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結婚したら本籍はどうなる?本籍地の調べ方と本籍を変更する方法

水野 文也

水野 文也F.Mizuno

目次

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1:本籍地はどう書くのが正解?本籍地の書き方とは

本籍地とは、各個人の家族的身分関係を明らかにする戸籍の原本が保管されている場所のこと。

履歴書、パスポートの申請、結婚した際の婚姻届など、さまざまなシーンで本籍地を記す機会が多いでしょう。その書き方は、戸籍謄本に記載されている住所をそのまま書けばいいだけなので、極めてカンタンなのですが、注意も必要です。

普通に住所を書く場合、「丁目」や「番地」などをハイフンでつなげるでしょう。ですが、本籍地は省略せず正確に記すのが常識です。公的機関において省略をすると、まず受け付けてくれません。

なお、自治体によって、表記の仕方が「番地」と「番」など、異なるケースもあるので、戸籍謄本を注意して読み、正しく書くようにします。

 

2:結婚するのに本籍地が分からないと大変!本籍地の調べ方まとめ

(1)婚姻届には本籍地が必ず必要!

戸籍とは「いつ生まれ、いつ結婚し、いつ子どもができていつ死んでいったのか」をはっきりさせるもの。本人確認など個人の事項を証明するために、極めて重要なものなので、本籍地を知らないと、自分のことを公的に証明できなくなってしまいます。

例えば、結婚する場合、婚姻届を提出しますが、そこには結婚する夫、妻のいずれも本籍地を記載しなければなりません。結婚することで、新たに親族の結びつきが生まれるわけで、その関係を明らかにするためにお互いの戸籍が必要になるからです。

(2)本籍地はどう調べたらいいの?

「本籍地なんか、知〜らない」という人がいるかもしれませんが、わからないままにしておくと不便を感じることも。今のうちに調べて、把握しておきましょう。

本籍地の調べ方を以下にまとめてみました。

(1)親兄弟など親族に聞く

(2)以前、取得した戸籍謄本や抄本をみる

(3)本籍地記載の住民票を取得する

(4)警察署で免許証を使って調べる

それほど難しいことではありませんね。

ただ、いちばんカンタンと思われる親兄弟に聞く方法ですが、もしかするとみんなが曖昧に覚えていて、正確性に欠くかもしれません。

例えば、今住んでいる住所と本籍地が同じ場合でも、住所は「号」まで入っているが、本籍地は「番地」までだった……といったことまで覚えていないからです。本籍地記載の住民票を取得して、チェックしたほうが無難でしょう。

 

3:結婚して本籍地を変更したい!必要な手続きすべて

戸籍は親子関係が基本となりますので、未婚の間は本籍地は両親と同じであることが一般的です。しかし、結婚したら、ふたりの新しい戸籍を作成します。そうなると、やはり“ふたりだけ”の本籍地にしたいもの。変更するにはどうすればいいのでしょう?

(1)変更手続きはとてもカンタン!

本籍地の変更手続きはカンタンで、誰でもできます。基本は、戸籍の「筆頭者」(夫)と「配偶者」(妻)が、「転籍届」を記入して提出するだけ。転籍届は、市役所、区役所、町村役場で直接もらうことができますし、これらのホームページからダウンロードすることも可能です。ただし、ダウンロードする場合、A4サイズの白い用紙にプリントしましょう。

(2)提出先は1か所でOK

本籍地をどこにするかについては、日本全国どこでもOKなんです!「皇居にしちゃってもいいの」「スカイツリーがある場所にしたい」と考えたとしても、正確な住所さえはっきりわかっていれば可能です。

転籍届の提出先は、現在の本籍地、変更後の本籍地、住民票を置いてある現住所──いずれの役所、役場となります。

住民票の異動では、転入先、転出先の両方に提出しなければなりません。しかし、転籍届はこの3つのいずれか1か所に提出すれば良いのです。

提出すると、本籍地の役所、役場で戸籍の台帳が作られ、変更が完了となります。

 

4:本籍地は極力変えないほうがいいの?本籍地を変更するデメリット

(1)日本全国どこでも置ける

前項で示したように、本籍地がカンタンに変えられることがわかりました。しかも、日本全国どこでもいいのです。

そんなことから、有名なスポットに本籍地をおけばカッコいい──といった理由で、変える人もいるようです。でも安易に変えたために、しかも、何度も変えたことでデメリットが生じることも覚えておきましょう。

(2)遠い市町村だと戸籍謄本を取るのが大変!

まず、本籍地を縁もゆかりもない、遠い場所にしてしまうと、戸籍謄本を取るのが大変です。戸籍謄本は、本籍地のある役所、役場でないと取得できません。

もちろん、郵送で取得することも可能ですが、例えば、現住所と同じであれば、近所の市役所でカンタンに取れるのに、遠いために郵送で日数がかかってしまう……この点を考えて本籍地を置くようにしましょう。

(3)コロコロ変えると自分が死んでから周りが迷惑

もうひとつ、あなたがこの世を去ったあと、周りの人に迷惑をかける可能性があります。

相続のときにも、権利関係を証明するために、生まれてから死ぬまでの戸籍が必要になります。その際、普通は「両親の戸籍」と結婚後の「配偶者との戸籍」の2通で済むところが、何度も本籍地を変更したために、手続きが複雑になることも。残された人から「いったい何やってたんだ?」などと言われるかもしれません。

本籍地をどこにするかを決めたり、また、変えたりするのは自由ですけど、なるべく変えないほうがいいでしょう。

 

5:まとめ

本籍地は、旧家の“当主”であり、父祖伝来の場所に置かなければならないといった特別な事情でもない限り、利便性を最優先に考えたほうがいいでしょう。筆者もそうしていますが、現住所に置くことがやっぱり便利なのです。