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毒親に育てられた人の特徴と環境に負けずに自分の人生を切り開く方法

コマツ マヨ

コマツ マヨM.komatsu

目次

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1:「毒親育ちだから子どもいらない」は悲しすぎる

(1)毒親とは?

毒親とは、「過干渉や暴言・暴力などで、子どもに悪影響を及ぼす親」や「親の思い通りに支配したり、自分を優先する親」などのことを指します。あまりに親の影響を受けて育ったため、自分も我が子に同じように接してしまうのではないかという不安を抱き、子どもを持つことを恐れる人もいるようです。

(2)芸能人には毒親育ちを公表している人も…

昨年、ハリウッド女優のデミ・ムーアが自叙伝のなかで毒親によって育てられた自身の生い立ちを赤裸々に語っています。ほかにも、リンジー・ローハンやジェニファー・アニストンも毒親育ちであったことを公表しています。

ジョン・レノンの娘、ジュリアン・レノンも、幼い自分と母と自分を捨て、オノ・ヨーコと不倫をした実父に対し、「アーティストとしては素晴らしいと思うけれど、父親としては尊敬しない」など毒親であることを語っているよう。父のファンから「お父さんは素晴らしい人だ」と言われることが不快だったとも語られています。

2:毒親に育てられた娘(女子)や毒親育ちの男の特徴5つ

毒親育ちの男女3名にうかがったお話をもとに、その性格的な特徴をまとめてみました。

(1)自分に自信がない

長く否定され続けてきた子どもは、自分に自信が持てないまま育ちます。外見はもちろん、内面でも、「自分は何をやってもダメな人間なんだ」と擦り込まれてしまっていることも。

(2)諦めが早い

親に受け入れられなかった経験ばかりなので、「どうせダメだろう」と諦めるのが早い傾向があります。成功しても褒められず、失敗したときにきつく叱られてきたために、失敗を恐れて何かを始めることにとても苦手意識を持ってしまうのです。

(3)人付き合いが苦手

親の言いなりになって生きてきた子どもの場合、他人との関係の中で、自分を表現することがとても苦手になります。暴言や暴力に怯えてきた子どもは、他人に対しても「怒られるかも」「嫌われるかも」というネガティブな感情が先に出てしまいます。また、無関心で育った子どもは、他人とどう接していいかわからなくなることもあるそうです。

(4)我慢が得意

親の勝手に振り回されてきた子どもは、少々の困難な状況でも我慢できてしまいます。そのため、しなくていい我慢をしたり、つらい状況もひたすら耐え抜こうとしてしまいます。

(5)自分で決められない

何もかも親の言うとおりに生きてきた子どもは、親の気持ちが物事を決める指針になってしまいます。そのため、自分で何かを決めることが苦手になることも。仕事や人間関係の大事な場面でさえ、自分の意見を出すことができず、苦労してしまいます。

3:支配型以外にも…毒親の特徴をチェック!3つのポイント

暴言や暴力、人格否定などの支配的な行動以外にも、毒親は次のような行動で自分の思いどおりにしようとします。「暴力を振るわれたことはないけれど、今思えば完全な毒親だった」と語る都内在住のKさんの毒親エピソードをうかがいました。

(1)自分の意見が通るまで延々電話をかけてくる

「大学の寮に入っていたので、両親とは離れて暮らしていました。就活のとき、私が希望する職種について母が反対していて、その意見に従うまで、数週間毎日何度も電話をかけてきました。

今までなんでも言うとおりにしてきたけれどこれだけは譲りたくなくて真摯にお願いしたんです。ですが、都合が悪くなると電話を急に切ったり、聞いていないフリや電話をわざと落としたりすることも。こっちが怒るとガチャ切りし、また翌日ニコニコ声で“違う仕事に応募するのよね?”と電話をかけてきました」

(2)急に泣き出して悲劇のヒロインを演じる

「今の夫と結婚するとき、“結婚式では神前でやってほしい”とか“ホテルで挙げてほしい”とか“最低500万以上の式でないと……”などと、毎日のように電話してきました。

私自身は、身内だけでこぢんまりした式を希望していたので断ったのですが、母の兄弟数人を引き連れてやってきて、私を説得。でも実際話し合いは成立せず、“みんな私を悪者にする”と居酒屋で大きな声で号泣。泣けばなんとかなると思っていたようです」

(3)子どもの親切心に無関心

「結婚してはじめての帰省時、手土産を持って帰りました。これまでそんなことはしたことがなかったので喜んでくれるかと楽しみにしていましたが、“これお土産だよ”と渡したすぐさま台所の隅に置きその場を離れてしまいました。

ありがとうの言葉もなくそのまま数日放置。“お土産、嫌いだった?”と聞きましたが、“開けてないからわからない”と。開けて中身を見るということすらしてくれませんでした」

4:毒親環境に負けずに自分らしく生きる方法3つ

毒親だと気づかないうちは無意識に言いなりになったり我慢したりしていたと思います。しかし、毒親だと気づいた今ならできることはあります。

(1)顔色をうかがわない

幼いころから、家庭という狭いコミュニティで精神的に支配されてきた毒親育ちの人、親が機嫌が悪くならないようたいそう顔色を見て育ったことでしょう。でも、もう大人ですから、顔色をうかがって怯える必要はないのです。

本来、親というのは、いつまでも子どもの味方であり理解者であるべきで、自分の都合や機嫌ひとつで子どもに不安を与えたりつらい思いをさせてはいけないもの。自分の思いどおりになる存在ではないと、親自身が理解できる環境を与えることも大切です。

(2)距離を置く

執着心の強い毒親の距離感のなさはハンパないです。近くに住んでいたり、簡単に会える距離だと親は執着し続けます。そして、何がなんでも会いにやってくることも。仕事など諸々事情はあるでしょうが、これからの長い人生を健やかに暮らしていけるよう、そう簡単に会えない距離に住んでしまうのもひとつの手段です。

(3)電話に出ない、連絡を断つ

電話に出る回数を数回に1回したり、ひどい場合は連絡を断つ……という方法もあります。親に対してあまり「NO」と言ってこなかった場合、連絡がとれるから受け入れられていると認識し、毒親行動をとるということも考えられるからです。

ただ、暴力的な親や精神的に不安定な親は、こうした行動が裏目に出て、怒りを増長させたり危険な行為に及ぶことも。親の様子を見ながら、ひどい場合には他人や公的な機関に助けを求めるなどの方法を考えましょう。

4:親に従うことがベストではない

今回取材に協力いただいた、毒親育ちのMさんは「子どものころは親に従うことが正しいと思っていたけれど、大人になって“従わないでいい”という選択肢もあることを知った」と語ってくれました。精神的な束縛から自分を解放してあげることだけでも、ずいぶん気持ちは前向きになれるようです。