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結婚すると甲斐性なし夫になる男の特徴と甲斐性なしを奮起させる方法5選

中田綾美

中田綾美A.Nakata

目次

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1:「甲斐性なし」ってどういう意味?

そもそも、「甲斐性なし」とはどういう意味なのでしょうか? 小学館デジタル大辞泉には以下のような説明がありました。

かいしょう‐なし【甲斐性無し】

意気地のないこと。頼りにならないこと。また、その人。かいしょなし。「いつまでも親のすねをかじる甲斐性無し」

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

かい‐しょう【甲斐性】

物事をやり遂げようとする気力、根性。また、働きがあって頼もしい気性。多く、経済的な生活能力をいう。かいしょ。「甲斐性のある息子」

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

つまり、「甲斐性なし=頼りない」ということですが、単に性格のことを指すだけでなく、その性格のせいで大人になっても自活できないような人物をいうのですね。

2:結婚前に見抜ける?甲斐性なし男の特徴5

上記の「甲斐性なし」の意味から考えると、たとえ稼ぎがなくても、病気など何らかの事情がある人は「甲斐性なし」には当てはまらないでしょう。

健康体で働く能力はあるはずなのに、無職でブラブラしている。もしくは、職に就いてはいても、労働に前向きではなく、低収入に甘んじている。そういう人物こそが「甲斐性なし」と言えそうです。

筆者周辺にも一流大学を卒業しながら「甲斐性なし」という残念な男性が何人もいます。そんな彼らの特徴をご紹介しますので、結婚前の女性はくれぐれも注意しましょう。

(1)口先ばかり達者で行動が伴わない

甲斐性なし男の特徴として、“大きな夢を語るわりに、その実現に向けての行動が伴わない”という点が挙げられます。

たとえば、「得意の英語力を生かして国際的な弁護士を目指している」なんて言いながら、法律の勉強が何年も進んでいない。書棚に難しそうな法律の専門書が並んでいるけれど、中身を開いたらまっさら……。そういう男性はかなり危ないです。

また、Twitterなどで自分の理想を延々と語ったり、著名な経営者や一流アスリートの名言を引用したりするのが大好きな男性もけっこうアヤシイ……。本当に甲斐性ある男性であれば、ポチポチとツイートするヒマがあれば、より生産性の高いアクションを起こしています。

(2)根拠のない自己万能感がある

前項の“口先ばかり達者で行動が伴わない”とも関連しますが、甲斐性なし男は地道な努力が嫌う傾向にあります。

すばらしい理想は掲げるけれど、その実現に向けて、泥臭いことはしたくない……。その思想の根底には、「自分は努力なんかしなくても成功するはずだ」という謎の自己万能感があります。

なぜ、そこまで根拠のない自信にあふれているのでしょうか? その一因として、親から「頭がいいね」と褒められて育ったことが挙げられます。

子どもは褒めて伸ばせ……とよく言われますよね。しかし、コロンビア大学が行った有名な研究で「ある種の褒め方は子どもをダメにする」ことが実証されているのです。

その研究では、子どもたちを3つのグループに分けて、以下のような実験を行いました。テストを受けさせて、Aグループには「頭がいいね」と能力を褒め、Bグループには褒め言葉なし、そして、Cグループには「よくがんばったね」と過程を褒めたのです。

すると、より難しい問題に果敢にチャレンジするようになったのは、Cグループで、逆にAグループはミスしてプライドが傷つくのをおそれたのか、簡単な問題を選ぶ傾向が強かったとのこと。

もちろん、頭がよくてかつ人一倍努力を惜しまない「甲斐性あり」男性もいます。しかし、小さいころから頭のよさばかり褒められて、努力することから逃げる癖がついてしまうと、「甲斐性なし」男に変わってしまう可能性が高いと言えそうです。

(3)成功者の悪口を言う

さきほど、甲斐性なし男は「自分は頭がいいから努力なんかしなくても成功するはずだ」という自己万能感があるとお伝えしました。

しかし、表面的には自信満々に見えるものの、彼らは心の奥底では「自分は、すばらしい人間のはずなのになぜこんなに物事がうまくいかないのだろう」という理想と現実のギャップに苦しんでいます。

「なぜ?」の答えは簡単。理想と現実のギャップを埋める努力をしないから。もしくは、等身大の自分の姿を認めないから。

でも、彼らは努力なんかしたくない。本当は自分がダメな人間だなんて死んでも認めたくない。

このように、現実の自分と向き合いたくない彼らは、他人の粗探しばかりします。やれ「親のコネがあるからうまくいっている」とか「あいつは金の亡者」だとか成功者に対して手厳しい……。

「本当はあいつらよりか自分のほうがもっとすごいのに」という強い怨念から、甲斐性なし男は、成功者の悪口を言わずにはいられません。

(4)食べ物の好き嫌いが激しい

偏食が激しいのは、親に甘やかされて育った証拠。また、親に甘やかされて好き嫌いが多いまま成人を迎えた人でも、社会に出てさまざまな人と関わる中で、通常であれば、嫌いな食べ物は少しずつ克服していくものです。

ところが、いい大人になってもなお偏食傾向があるのは、自分の感情ばかりを優先して協調性がないということ。そういう人物は、何らかの優れた能力があっても、社会での労働には適さないため、甲斐性なし夫になるリスクが高いと言えるでしょう。

さらに、自分の偏食について「スティーブ・ジョブズは菜食主義で肉は食べなかった」とか「イチローはカレーばかり食べていた時期がある」など、著名人の先例を持ち出して正当化するのはかなり悪質なパターンです。

(5)優柔不断である

辞書的な意味で、「甲斐性なし」とは頼りがないことですが、それに該当するかどうか?を、一発で見抜く方法があります。それは、「何でもいい」が口癖になっていないかどうか。

たとえば、「次のデートどこ行く?」と聞いても「何でもいい」。「ご飯、何食べたい?」と聞いても「何でもいい」。

偏食傾向があるなど、嫌いなものは割とはっきりしているものの、自分の好きなものや、やりたいことがいまいち明らかでない……。もしかすると、大人になるまで何でも親の言う通りに従ってきたのかもしれません。

そういう男性は、仕事も自分の意思ではなく、親の意向に添うように決めているだけという可能性もあるので、働くことに積極的になれず、「甲斐性なし夫」化するおそれがあります。

3:夫や彼氏を甲斐性なしにしてしまう女性の特徴3

甲斐性があるかないかは主に本人の問題。しかし、人の気質や性格というのは、生まれてから死ぬまで不変というわけではなく、環境によっても変化します。

特に、男性にとっては彼女や妻といった身近な女性の影響は大(もちろん、性別を逆にしても然りですが)。そこで、夫や彼氏を甲斐性なしにしてしまう女性の特徴をご紹介します。

実際に、甲斐性なし夫、甲斐性なし彼氏と付き合ったことのある女性からお話をうかがいました。

(1)夫に対して無関心である

「夫から“仕事がつらい”と愚痴をこぼされても、当時、私自身の仕事も大変な時期ということもあって、いつも“うるさいなあ”と思いながら聞き流していたのです。

ある日、“もう仕事やめようかな”』と言われた際も、面倒だったので“嫌ならやめれば?”と返しました。そしたら、その3ヶ月後、夫は本当に会社をやめちゃいました。

退職後も自宅でゴロゴロしているばかりで、ほとんど就職活動している気配がなく……。それでも私は自分の仕事に夢中で、夫の職探しを後押しするようなことはしませんでした。

ただ、日中家にいるはずなのに家事もろくにしない夫にイライラしてきて、しょっちゅう喧嘩はしていましたね。そんな日々が耐えらなくて、結局は離婚することに。……なので、“夫”ではなく、正確には“元夫”ですね。

ちなみに、元夫は今では再婚して、バリバリ働いているようです。もともと彼は結婚前からもそうでしたが、努力家で怠け者じゃなかったんですよ。

ひょっとして、ひょっとすると、あのとき私が彼に対してもう少し関心を持って話を聞くなどしてたら、彼は仕事を続けていたんじゃないか。また、会社は辞めても、就職活動を頑張ってくれていたんじゃないか。そうしたら、離婚もせずに済んだんじゃないか……。

自分のことに精一杯で、彼のことを突き放してしまったことを、今ではちょっと後悔しています」(Aさん・40代女性/研究職)

真相はわかりませんが、たしかに、男性は女性からのエールがあってこそがんばりがいがあるといいますものね。

自分がつらいときに、いちばん身近な妻に、共感も応援もしてもらえなかったことで、Aさんの元夫が一時的に労働意欲を失ってしまった可能性はあります。

(2)夫や彼氏を頼りにしていない

「彼氏はここ3年くらい無職で、私の家に転がり込んできています。無職のくせに、家事もやらない。掃除も洗濯も調理も全部、私の当番。友達からは“それって冷静に考えるとヒモじゃん”と言われます。……というか、冷静に考えなくても、どう考えてもヒモそのものですよね」(Bさん・30代女性/コンピュータ技術)

彼氏に対して、「働いて」とか「せめて家事くらいやって」とか言わないんですか?

「んー……。言わないことはない。けど、強くは言えない。言ったところで聞いてくれないとむなしくなるし。

あと、彼って、家事能力がゼロで、やってもらっても結局は私がやり直す羽目になってかえって手間がかかるんです。自分でやったほうが早いなって思うから、自分でやっちゃう。そのほうが平和だし」

完全に諦めの境地に入っていますね……。そんなふうにBさんが甘やかしているから、彼氏も調子に乗っているような気がしますが。

(3)世話を焼かないと落ち着かない

そんなBさんにおうかがいしますが、彼氏を養って、家事も全部やって……なぜそこまで彼氏に尽くすんですか? 彼氏のことが大好きだから!?

「どうなんだろ……。正直何とも。そこまで好きかと言われると微妙……。けど、やらないと落ち着かないんですよね。何でだろう。

ちなみに、自分でもダメンズ好きの自覚はあります! 前の彼氏もそうでしたし。すごい尽くしたのに、最後には浮気されて、別の女に乗り換えられました。けど、正直、振られたことに対してそこまで悲しくはなかったんですよ。

なので、私の場合、好きだから尽くしているわけじゃないと思います。惰性(笑)で尽くしています」

あまり笑い話では済まないような……。Bさんは大変失礼な話かもしれませんが、本当に好きで相手が喜ぶのが嬉しいから尽くすというのと、自分が落ち着かないから尽くすというのでは、相手に与える影響が大きく異なるような気がしました。

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4:甲斐性なし夫や彼氏を奮起させる方法5

では、逆に、甲斐性なし夫や彼氏を奮起させるにはどうすればいいのでしょうか?

(1)関心を持つ

筆者は夫婦カウンセラーへの取材も多数行ってきました。そこで、「相手に関心を持つ」ということが、夫婦円満の大原則だというのは何度も耳にしてきました。

「妻はどうせ俺のことなんか関心ないな」と失望した夫は、仕事をサボったり浮気に走ったりしやすいとのことです。

女性でも、ダイエットに成功したり、ヘアスタイルを変えたりしたときに、相手に気づいてもらえたほうが「もっとがんばろう!」という気になりませんか?

逆に、知らん顔されると「どうでもいいや」と向上心が薄れますよね。それで、太ったり身なりがだらしなくなったりしても、夫・彼氏が無関心で何も指摘してくれなかったらますます自堕落に……。

夫や彼氏を甲斐性なしにしない。もしくは、すでに甲斐性なし化した夫・彼氏を奮起させたいなら、まずは相手に強い関心を持ちましょう。

(2)感情をはっきりと口に出す

夫、彼氏に関心を持つと、良くも悪くも相手のさまざまな面に気づくはずです。その気づきを、はっきりと口に出すことをおすすめします。

たとえば、彼のだらしない面が不快だと思ったら「そういうの私はイヤだから、○○してくれると嬉しい」と伝えるのです。私さえ我慢すれば……と黙ったままでは、Bさんのヒモ彼氏のようにあなたに甘えたままになりかねません。

不満を伝えるときのポイントはふたつ。まずひとつめは「私は○○と思う」と主語を自分にすること。「あなたは○○だ」というように、相手を主語にするとダメ出しになってしまいますが、自分を主語にすると個人の感情なので、責めるニュアンスが多少は和らぎます。

それから、「○○してくれると嬉しい」と具体的な改善ポイントも必ず伝えましょう。

(3)褒める、感謝する、「好き!」と伝える

さきほど、イヤなことははっきり伝えるべきだと述べましたが、もちろん相手のプラス面を発見したときも同様です。

夫、彼氏に関心を持ち、彼の長所を発見したり、何かしてもらったりしたら、すかさずポジティブアクションを起こしましょう。

「そういうの私はイヤだから、○○してくれると嬉しい」と改善点ばかり伝えられたら、相手はしんどいはず。しかし、褒められたり、感謝されたり、「好き!」と言われたりなどの、ご褒美があれば男性は頑張れます。

教師でも“厳しいけど生徒から好かれる、信頼される”のは、ただ叱るだけじゃなくて、生徒の成長を褒めたり、自分ごとのように喜んだりする、感情豊かな先生だったのではないでしょうか?

夫や彼氏を育てるつもりで、プラスとマイナスのバランスをうまくとりましょう。

(4)小さなわがままを言ってみる

さきほど、ヒモ彼氏と付き合っているBさんの発言のなかで、「言ったところで聞いてくれないとむなしくなる」「自分でやったほうが早い」とありました。

このように、夫や彼氏に寄せる期待がゼロだと、相手はますます堕落する一方です。

「コンビニで新作スイーツ買ってきて!」「なんかダルイからマッサージして!」

とにかく小さなわがままを夫や彼氏にぶつけましょう。断られてもいいんです。「通じたらラッキー」くらいの軽い気持ちで。

断られるのがイヤだから……と遠慮していたら、何も始まりません。小さなわがままを言ってみて、彼が何らかのアクションを起こしてくれたら思い切り喜びましょう。感謝しましょう。

もし、100点満点の出力ではない……たとえば、ティラミスを頼んだつもりが、彼がシュークリームを買ってきたとしても、まずは彼があなたのために行動を起こしてくれたことを評価すべし。

そこで、しっかり喜びと感謝を伝え、翌日に「今日はシュークリームじゃなくてティラミスを買ってきて」とお願いすれば、彼はきっと叶えてくれますよ。

(5)鬼嫁になる

最後に、会社をやめたくなったときに、先述のAさんの元夫とは異なり、妻のひと言で何とか踏みとどまったという男性のコメントをご紹介します。

「希望部署に異動できたのはいいものの、新しい上司とソリが合わず、パワハラまがいの目にも遭って本当につらくてつらくて……。

それで、嫁に“もう会社やめたい。やめてもいいかな?”って愚痴をこぼしたんです。そしたら、嫁のやつ“はぁ? やめるなんてあり得ない! あなたが会社やめたら、私とDちゃん(息子)がおいしいご飯を食べられなくなっちゃうじゃない”と責められて……。

そのときは、“こいつ俺がこんなに疲弊しているのに、夫の心配より自分の飯かよ!?”と呆れました。

でも、その翌日の晩御飯のメニューが俺の好物で、しかも嫁に“あなたのおかげで今日もおいしいご飯が食べられるわー”と満面の笑みで言われて……。あぁ、俺が頑張らなきゃいけないんだぁと、歯を食いしばって仕事を続けました」(Cさん・40代男性/技術職)

もし、そのとき「やめたいならやめれば?」と言われていたらどうでしたか?

「嫁のキャラクター的にその発言はありえないかな……。いや、でももし言われたとしたらですよね。それはそれで、ちょっとキツイかもな。突き放された感じがするし、自分の労働にそこまで期待もされていないのであれば、どうでもいいやって自暴自棄になっていたような気はしますね。

うちの場合、やめたくても“やめるな”と尻をたたかれて、鬼かと……。ただ、きつかったですけど、無事に仕事は続けられていますし結果的にはよかったのかも。結婚して10年……。その間、ブクブクと10kgも肥えたのはさすがに詐欺だと思いますが、ご飯を幸せそうに食べる姿を見ていると、結婚してよかったな、と思いますね」

夫をただ甘やかすのではなく、頼りにしてときには鬼嫁になるのも必要なのかもしれませんね。

5:まとめ

「こんなに甲斐性なしだったなんて……」と後悔しないためには、結婚前に彼の性質をよく見抜きましょう。また、夫を甲斐性なしにするかどうかは妻しだいの面も。愛ある鬼嫁を目指しましょう。