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離婚した子供の心理は?「親が思っているより重い?」離婚の影響

コマツ マヨ

コマツ マヨM.komatsu

目次

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1:離婚したときの子供の戸籍は

(1)離婚による子供の戸籍・苗字・親権・相続は?

子供がいる夫婦が離婚する場合、子供の苗字や戸籍、子供の権利などに配慮するのは重要なことです。

基本的には、両親が離婚しても子供の戸籍や苗字はそのまま。親権が父親か母親のどちらになったとしても、親権や苗字が自動的に変更されるようなことはありません。「母親が親権を持つから、離婚届を出せば、当然子供も母親の苗字になる」ことはないのです。

また、相続権もそのまま残るので、離婚したからといって財産を渡さなくてよくなるということもありません。

ただしこれは、個別の離婚事情によって変わることもあります。詳細は、弁護士などの有識者や公的機関などに確認をとってください。

(2)子供が成人してから離婚したほうが良い?

「子供が成人するまで離婚は待ったほうがいい」なんていう話も耳にします。

成人するまで待つメリットとしては、子供が精神的に成長して離婚を理解しやすいことや、養育費を支払う負担が少なくなることなどが挙げられます。

しかし、修復できないほどの不仲だったり、すでに家庭内別居状態だったりする両親と無理やり一緒に過ごすことは、子供にとって良いとは言えない場合も。また先述のように、子供が成人する前に離婚してもしなくても、子供の戸籍には関係がないので、離婚を先延ばしにするのが果たして正しいのかどうかは、しっかり考える必要がありそうですね。

 

2:小学生・中学生…年齢で違う?親の離婚が子供に与える影響8つ

離婚という重大な決断をすることは、多感な時期の子供にどう影響を与えるのか、その点での不安は大きいことでしょう。ここでは、親の離婚で実際にどんな影響があったのか、経験者のコメントをご紹介します。

(1)自分だけお父さんがいないという環境がつらかった(幼少期に親が離婚)

「記憶があるころにはもう父親はいなくて、小学校のころは友達のお父さんが羨ましかったですね。どうして自分だけお父さんがいないんだろうという疑問がずっとあって、それがつらかったですね」(28歳男性)

(2)父の再婚相手に戸惑った(小学2年生で親が離婚)

「離婚自体はそれほど問題なかったけれど、大学生のときに父が再婚し、新しい母と一緒に住むようになったことに、とても抵抗がありました。早く家を出て自立したいという思いが強くなったし、そのときは外泊も増えましたね。今は家族全員仲良しです」(30歳女性)

(3)父親が優しくなった(小学3年生で親が離婚)

「母親が出て行く形で離婚。おばあちゃんもいたし、姉と弟も一緒だったので、生活は何も変わりませんでしたね。あと、離婚したことが申し訳ないと思ったのか、それまでよりも父親が優しくなりました」(34歳男性)

(4)環境の変化に戸惑った(小学4年生で親が離婚)

「母がとにかく父と別れたがっていて、慰謝料など何もかも放棄して離婚したので、きょうだい全員が父親側に。参観日や家庭訪問など、学校行事はそれまですべて母親が参加していたので、急に父親が参加するようになったことに戸惑いました。でも、自分以外にもお父さんが参加してる子が何人かいたので、特に不自由はなかったですね」(35歳女性)

(5)転校が嫌で、外で遊ぶことや勉強がすべて嫌になった(小学5年生で親が離婚)

「両親が離婚したことで、母親と一緒に住むことになって転校。仲のいい友達と離れて、それまでやっていたサッカーも辞めないといけなくなったし、環境の変化が大きすぎてかなりのストレスだった。

先生もクラスメイトも変わったから、勉強に一時的についていけなくなったし、遊びに行く場所もわからなくて、嫌な思いをした」(35歳男性)

(6)母親が仕事で忙しくなり、反抗的になった(小学6年生で親が離婚)

「離婚後、母親が仕事でほとんど家にいなかったので、母親とのコミュニケーションのとり方がわからなくなった時期があって。グレたというほどではないけれど、かなり反抗的な態度や行動をとっていた時期があります。

今思えばただの反抗期だったけど、当時は離婚による環境の変化と、思春期と、母親が離れていくような寂しさが複雑に混じり合っていた気がします」(29歳女性)

(7)やっと離婚してくれたと安堵した(中学1年生で親が離婚)

「何年も喧嘩が絶えずギスギスしていて、家にいると息苦しかった。離婚してくれて本当に良かったと思う。不仲の両親と一緒にいるよりも、別れてくれたほうがいいと思っていた」(35歳女性)

(8)結婚への執着や、結婚相手の理想が高くなった(高校2年生で親が離婚)

「両親の離婚を見ていて、結婚について自分は絶対に失敗したくないという思いが、一時期ものすごく強かったですね。経済的な問題で両親が離婚したので、結婚相手は絶対に裕福な家庭の人や、公務員などのお堅い仕事をしている家庭で育った人じゃないとダメだという思いがありました」(30歳女性)

 

3:親が離婚した子供の気持ち・心理5つ

親の離婚で、子供がどのような気持ちになるか心配してしまいますよね。リサーチをしていると、親の離婚で心に傷を負ったと言う人もいれば、決してそんなことはないと言う人も。

(1)離婚してくれてホッとした

無視や重い空気、小競り合い、怒鳴り合い、殴り合い……。夫婦が不仲な家庭内で起こりうる事態です。親の問題は子供にとってみれば、どうやっても避けられないこと。こんな生活が続くくらいなら、いっそ別れてくれたほうが気持ちが楽だという意見もあります。

実際、親の離婚を小学4年生のころに経験している筆者は、離婚が決定的になる数年前からそうした思いを抱いていましたし、子供の年齢にかかわらず、幼いうちからそう感じる子供もいるようです。

(2)これから生活が変わることへの不安がある

離婚によって引っ越しや転校を余儀なくされる場合には、これから先どんな生活が待っているのか、不安になることも多いよう。そりゃそうですよね、大人でさえこの先どうなるかわからないのに、子供ならなおさら未知の世界に足を踏み入れる感覚かもしれません。

(3)周りからどう見られるかが気がかり

お父さんやお母さんどちらかがいないということで、周りにどう思われるかが心配になってしまうことも。

実際に筆者の経験としても、離婚が成立するまでの家庭内の暗くネガティブな雰囲気から、「周りに知られることはいけないことではないか」と思ってしまい、息苦しい思いや、悪い秘密を抱いているような気持ちに駆られていました。

(4)寂しい

今まで当たり前のように一緒にいたお父さんもしくはお母さんと、急に離れなくてはならなくなるという現実は、ストレートに寂しいもの。これは子供に限らず、大人でも同じことですよね。

とはいえ離婚という事実は変わらないのですから、これは子供に時間をかけてゆっくりと納得してもらうしかないのかもしれません。

(5)(父親 or 母親と)離れられてよかった

極端な例にはなりますが、両親どちらかが暴力やモラハラ、家庭を顧みない、酒癖が悪い、家事をしない、浮気している、子供に手をあげるなどをしている場合、子供としては「離婚してくれてよかった」「やっと離れられる」と思うこともあるようです。

 

4:親の離婚が子供に与えるストレスは?

親の離婚によってこれまでの生活が少なからず変わるわけですから、子供にもストレスがかかってしまうことは避けられないことです。

とはいえ、子供対して悪い、迷惑をかけてはいけない……と気負いすぎて、親が不安定になるくらいつらい思いをしていると、「自分のせいでママは苦しんでる」「僕がいることをパパは負担に感じてるんじゃないか」など、離婚によるストレスに加えて、さらなるストレスを子供に与えてしまうことにもなりかねません。

ストレスをまったく与えないことは難しいので、そのストレスを軽くするために親子のスキンシップを増やしたり、友達親子やおじいちゃんおばあちゃんと関わる時間を増やすなどして、親の精神面を安定させて、子供がのびのびと暮らせる日常を保つことも大切だといえそう。

 

5:離婚した子供の父親の気持ちは?

平成29年の司法統計を見てみると、子どもの親権割合は父親約1割に対し母親約9割となっています。この結果から、多くの父親が、離婚のあとは子供と離れているといえます。今回、離婚で子どもと離ればなれになってしまった男性にリサーチを行ったところ、次のような意見を得ることができました。

「時短勤務はなかなか会社が認めてくれないし、認めてくれたとしても収入が減ってしまう。生活が苦しくなることを考えると、母親と暮らして、男が養育費を渡すほうが、現実的には子供にとって安定した生活が送れると思う」(38歳男性/法律関係)

「飲食店を経営しているので、夜遅くまで家をあけなければなりません。小学生だった子供はそれで僕と一緒に住むことを望んでくれたが、母親と暮らすように説得しました」(41歳男性/飲食店オーナー)

「元妻の不倫や、家のことを何もしないことなどが原因で離婚して、子供3人を引き取りました。子供も好き勝手に、“女”として生きる母親を見ているのがつらかったようなので、これでよかったと思うのですが、長女に対しては、同性である母親がいない暮らしがいいのかどうか、今でも不安は残る」(40歳男性/ツーリスト関係)

 

6:30代・40代で子供なしは離婚しやすい?

子供がいる場合、子供の成長や進学のタイミングを見計らったり、「子供のために離婚しない」と考えたりして、離婚を思いとどまる人も多いよう。しかし子供がいない夫婦にはそのような制約がなく、子供がいる夫婦に比べて「離婚」を選びやすいという傾向もあるようです。

20代と比べて若くはないし、「なんとかなる」という考えだけでは行動しづらい年齢ではあります。とはいえ、取り返しがつかない年齢でもないので、新しい人生や、もっといい人と巡り合う可能性を信じて、思い切って離婚を決意する人も少なくないようですね。

 

7:離婚が子供に与える影響は大きいけど……

離婚によって、子供に影響を与えることは避けられません。しかし、だからといって離婚しないことが正解かといえば、必ずしもそうとはいい切れません。離婚をしてもしなくても、どんな人生を歩むことになっても、親子が楽しく暮らしていける。それは理想論かもしれませんが、大切なことではないでしょうか。

この基本的な考えを根底に、離婚をするかしないか、子供をどうするかなどについて、より良い選択をしていくと良いのかもしれませんね。

 

【参考】