難しいのですが、今なお団塊の世代以上のシニアに絶大な人気を誇り、芸能人の中にも「サユリスト」がたくさんいる、吉永小百合さんを選びました。
美女は年を重ねてもきれいで、現役の女優として活躍されている姿を見て、「私もあんなふうに年齢を重ねたい」……と思っている人も多いのではないでしょうか。
4:まとめ
現在、活躍中の若手歌手や女優から、日本における絶世の美女を選ぼうと思いましたが、何しろ「世に並ぶものがない」ほどですから、容易に選ぶことができませんでした。筆者の好みで選んでも異論がでるでしょうし(笑)。「歴史に残りそう」ということを考えると、吉永小百合さんではないかな……そう思った次第です。