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義理人情に厚い人ってどんな人?義理人情の意味と義理人情に厚い人の特徴
月島もんもんM.Tsukishima
1:義理人情の意味は?英語で説明すると?
そもそも義理人情とはどんな意味なのか、辞書で調べてみましょう。
ぎり‐にんじょう【義理人情】
義理と人情。「義理人情に厚い男」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
ぜんぜんわからないので、義理と人情についても調べてみました。
ぎ‐り【義理】
1 物事の正しい筋道。また、人として守るべき正しい道。道理。すじ。
2 社会生活を営む上で、立場上、また道義として、他人に対して務めたり報いたりしなければならないこと。道義。
3 つきあい上しかたなしにする行為。
4 血族でない者が結ぶ血族と同じ関係。血のつながらない親族関係。
5 わけ。意味。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
にん‐じょう【人情】
1 人間の自然な心の動き。人間のありのままの情感。
2 人としての情け。他人への思いやり。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
つまりは、他人から受けた親切(義理)をしっかりと覚えていて、何かのときに必ずお返しをするような人、他人が困っている姿は見過ごせない(人情)といった気質のことといえそうです。
2:義理人情に厚い人の共通点5つ
それではさっそく、義理人情に厚い人の共通点や特徴をご紹介します。
(1)相談ごとをもちかけられやすい
「僕の彼女なんですけど、会社の同僚や後輩だけでなく、先輩や上司からもやたらと慕われていて、プライベートなことから仕事のことまで、しょっちゅう相談ごとをもちかけられているんですよ。その度に、人を紹介して繋いだり、説得に出向いたりして解決してあげているようです。
“人のことばっかりに一生懸命になってると自分が潰れちゃうよ”って僕が言うと、世話になってる人だから自分ができることならやりたいって言うんですよ。義理人情に厚いってこういう子のことを言うんだろうなって思います」(Eさん・33歳男性/会社員)
(2)助けてもらったことを忘れずにいる
「うちの会社にものすごく気の強い、お局的な先輩がいるんです。すぐヒステリーを起こすし、テンパるから、わりと嫌われていて……。でもひとりだけ、その先輩と同じくらいの年の女性で、仕事をフォローしたり、親しく付き合っている人がいるんです。
その人は後輩とも仲良くしてくれるタイプだったので、プライベート飲んだのとき、“なんであのお局さんと仲良くしてるんですか?”って聞いてみたんですよ。
そうしたら、“10年くらい前だけど、私がセクハラ上司とやりあってピンチだったとき、ちゃんと会社に抗議してくれたのが彼女でね。返しても返しきれない恩があるのよ”って。義理人情だなぁって思いました」(Hさん・28歳女性/会社員)
(3)お土産やプチギフトをよく贈る
「取引先の女性なんですが、会議や打ち合わせでうちの会社にくるたびに“先日、〇〇に出張へ行ってきたんですよ”とか言ってお土産を買ってきてくれたり、“ちょっと銀座に立ち寄ったらこんなかわいいものが売ってたのでおすそわけ”などと言って、リップクリームやハンドクリームをくれたり、休日に焼いたからってパンやクッキーを持ってきてくれる人がいるんです。
毎回、いつもお世話になっているんで……って言ってくれるんですけど、こうやってマメにされると、こっちもすごく嬉しいし、その人を気にかけたくなるんですよね。旅先でも、あの人にお土産買っていこうかなって思ったり。義理人情に厚い人だと思うし、そういう性格だからみんなに愛されて、仕事もうまくいっているんだろうなって思います」(Kさん・29歳女性/会社員)
(4)苦労人で口が堅い
「知り合いにニートをやっているヤツがいるんです。周りの連中はそいつのことをバカにして“働けよ”とか“親に甘えてんじゃねえよ”とか散々言うんですが、ひとりだけそいつの味方をする奴がいるんです。飲み会とかで叩かれ始めると“人の人生をとやかく言えるほどお前らは偉いのか?”って言ってくる。
実はそいつ、親を早くに亡くしていて、高卒で働きはじめて、弟たちの学費を払ってきた奴なんです。だから、そいつに言われると黙るしかない。
ニートのヤツは自分のことを俺たちに語ろうとしないですけど、そいつには話してるみたいで。でもそいつも無駄に説明したり、説教とかしたりはしないんですよ。なんか、カッコいいですよね」(Oさん・28歳男性/会社員)
(5)他人の悪口に乗らない
「義理人情に厚い人を何人か知っていますけど、彼らは絶対に他人の悪口を言わないですね。飲んでるときって、“あいつムカつく”みたいに、いろいろなことを愚痴りたくなることってあるじゃないですか。
そういう話を振られたときでも、彼らは“そうだな。いろいろと不満も溜まるよな”って相手が納得するまで聞いてやるスタイルなんですけど、自分は一切不満を漏らさない。本当に人徳のある、できた人だなって思います」(Uさん・30歳男性/教師)
3:義理人情にまつわる名言・ことわざ3選
義理人情まつわる名言やことわざをご紹介します。
(1)捨ててならぬものは義理
これは新選組の局長だった近藤勇が残したとされるセリフです。明治維新という激動の時代を生きた人の言葉だと思うと、奥深いですよね。
時代が動くときには、信念が強くて、気高い男たちが活躍するもの。人の思いを無視して効率化だけを求めていたら、つまらない世の中になってしまうのかもしれませんね。
(2)金は三欠くに溜まる
これはお金にまつわることわざで、「お金は3つを欠くと貯まる」と言っています。この3つとは、「義理」「人情」「人付き合い」のこと。つまり、お金を稼ぐということは、義理を捨て、人情を忘れ、人付き合いを無視すること。人間であることを捨てるくらいの気概がなければ、金儲けなんてできないという意味です。
現代では、「そんなことまでしてお金を貯める人生なんて豊かじゃない」という気持ちのときに、「金は三欠くに溜まるっていうけど、それじゃ虚しいよね」などというように使います。
(3)義理などは夢にも思ふことなかれ 身をしばらるるものなり
「義理なんて感じることはない、あちこちに義理立てしていたら、本当にやりたいことができなくなってしまう」というような意味です。
これは明治維新の立役者のひとりである坂本龍馬が残した言葉とされています。日本の夜明けのため、竜馬は朝令暮改で今日の味方と明日の敵との間を行き来して暗躍しました。その背景を考えると納得ですし、よくしてくれた人を裏切っていいものかという迷いが生まれたとき、自分を鼓舞するための言葉だったのかもと思えますね。
4:まとめ
義理深い人というのは、周りの人から好かれる傾向にあります。そんな人間になりたいなと思いつつも、ついついお金も欲しくなってしまいます。どうにか、両立できないものでしょうか……。それが人情ってものですかね。