恋のなやみに効くメディア

核家族とは?核家族化が進んだ社会で起こることと核家族のメリット

水野 文也F.Mizuno

©gettyimages

目次

隠す

1:核家族とは?核家族を英語で言うと…

まず、核家族の意味を辞書で調べてみましょう。

かく‐かぞく【核家族】

ひと組の夫婦とその未婚の子供からなる家族。家族の基礎単位とされる。

デジタル大辞泉(小学館)

お父さん、お母さん、子ども……で構成された家族ですね。すぐにイメージできます。分類上は、独身者のひとり暮らしは単身世帯とされ、核家族は親族世帯の中のひとつとなります。

英語ではズバリ「nuclear family」。日本では、第二次大戦後、アメリカがビキニ環礁で核実験を行ったころから、この用語が広がりだしたと言われています。

 

2:サザエさんは拡大家族?日本の家族のありかたと問題点

一般的な家族の分類として、夫婦とその子どもから成る核家族のほかに、ふた組以上の夫婦が家庭内にいる拡大家族があります。この拡大家族には、直系家族(家を継ぐ子どもの家族に親が同居)、複合家族 (親戚や子どもの配偶者やその子どもと同居)があります。

それぞれについて、わかりやすく解説するために、例として「サザエさん」一家を取りあげます。

その前に、サザエさん一家のメンバーをおさらいしてみましょう。ここでの登場人物は以下の通りです。

波平・・・「磯野家」の長

フネ・・・波平の配偶者

サザエ・・・波平と舟の長女

マスオ・・・サザエの配偶者

タラ・・・サザエとマスオの長男、波平と舟の孫

カツオ・・・波平と舟の長男

ワカメ・・・波平と舟の次女

ノリスケ・・・波平の甥、サザエの従兄弟

タイコ・・・ノリスケの配偶者

イクラ・・・ノリスケとタイコの長男 

(1)核家族

サザエさんでは、ノリスケ、タイコ、イクラの3人家族が核家族に当たります。

近年になって増えてきた家族形態のように思われがちですが、国立社会保障・人口問題研究所の統計のよると、単独世帯を含まない親族世帯の中に占める核家族の割合は、今から100年前の1920年には既に59.1%に達していました。現在は約85%で、年々増加傾向にあるようです。

核家族では子育てがしにくいことが、真っ先に問題点として挙げられるでしょうか。イクラちゃんのような小さな子どもは、親がいつもついていなければなりません。サザエさんでは、ノリスケ一家がイクラちゃんをサザエさん一家に預けるシーンもありますが、近所に身内がいなければ、保育園、託児所を利用しなければなりません。

少子化問題は、核家族も背景のひとつにあると言えそうですね。

(2)直系家族

サザエさんファミリーの7人がこれにあたります。小難しい話をすると、最終的に磯野家を相続するのがサザエ夫婦か、それとも長男のカツオか、妹のワカメなのかは定かではありませんが、直系家族である二世代家族であるのは間違いありません。

サザエさんは専業主婦ですが、仮にサザエさんがキャリアウーマンだったとしても、タラちゃんの面倒は、一緒に暮らしている専業主婦のフネも協力してくれるでしょうから、安心して子育てができそうですね。

(3)複合家族

現在の日本では少数ですが、サザエさんを例に取れば、7人のファミリーに、波平夫婦の甥であるノリスケ一家が同居すれば、複合家族になります。直系家族と同様に、複合家族も子育てするには良いでしょう。

一方、波平とフネのいずれか、あるいは両方に介護が必要になった場合、ひとりあたりの負担を減らすことができます。核家族においては言うまでもないですが、直系家族においても、介護の問題は起こります。少子化だけではなく、高齢化社会における介護の問題を考えるうえでも、核家族が圧倒的多数を占めることは日本の問題点と言えそうですね。

 

3:核家族って楽なの?核家族のメリット

(1)自分たちのペースだけ考えれば良い

核家族の最大のメリットは、自分たちのペースで生活ができることでしょう。親と同居していると、例えば旅行するにも「留守中の親の食事は? いや、連れて行くべきか?」などと気を遣ってしまいますよね。引っ越しなど、家族の大イベントも勝手にはできないでしょう。

(2)子育てへの干渉がない

同居していれば、祖父母も孫の面倒をみてくれるでしょう。ですが、子育てに口出しされてかなわない……そう思う人も多いもの。同居していなければ、自分たちの親から子育てに関して必要以上に干渉されることはありません。自分たちだけで子育てを行わなければならないゆえに、夫婦双方が育児に積極的になることも期待できます。

(3)家事や家計の分担がラク

転居や住居の改造などにフレキシビリティーが高くなり、親類間のプライバシーが維持できるうえ、家事や家計などの分担もラクでしょう。「光熱費は誰が払うの?」といった経済的な面は、身内でも揉める要因になりやすいものです。

 

4:核家族化&少子化が進むと社会はどうなる?

(1)核家族化が進む背景

核家族化が進んだのは高度経済成長期でしたが、それが都市集中、地方の過疎化を進展させました。そうなると、富も都市部に集中し、若者が可能性を求めてさらに都市部に出る……といった循環をもたらします。

最近の傾向としては、価値観の多様化によって、都会に住んでいる若者夫婦も親と同居せず、独立する傾向が強くなり、これも核家族化の進展に拍車をかけました。

(2)地域格差と独居老人問題

都市集中が進んだ結果、地方で生活を営んできた直系家族世帯を、地方に残された高齢者の夫婦と、大都会で暮らす未婚の子に分断させました。

都市部と地方の地域格差がより深刻になる一方、都市部であっても、高齢化に伴う問題が生じています。夫婦ふたりでいるうちはまだいいのですが、配偶者が亡くなった後の独居老人問題など、これからの課題として重くのしかかりそうです。

このほか、空き家問題、相次ぐ墓じまいなど、核家族化が進んだことを背景に、解決すべきことが少なくありません。

 

5:まとめ

筆者は単身世帯だった時代を除くと、核家族しか経験がありません。ただ、義母が近所でしたので、子どもが小さかったときには、いろいろとお世話になりました。子育てのことを考えると、核家族よりは直系家族がいいのではというのが実感です。そうは思う人は多くても、実際にはちょっと大変だから無理……という感じなのでしょう。

 

【参考】

総務省「人口動態・家族のあり方等 社会構造の変化について」