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ストレスで熱が!心因性発熱の症状チェックと対処法

松田優

松田優Y.Matsuda

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目次

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1:ストレスで熱が出たことある?

「ストレスが溜まりすぎて熱が出た」……ストレス社会といわれる中、ストレスが原因の発熱で苦しむ声を、筆者の周辺でもチラホラ聞くことがあります。いったい、どのくらいの人が経験したことがあるのでしょうか。

そこで今回『MENJOY』では、20~40代の男女500名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「ストレスで熱を出したことがありますか?」という質問をしてみました。

結果は以下のとおりです。

ある・・・138 人(28%)

ない・・・359 人(71%)

3割に近い人が、ストレスによる発熱、つまり心因性発熱の経験があるという結果になりました。ストレスによる熱はわかりやすい症状が出ない場合もあるため、風邪の初期症状と勘違いしてしまうことも。無自覚な人もいると考えると、この数字も多いように感じますね。

2:心因性発熱ってどんなもの?症状チェック項目5つ

心因性発熱は頑張りすぎてしまう人に起こりやすい症状なのだそう。そして、頑張りすぎてしまうために、多少の発熱も我慢してしまうことも……。しかし、自分を守れるのは自分だけ。まずは一般的に言われる心因性の発熱と風邪の症状の違いを知っておきましょう。

(1)解熱剤が効かない

心因性の発熱の場合、通常の風邪の発熱と違って、解熱鎮痛剤が効かないとされています。風邪の場合はウイルスや細菌と戦うための反応で体温が上がり、風邪の諸症状があらわれます。解熱剤はその反応を抑えるものなので、発熱のメカニズムが異なる心因性の発熱には効果が発揮されないそうです。

(2)血液検査をしても異常がない

これも解熱剤が効かないのと同じ理由で、発熱のメカニズムが風邪と異なるために起こるそうです。実際、風邪っぽい、調子が悪いからと病院へ行って検査をしても、異常なしということでそのまま帰されてしまうこともあるそう。

いつ、どのように熱が出るのか、数日間の記録を取ってから行くと良いよそうです。

(3)発熱以外は元気に見える

風邪ではないため、咳や鼻水のようなわかりやすい症状はでません。子どもの場合は、仮病を疑われてしまうことも多くあるようです。でも実際に熱があるのです。体温が高いことで常にエネルギーを奪われているので、放置してしまうのは危険です。

(4)ストレスによる症状を併発する

心因性発熱の原因はストレスです。慢性的にストレスを受けている状態が続くと、ストレスによる他の症状を併発していることも。成人に多い症状としては、頭痛や腹痛、不眠症、ひどいときはうつ病のような症状の報告も多いようです。これらの症状が長く続くようであれば、ストレスによる発熱を疑ってみても良いかもしれません。

(5)特定の状況で発熱する

心因性の発熱にはいくつかパターンがあるとされていて、もっとも判断しやすいのが特定の状況で発熱するケースです。これは比較的子どもに多く、学校に行くと熱が出る、学校のある日だけ熱が出る……というように、状況に依存するストレスを受けている場合に起こるんだそうです。

とはいえ、このパターンに当てはまらないことも多いので、あくまで「そんなパターンもある」くらいで捉えておくのがいいでしょう。

3:ストレスで熱が…微熱が続くときの対処法5つ

発熱が続いたら、まずはなによりも病院に行くことが大事! ですが、時間がなくて、なかなか病院に行けないときもありますよね。解熱剤が効かないため、病院に行ったあとも継続して微熱への対処は必要になります。ストレスによる熱が続くときの対処法をチェックしておきましょう。

(1)たっぷり睡眠をとる

ストレスによる発熱は、ストレスによって交感神経が活発になることで起こるといわれています。そのため、規則正しい生活、特に睡眠をしっかりととることがとても大事。

ただ、ストレスによって不眠症などを起こしている場合もあり、眠りたくても眠れないという人も多いでしょう。そういった場合には、心療内科などでは睡眠導入剤などを処方してくれる場合もあるようです。

(2)優先順位を決める

慢性的なストレスによる発熱は、いくつかのストレスが重なっている場合が多いんだそう。仕事と介護、育児と人間関係など、何もかも頑張ろうとしてしまうことで無理が出てしまうのです。思い当たる場合には、やることの優先順位をしっかりつけて、重要なことを先に終わらせるなど、心に余裕が持てるよう工夫してみましょう。

(3)意識して休憩を取る

つい頑張りすぎてしまう人や責任感の強い人に多いとされる心因性発熱。頑張るのは良いことですが、無理は禁物。頑張り続けると、作業などの効率も落ち、ミスが増える原因にもなります。普段から時間を決めて、しっかりと小休憩を挟むことを意識しましょう。気を緩める時間を作ることで、心への負担も減っていくはずです。

(4)体を横にする

交感神経は姿勢で緊張度が違います。横になっているときはいちばん緊張感が緩むので、座って休むよりも、横になるほうが神経を落ち着けることができます。仕事中などはなかなか難しいかもしれませんが、家にいるときに休憩をとるときは、なるべく横になって目を閉じ、心と体をリラックスさせると良いでしょう。

(5)ストレスの原因を取り除く

もっとも根本的な解決方法ですが、いちばん難しい方法ともいえるかもしれません。ストレスの原因は人それぞれ。なので、何に対してストレスを感じるのか、どうすれば楽に生活できるのか、病院の先生や周りの人を頼り、解決できるところは解決していきましょう。

子どもの場合は何にストレスを感じているのかうまく言葉にできません。まずは子どもの状況を周りの大人がまず理解をして、協力する姿勢を見せることが大事なことです。

4:ストレスで熱を出さないための予防法3つ

もっとも大事なのは、普段から上手にストレスと付き合うことです。頑張りすぎてしまう傾向があるという自覚のある人は、普段からストレスを溜めない生活を心がけていきたいですね。ストレスでの発熱を予防するために、気を付けるべきポイントをご紹介します。

(1)規則正しい生活をする

やはり、何より大事なのは睡眠です。ストレスを抱えると眠れなくなるという人は案外多いもの。睡眠時間が減ると自律神経が乱れ、さらにストレスを感じやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。普段から睡眠を大切にして習慣を作っておきましょう。

(2)毎日ビタミンCを摂る

ビタミンCはストレスから体を守るのに必要な栄養素のひとつ。大きなストレスを感じると、脳が通常の数倍のビタミンCを使ってストレスを跳ね返そうとするそうです。いつも以上に必要といえます。そして、ビタミンCは多く摂りすぎると体内に出てしまうので、こまめに摂取する必要があります。

緑黄色野菜や果物、レバーなどに多く含まれているので積極的に摂るように心がけてみてください。

(3)リラックスできる方法を作っておく

どんなに頑張っても、ストレスをゼロにすることはできませんよね。なので、ストレスを自分の中で上手に消化する方法を作っておくことはとても大事なことです。

例えば週に何度かはのんびり湯船につかる、食事のあとに趣味の時間を必ず取るなど、ちょこちょこでもストレス発散できることをみつけ、実行するのが理想です。

5:まとめ

大きなストレスを抱えると、それまで何気なくできていた買い物や友人とのおしゃべりさえも苦痛に感じることもあります。発熱による倦怠感で思うように動けなくなれば、さらにストレスを感じる要因にも。心因性発熱を起こさないためにも、普段からストレスと上手に付き合っていけるよう意識できるといいですね。