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「お疲れ様です」は目上の人に使っていい?目上の人へのねぎらいの言葉も

水野 文也

水野 文也F.Mizuno

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目次

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1:目上の人に「お疲れ様です」をメールで使うのはアリなの?

「お疲れ様です」は、ねぎらいをかける代表的な言葉であり、目上や目下、男性や女性の区別なく、本来的には使っても問題がない言葉とされています。一緒に作業をした上司に対して「やっと終わったな。」との言葉に対して「お疲れさまでした」と、その作業に従事したことに対してねぎらう意味で使うことができます。

ただし、人によって「お疲れ様です」という言葉は目上の人に対して使うべきではない、という意見もあるようですので、注意が必要です。

メールの場合でも同様です。ただし、使う場面は社内のみとしたほうが良いでしょう。例えば、クライアントへのメールに「お疲れ様です」と使うことは、避けたいです。仲の良い関係や、こちらがクライアント側であるといった関係であれば問題ないかもしれませんが、業務に対してねぎらいの気持ちを表したいと思っても、その場合は「お世話になっております」と使ったほうが良いでしょう。

また上司や先輩に使う場合、「お疲れ様でございました」「お疲れ様でした」など、さらに丁寧な表現にするというテクニックも存在します。

 

2:「お疲れ様です」以外の言葉で!目上の人に使えるねぎらいの言葉

1)「心より御礼申し上げます」

 

目上の人を労う場面では、おそらく、その人の働きによってこちらに何らかの利益が生じた、あるいは助けられた場面が多いのではないでしょうか。

「心より御礼申し上げます」は感謝の意を示す言葉であるのはいうまでもありませんが、お礼の言葉そのものに、ねぎらいや気遣いのニュアンスが含まれます。

用例として「わざわざご来社いただき、お疲れ様でした」というよりも、「ご多忙のところ、お越し頂き、心より御礼申し上げます」といったほうが、印象がいですよね。わざわざ自分のために目上の人が来てくれた、という行為のお礼とともに、その行為に対するねぎらいの気持ちが行間から読み取れるでしょう。

2)「お喜び申し上げます」

感謝の気持ちを示す言葉とともに、使い方によってねぎらいの気持ちが含まれるのが、お祝いの言葉。使い方としては「プロジェクトが成就されたこと、お喜び申し上げます」など。プロジェクトを遂行する過程で苦労する場面があったと推定できるため、お祝いとその苦労に対するねぎらい、気遣いが含まれているといえるでしょう。

3)「お世話になっております」

「お疲れ様です」を挨拶代わりに使う場合、外部に向かって使うオーソドックスなフレーズがこれ。取引先など外部とのメールでは、定番の書出しともいえるでしょう。 

簡単な用件だけのメールであっても、この一文がメールの冒頭にあるだけで、相手に敬意を表した格好になります。

 

3:意外と知らない!目上の人に使うと失礼な言葉

(1)「いってらっしゃい」

オフィスから外出する上司に、家族のように気軽に「いってらっしゃい」はタブー。馴れ馴れしく聞こえてしまいます。「いってらっしゃいませ」と言えば、敬意を表した格好となり、失礼にはなりません。 

(2)「すみません」

「すみません」には、申し訳なさを示す場合と、依頼をしたり、断りを入れたりするときの2種類がよく使われますが、前者の謝罪の「すみません」も「申し訳ありません」としたほうが丁寧です。また後者の断りを入れるとき、「すみません」だと軽さを感じさせてしまいます。「恐れ入ります」がいいでしょう。

3)「了解です」 

一見、合っている感じもしますが、これは同僚や部下に対しての丁寧語です。「わかりました」も好ましくありません。「承知しました」「かしこまりました」などの謙譲語を使うようにしましょう。

4)「言い忘れました」

まず「言う」というのは、上司に対する場合、謙譲語の「申す」を使うように習慣づけましょう。また、「忘れる」はマイナスイメージがあり、好ましくありません。「申し遅れました」が適切です。

5)「ご苦労様でした」

こう言われたら、上司は小馬鹿にされたように感じるかもしれません。「ご苦労様でした」は目上が目下に対して使うねぎらいの言葉。目上に対する代表的なNGワードです。「お疲れ様でした」と丁寧に言いましょう。

6)「なるほど」 

思わず、相づちを打つときに言ってしまいそうですが、上司に対してはあまり好ましい言葉ではありません。「なるほど、そうですね」にあると少しは丁寧になりますが、さらに丁寧に「おっしゃる通りです」と言うのがベターです。 

7)「さようなら」

残っている上司に対して「さようなら」と言って先に帰宅……こう言われた上司はびっくりするかもしれません。「お先に失礼します」に置き換えて下さい。

 

4:まとめ

今回の記事でピックアップした言葉に対して「何を今さら」と思った人は心配ありません。でも、「そうだったのか!」と思う部分が多かった人は、社会人のたしなみとして、気をつけるようにしましょう。