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愛って何?男女に聞いた「本当の愛って何」という質問への回答10選

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

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目次

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1:本当の愛って何ですか?

占い師という職業の性質上、いろいろな人の恋愛相談を聞いてきたという草薙つむぐさんに、本当の愛について聞いてみました。

草薙:難しい問題ですが、一般的には「無償の愛」と言われるものが、いちばん純粋で清く美しいものだとされていると思います。しかし、それが「本当の愛」かと言われると、それだけだとは思いません。

例えば、恋は自分が幸せになりたいという自分本意なもので、愛は相手を幸せにしたいという相手本位なもの。でも、愛に至るには、恋から始まるものだと思います。恋をするから愛の尊さがわかってくるのでしょう。だから、恋だって「本当の愛」の一部のはずなのです。

 

2:男性に聞く!「愛って何?」という質問への回答5つ

ではさっそく、愛についての答えを探すべく、インタビューしてみました。筆者の周辺の男性に「愛って何?」と質問した答えをご紹介します。

(1)困難を乗り越えられること

「知り合いに、“タンスの引き出しに書きかけの離婚届が3枚入ってる”っていう奴がいます。それぐらい大きなケンカをしたり、“もう無理だ”と思うことがあったんでしょう。でも、そいつと酒を飲むと、“でも、やっぱり妻のことが好きなんだ”って言うんです。

その夫婦が続いている理由を考えると、そこに愛の答えがあるんじゃないかって思うんです」(Eさん・45歳男性/会社員)

(2)「結婚おめでとう!」と言えること

「俺の友達が7年もの長きに渡り片思いを続けていた相手がいるんです。そいつは本当に彼女のことが好きで、付き合ってもらうために思いつく限りのことはしました。でも結局、OKしてもらえなかったんです。そして彼女は結婚しました。もちろん、他の男と。

それを知ったそいつは、ひと晩中泣いてましたね。でも後日、彼女を目の前にして“結婚おめでとう!”って笑顔で言っていたんです。それを見て、本当に愛してたんだなって思いました。“彼女を幸せにするのは自分じゃなかったけど、彼女が幸せであればそれでいい”って言ってました」(Rさん・29歳男性/会社員)

(3)騙されてもいいと思えること

「俺の友人が、ある女性にはまってしまい、お金を貢ぎまくっていたことがあります。いくら使ったのかはわからないですけど、相当な額だったと思いますね。で、お金がなくなったら捨てられるのがオチですから、そいつも相手にされなくなりました。

それで、友達で集まって、慰める会をやったんですけど、意外なことにそいつは一切悔いがないって言うんです。むしろ、俺ができることはしてやったって、どこか誇らしげで。

周りの連中は、“あいつはバカだ”って言うんですけど、そいつは“彼女に騙されるなら別にいい”って言い切った。カッコよかったです。自分はそこまで人を愛せるだろうかって思っちゃいましたね」(Wさん・35歳男性/会社員)

(4)募金と一緒

「愛っていうのは、募金と一緒だと思ってます。募金って、誰かのためにお金を無償であげるじゃないですか。でも、それでお金がなくなっちゃって誰かにお金を借りるのはおかしいですよね。人にあげても自分は困らないくらいの、余分なお金があるからこそ募金ができるわけです。

愛情もそうなんじゃないですかね。自分を犠牲にして誰かに愛を注ぐと、報われなかったときに腹が立つ。でも、自分をしっかり愛せているなら、他人に見返りは求めないでいられる。要するに、誰かの愛で自分を満たそうとすると、それは無償の愛ではなくなってしまうんじゃないですかね。まずは自分を愛すること。それができて初めて、他人を愛せるんじゃないかって思います」(Dさん・47歳男性/会社員)

(5)日常の尊さを知ること

「男って若いころは性欲が爆発していますから、愛とか恋とかそういうものを知るのは、思春期を過ぎてからでないと難しいのかなって思います。

10代は性欲と恋の入り混じった気持ちで女性を好きになって、20代で恋愛の本当の悲しさってものを知って、30代でようやくそばにいてくれる人のありがたさを知るんじゃないですかね。

とびきり美人だった元カノよりも、隣りにいてくれる普通の女性がどれだけ尊いか。愛とはそれを知ることだと思います」(Mさん・42歳男性/公務員)

 

3:女性に聞く!「愛って何?」という質問への回答5つ

続いては女性の話も聞いてみましょう。愛の捉え方に、男女の違いはあるのでしょうか。

(1)母親になると分かるもの

「3人子どもを生んだんですけど、いちばん下の子が喘息の発作をよく起こしてたんです。苦しそうに、必死に呼吸をしようとする姿を見るのはもう耐えられないですね。自分が変わってあげたいって何度も思いました。

でも、変わってあげることなんてできないじゃないですか。私がしてあげられることって、背中をさすったり、安心できるように手を握ってあげることくらい。あのときばかりは自分の無力さに涙がこみ上げてきました。

愛してるだけじゃダメなんだって教えられました。でも、それは愛っていうものを理解できていなかったんだと思います。むしろ、自分には何ができるかってことを考えて、そこから前に進もうとすることこそが、愛の本質なのかなって気がしています」(Dさん・45歳女性/主婦)

(2)実は簡単なもの

「愛って“無償の愛”とか“見返りを求めない奉仕”とかいろいろなことを語られるじゃないですか。でも、実はもっと簡単なことなんじゃないかって思うんです。

好きな人がいて、その人が楽しそうに笑っているところを見ると嬉しくなる。だからプレゼントを贈って驚かせてみたくなったり、彼の好きな料理を作って食べさせてあげたくなったりする。でもそれって特別なことでもなんでもなくて、人を好きになったら誰もが経験する気持ちだと思うんです。

愛ってそういう簡単でわかりやすくて素直なものだと思います」(Hさん・28歳女性/保育士)

(3)真っ直ぐなこと

「中学3年生のころ、同級生の男子に告白されたことがあるんですけど、私はその人のどんくさいところが嫌いで、“ムカつく”とか“うざい”とか散々傷つけるようなことを言って、彼が近寄ってこないようにしていました。

私のことが好きなんだから、歯向かってこないって思っていたんでしょう。単に、自分よりも弱い人をいじめて、自分の強さみたいなものを周りにアピールしたかったのかもしれません。

でもあるとき、同級生の女子から自分が同じ目にあうことになったんです。ハブはれたり、陰口を叩かれたり、靴を隠されたり……。そんなときに、“お前らやめろよ”ってその行為を止めてくれたのが彼でした。

“私も同じことしたのにどうして?”って聞くと“そんな昔のことは忘れた”って。それが今の旦那です。彼が言葉にして“愛してる”って言ってくれたことはないですけど、あのときと変わらず、私を助けてくれる真っ直ぐさに、私は愛を感じています」(Kさん・33歳女性/主婦)

(4)弱音さえ吐きたくなくなるもの

「旦那と結婚してもう50年以上がたちますけど、私は旦那の前で一度も“苦しい”とか“辛い”って言ったことがないんです。なんでかって言うと、“苦しい”って言う前に“苦しかっただろ”って言ってくれたから。

だから私は本当は辛くても、“辛くありませんよ”って言ってこれたんです。愛とかそういう難しいことはうまく説明できませんけど、でもそういうものだと思います」(Rさん・81歳女性/主婦)

(5)飽きないもの

「私が勤めているデイサービスの介護施設で、女性の従業員と利用者のおばあちゃんたちが集まって女子トークをよくするんです。そのときに、“生まれ変わったても旦那さんともう一度結婚したいか”っていう話になったんです。

殆どの人は“今度は新しい人と結婚してみたい”とか“今の旦那はもういい”って意見ばかりだったんですけど、ひとりだけ“私はもう一度、あの人と出会って恋愛したいな”っていったおばあちゃんがいたんです。

その人の旦那さんは、仕事を定年退職して少ししたときに脳梗塞を引き起こして寝たきりになっちゃって、ずっとそのおばあちゃんが介護をしていたんです。もう旦那さんは亡くなっているんですけど、利用者の中では多分、いちばん苦労した人じゃないかと思います。

だから、そのおばあちゃんは別の人を選ぶと思っていたんですけど、何度聞き直しても“あの人のそばにいたい”って言うんです。“でも、大変だったでしょ?”って聞くと、“ううん。私は苦労をしたことなんてありませんよ”って。私たちの想像を超える愛があったんでしょうね。思わず涙が出てきました」(Sさん・48歳女性/介護士)

 

4:まとめ

愛を語るとき、多くの場合は「見返りを求めないこと」と言われます。しかし、どうすればそんな心境になれるのかについては、誰も教えてくれません。この記事が少しでもその答えになれば幸いです。