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悲しいほどよ~くわかる「浮気する人とされる人」の違い
平松隆円R.Hiramatsu
一般的には、好ましいとは考えられていない浮気。
浮気性な人もいれば、「私は絶対に浮気をしない」という人もいます。当然ながら、浮気にはする側とされる側がいるわけです。
この両者の関係について、大阪保護観察所の船谷明子氏らが明らかにしていますので、ご紹介します。
■浮気をする人とは
船谷らの調査によれば、浮気する人は次の4つの傾向が見られました。
(1)浮気はどちらかと言えば男性が多い
(2)浮気経験はあるが浮気された経験はない
(3)浮気は避けられないので許せると思っている
(4)そもそも浮気願望がある
まず、男性が女性にくらべて浮気傾向があることは、「「男が浮気する理由」恋愛心理学と進化心理学観点で解明」でも取り上げられたように、これまでもいわれてきました。
また、浮気は避けられないので許せると思っている人は、一般的に浮気だと解されている異性と手をつないだり、キスをしたり、抱き合うといった行動を浮気だと感じていない傾向があり、また浮気を許せると思っていたいたり、浮気願望がありました。
そして浮気は避けられないので許せると思っている人は、実際に浮気した経験も高く、一般的に浮気と解されている行動をとりやすい傾向がありました。
反対に、浮気は避けられるので許せないと思っている人は、浮気をしたこともされたこともなく、また浮気願望もありませんでした。
浮気願望のある人は、一般的に浮気と理解されている行動を浮気として捉えていない傾向にありました。
■浮気をしたことがある人とされたことがある人
船谷氏らによると、もっとも浮気に敏感で、浮気ととれる行動の幅が広いのは、“浮気をされたことはあるがしたことはない人”でした。
この人は、自分は浮気をしないと考えているものの、一方で恋人の浮気を恐れ、恋人の行動を制限し束縛してしまう可能性があることが示唆されました。
反対に、もっとも浮気に対して寛容なのは、浮気をしたことはあるがされたことはない人でした。
この人は、相手の浮気を許せると思っており、恋人に対して寛容である一方、自分に対しても寛容であり浮気に対する恐れや罪悪感が少ないため、浮気をしてしまう可能性があることが示唆されました。
そして、浮気をしたこともされたこともない人は、浮気をされたことはあるがしたことはない人にくらべて、浮気はダメだという強い信念をもっており、浮気に対して敏感でした。
いかがでしたか? 浮気をしたことのある人、されたことのある人によって、恋愛の仕方そのものにも違いがあることがわかります。
よく、自分が浮気をするから恋人の浮気を疑うといいますが、むしろ自分が浮気をするから相手の浮気も寛容だったんですね。
【参考】
※ 船谷明子ら(2006)『大学生における浮気観と浮気・被浮気経験との関連』横浜国立大学教育人間科学部紀要