恋のなやみに効くメディア

離婚率を調査!統計で見る日本の離婚率…離婚率が高い都道府県・原因は?

コマツ マヨ

コマツ マヨM.komatsu

©gettyimages

目次

隠す

1:厚生労働省の統計で見る日本の離婚率の推移は?

(1)離婚率とは

離婚率とは、ある一定の期間や条件において離婚の割合を示したもの。厚生労働省など公的な機関の調査で、定期的に発表されます。ちなみに、平成20年の離婚件数は251,136組で、離婚率は1.99%となっています。

周囲やインターネットの芸能ニュースなどで数多くの離婚する夫婦を見聞きすることも増えるようになっていて、実数として離婚が増えているというイメージを持っている人も多いでしょう。しかし実際は、平成14年の289,836組をピークに平成20年まで、毎年離婚件数は減少傾向に。一時期に比べて、離婚するカップルは減っているのです。

(2)離婚率の高い都道府県は?

「都道府県別にみた離婚の種類別構成割合の年次推移-平成7~20年-」を見てみると、平成20年に届出を出した協議離婚のうち、最も割合が高かったのは沖縄県。ついで大阪府となり、そこから高知県、青森県、福岡県と続きます。ちなみに平成7年から20年の14年間、1位と2位の沖縄県と大阪府の順位はずっと同じです。

(3)子どもありor子どもなし…離婚率が高いのはどっち?

平成20年の「親権を行わなければならない子の有無別及び夫妻の国籍別にみた届出月別離婚件数及び構成割合」を見てみると、離婚総数251,136組に対し、子どもがいて離婚をした夫婦は143,834組、子どもがおらず離婚した夫婦は107,302組。子どもがいる夫婦のほうが、離婚する割合が高いことがわかります。

(4)離婚率が高い年齢は?

平成20年の「夫妻の届出時年齢(5歳階級)別にみた離婚の種類別離婚件数」によれば、総数251,136組に対し、最も多かった年代は30〜34歳の45,505組、ついで35〜39歳の45,301組となっています。その次は40〜44歳の34,933組、25〜29歳の30,294組。離婚は30代が圧倒的に多いと考えられますね。

 

2:離婚率が高い!離婚原因5つ

離婚を経験した人たちは、どんな理由で離婚に至ったのでしょうか。離婚経験者に聞いてみました。

(1)価値観の違い

「結婚して一緒に住み始めると、小さな価値観の違いがたくさんでてきて、次第に相手のことがイヤになってしまいました。子どもは欲しいけれどまだ十分な貯金がないので不安だと伝えても、元夫は“どうにかなるし、早く欲しい。生まれればなんとかなる”と言うばかり。そして、結局子どもができても、一切育児を手伝いませんでした。

私が一生懸命節約しているのに、買い食いや無駄な出費が多く、こちらのことを何も考えてくれていない態度にもうんざり。結婚するまでは、こんな人になるとは気づかなかったですね」(35歳/専業主婦)

離婚理由では必ずトップにあがる「価値観の違い」。結婚前に気づかなかった部分が問題となって、離婚にまで至ってしまっているということでしょう。結婚したい思いが先行して彼の欠点に目をつぶった結果、結婚後に大きな問題となってしまったというケースもよくある話です。

(2)セックスレス

「よくある話ですが、結婚後、夫とのセックスが楽しく感じられず、定期的な義務や習慣のように感じてしまいました。元夫も全然楽しそうじゃないので、どちらかともなく誘う回数が減って、気がつけばセックスレスに。でも、お互いに頑張って解消しようとはしなかったので、離婚をすることになりました」(36歳/アシスタント)

結婚前はあんなに楽しく感じられた彼とのセックスが、結婚してからは特別に感じられなくなるというのはよく聞く話。セックスレスでも離婚しない夫婦がいる一方で、セックスに愛情や一緒にいる意味を求めるタイプの人だと、この傾向に陥りやすいようです。

(3)不倫・浮気

「元夫の浮気が原因で離婚しました。浮気相手とは結婚前から関係があったみたいで、一度なら許せるけれど、長く続いているということに裏切られた気分が拭えず……。話し合いましたが、結局、離婚に至りました。子どもがいなかったので離婚もあっさり。前向きな離婚ができたと思います」(28歳/医療事務)

不倫を乗り越えてやり直す夫婦もいれば、たった一度の過ちでも許すことができず離婚に至ってしまう夫婦も。不倫や浮気の内容によっても、離婚するか否かはさまざまです。

(4)義両親との不仲

「同居の義両親との仲がうまくいかずに離婚しました。姑は仕事もしていないのに、“家のことは嫁の責務”と言って家事もせず、孫の面倒も見ず……。私が朝4時半に起きて家事を済ませて夕食の準備までして仕事に出て、帰ってからも寝るまで育児と家事をしていたのに、あらゆることで文句を言われたり、さらに舅にも“生意気な嫁だ”と手を挙げられたりと散々でした。

元夫から別居の提案も出なかったので、そもそもその程度の人だったということですよね」(35歳/保険事務)

結婚は家同士のものといいますが、夫の家族を愛して結婚するわけではありません。そのため、夫の家族とうまくいかないのも、離婚の理由になります。年に数回しか合わないならまだしも、近くに住んでいたり、ましてや同居していたりすると、どうしても耐えられない状況になってしまう人もいるようです。

(5)家事育児にノータッチ

「夫が家事も育児も何も手伝ってくれなかったので、嫌いになって離婚しました。両方ともフルタイムで働いて同じくらいの収入だったのに、家事は100%私がやっていて。

しかも妊娠中につわりがひどかったのに、夫はほとんど家事をせず、自分のことばっかりでした。子どもが生まれてからは、病院のパパママ教室でオムツ替えの練習をしただけ。ほとほと嫌気がさしました」(30歳/アルバイト)

共働きなら、家事や育児も折半でいいはずなのに、なぜか妻のほうが割合が多いという家庭は少なくありません。それが普通と思っている男性としては、それが離婚の理由になるの?と思ってしまうかもしれません。しかし、困っているときや体調が悪いときにさえ助けてもらえないとなれば、相手に対する愛情や夫婦でいる必要性が揺らぐのも当然です。

 

3:世界の離婚率ランキング5つ

 

「3人にひとりが離婚している」と言われる日本ですが、世界の国々の離婚事情はどうなのでしょうか。Menjoy!の過去記事「日本の離婚率を世界と比べてみた!世界の離婚率ワースト5と日本で離婚率が高い年代」を参考に、離婚率の多い国をご紹介します。

1位:ロシア

ロシアの2016年のデータでは、結婚件数に対する離婚件数の割合が1対1.6だという調査結果があるよう。つまり、ロシアでは結婚する人よりも離婚する人が多いということがわかります。

景気の悪さや貧富の格差などがあり、多くの人々の生活にも余裕があるとは言えない状況。そのため、結婚して家族を維持していくよりも、離婚してひとりで生きていったほうがまだマシと考える人のほうが多くなるのかもしれません。

2位:デンマーク

世界一幸せな国と呼ばれるデンマーク。福祉や教育にも力を注いでいて、貧困率の少なさは世界トップです。国を挙げて国民の生活が守られる環境ゆえに、たとえ離婚をしても生活にさほど困ることがないという状況が、離婚率を高くしていると予想できますね。

3位:アメリカ

昔から「離婚大国」と呼ばれるアメリカ合衆国。結婚しているカップルのほぼ半数が離婚を経験し、再婚後、再び離婚する、つまり“バツ2”の人も少なくないのだとか。

都会であればはるほど男女とも自立している人が多く、離婚後の資産の分配等も日本に比べ、しっかり定められています。なので、離婚しても暮らしていけるだけの蓄えや収入があると試算できれば、離婚しやすいのかもしれませんね。

4位:スウェーデン

スウェーデンも離婚率が多い国で、その割合は約50%。ふたりにひとりが離婚経験者ということになります。デンマークと同じく福祉が充実していて、専業主婦率がわずか2%と、男女共に仕事をもち、自立しています。そのため、離婚に対するハードルが低いことが考えられますね。

さらにスウェーデンには、「サムボ制度」という、結婚をせずパートナーと暮らす事実婚の法律もあります。事実婚でも国からのサポートが充実しているので、入籍せずに事実婚のまま関係を続けていくカップルも珍しくありません。結婚や離婚という形式にあまりこだわらないお国柄なのかもしれません。

5位:フィンランド

男女が平等に働き、福祉が充実している北欧の国・フィンランド。その離婚率も、世界基準で見ればとても高いです。

他の北欧諸国と同様に、離婚をしても生活の不安が少ないという点に加え、仕事も育児も平等が基本で、夫婦は一種のチームのような関係。夫婦をつないでいる“愛”が冷めてしまえば、自然と離婚という考えに至るようです。

 

4:離婚率アップ?夫婦が離婚リスクを高める原因

夫婦が離婚に至ってしまう原因はその夫婦によってさまざま。ですが、離婚を経験した人は、離婚後に「あのときああすれば……」「あのときこうしていれば……」と後悔することも少なくありません。きれいさっぱり離婚したつもりでも、「離婚にならないようにできることはあった」と後々考えることだってあるのです。

離婚に至った人の中には、夫婦関係に亀裂が走り始めているのを知りながら、見て見ぬフリをしたり、夫婦で向き合って話し合いを持たなかったという人も少なくありません。もし夫婦仲が良くないと思うようなことがあれば早い段階で話し合いをもっておくほうがいいかもしれませんね。

 

5:日本は離婚しづらい国?

離婚率の高い北欧などは、結婚してからもお互いに仕事をもち、男女とも自立しつているため、離婚後の生活の心配がないことが特徴といえそう。

日本でも変わっては来ていますが、まだ現在でも特別な理由もなく、風習として女性が結婚を機に仕事を辞めたり、専業主婦になったりするケースが見受けられます。また、両親から「女は家庭に入るものだ」と教えられる文化が残っているため、離婚後の生活に不安を感じて、女性側が離婚を決断しづらいということも影響していそうですね。

 

【参考】

厚生労働省 人口動態統計特殊報告 / 平成28年度 人口動態統計特殊報告 婚姻に関する統計

厚生労働省 平成21年度「離婚に関する統計」の概況