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再婚したいけど子連れ…幸せになれる?子連れ再婚の問題と失敗談

並木まき

並木まきM.Namiki

目次

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1:子連れ再婚で気になるのは子供の気持ち?

いまや約3組に1組の夫婦が離婚を選ぶ時代。「私たち、子連れで再婚しましたッ!」という再婚カップルも、そこまで珍しくない存在になっています。

子連れ再婚で一番気になるのは「子供の気持ち」。新しい親とどのくらい馴染めるのか?などが、大きな課題になります。

(1)親が子連れ再婚した子供は複雑?

そして、親が“子連れ再婚”を選んだ場合に、最も複雑な心境になるのは、子供自身。親は再婚を考えるほどに「相手のことが大好き!」で盛り上がっていても、子供は、そうはいかないですからね。

特に、親の再婚相手との信頼関係を築けていないうちに「新しいパパ(ママ)だよ〜」って押し付けられちゃうと、赤の他人である新パパ(ママ)と、どう接していいのか悩んでしまうのも子供にありがちな心情です。

(2)子供の気持ちを考えると反対する人も?

子供の年齢や性格にもよりますが、周囲に「再婚する!」と言うと「やめなよ」「子供がかわいそうだよ」と反対する人も、当然にいます。

再婚を決めるのは本人ですので、否定的な意見をどう受け止めるかも、本人次第ではありますが……。

2:子連れ再婚は幸せ?賛成&反対意見8つ

さて、子連れ再婚って幸せになれるのかをテーマに「賛成」&「反対」の両方の立場から、意見を8つ見ていきます。

(1)「親が幸せなら、子も幸せになれそう」(賛成/30歳女性/サービス業)

「子供の性格にもよるとは思うけれど、基本的に子供って、親が幸せだと嬉しいんじゃないですか?

だから、親が幸せになっているなら、再婚だろうとなんだろうと幸せな家庭は築けると思います」

(2)「再婚してすぐに新しい子が生まれるのって、連れ子がかわいそう」(反対/35歳女性/専業主婦)

「実際に、私のママ友で子連れ再婚組がいます。

母親が再婚ですが、ついこの前、新しいパパとの間にお子さんが生まれました。

そうしたら、連れ子だったお姉ちゃんが、鬱みたいになっちゃって……。学校に行かなくなったんです。

余計なお世話かもしれませんけど、子連れで再婚するなら、しばらくは子供をつくらずに、連れ子に配慮するべきなんじゃないかなぁって思いました」

(3)「子供が懐いているならいいと思う」(賛成/32歳女性/会社員)

「連れ子再婚の賛否って、子供が新しい親にどのくらい懐いているかで変わると思います。

私は、母子家庭って色々と大変そうなイメージがあるから、子供が懐いているなら、家族になっていいんじゃないかなって思いますけどね」

(4)「また離婚しそうだから、基本、反対です」(反対/40歳女性/経理)

「こんなこと言ったら不謹慎だけれど、子連れで再婚してまた離婚することになったら、一番傷つくのって子供じゃないですか。

だから、子連れでの再婚はよほど確信のある相手とじゃなければ、しないほうがいいと思います。

子供がいるのに離婚しちゃう人って、再婚してもまた離婚しそうなイメージがあります。偏見かもしれませんが、本音です」

(5)「子供が望むなら、いいんじゃないですか」(賛成/34歳男性/営業)

「僕の周りやお客さんでも、子連れで再婚した人が何人もいますよ。

普通に幸せそうに見えるんで、子供が再婚して新しい家族を欲しがっているなら、再婚はかなりアリだと思いますね。

反対に、子供が家族を欲しがっていないのに親の都合だけで再婚するのは、あまり賛成できないです」

(6)「他の男の子供って、結局は心底からは愛せない気がします」(反対/36歳男性/SE)

「僕は、断固として反対です。

会社に奥さんが子連れ結婚した人がふたりいますけど、ふたりとも“自分の子じゃないから、接し方がわかんない”って、ボヤいてますよ。

可愛いとは思っても、愛するのとは別なのかな?なんて思いながら、彼らの話を聞いてます。

一緒に生活を始めると色々出てくると思うんで、安易に再婚しないほうがいいです」

(7)「ボスが幸せそうだから、賛成です」(賛成/28歳女性/秘書)

「ちょうど、私のボスが子連れで去年、再婚しました。

お子さんは確か、思春期で中学生とか言っていたかな。お正月はハワイで過ごしたり、しょっちゅう温泉行ったりして楽しそうですよ。

いつも、連れ子の息子と撮った写真をボスが見せてくれて、実の息子のように可愛がっているみたい。

なので、子連れ再婚には、基本的に賛成です」

(8)「親友が苦しんでいるから、反対です」(反対/52歳男性/会社役員)

「俺の親友が、38歳のときにふたりのお子さんがいる女性と子連れ再婚して、今までずっと自分の子供をつくらずにきました。

でも、50歳を過ぎて、自分の血を分けた子供がこの世にいないことに思うところが出てきたみたいで、“離婚したい”って言い出しています。

これまで、連れ子に配慮して、実父のように可愛がってきたつもりだけど、“結局は他人の子だから虚しい”って言ってましたね。

なので、子連れ再婚は、できればやめたほうがいいと思います」

3:子連れ再婚の離婚率は?

「子連れ再婚」に限った話ではないのですが、現在、日本の離婚率は約3組に1組。

初婚と再婚、さらには子連れ再婚の離婚について公的なデータは出ていませんが、一度離婚すると「離婚」へのハードルが下がってしまう人もいて不思議ではないですから、子連れ再婚の場合には、子供への影響も考慮すると「二度目は絶対に離婚しないっ!」という強い覚悟も必要と言えます。

ちなみに『平成28年度 人口動態統計特殊報告 婚姻に関する統計の概況』(厚生労働省)によると、女性だと20歳代までに離婚した人は、離婚した年を含む離婚後5年以内に3割を超える人が再婚、30代前半だと約3割、30代後半でも約2割が再婚しています。

しかし子供がいることによって、当人同士だけの話ではなくなるので、離婚に至る原因も、初婚に比べるとあちらこちらに潜みやすい傾向はあるでしょう。

4:子連れ再婚の失敗で離婚…原因は?5つ

では、ここからは子連れ再婚を失敗してしまう原因を5つ探ります。

(1)子供との信頼関係がないのに再婚した

再婚するときに親が焦ってしまい、再婚相手と子供との間に信頼関係ができていない段階で再婚してしまうと、失敗するリスクが大きくなります。

実際にひとつ屋根の下で暮らしてみたら、子供が大きなストレスを抱えてしまった……となると、親としては子供を思って離婚を考えることにも。

(2)教育費など「子育てのお金」にまつわる意見の相違

再婚する前に、子供の教育費をどちらが負担するかなど“お金”の話をキチンと話し合っておかないと、意見の相違によって、夫婦間に大きな亀裂が走ることもあります。

「子供の生活費は出してもいいけど、教育費は君の稼ぎで払ったら?」なんてタイプの男と再婚すると、教育費のためにママが働きに出ることにもなり、だんだん不満が蓄積され、離婚に走るケースも!

(3)新しい子供と連れ子との不仲

再婚後の夫婦に子供をもうけると、連れ子と自分の子とで“可愛がり具合”が異なる……というのも、ありがちな話です。

こうなると、新しい子供と連れ子の関係もギクシャクしがちで、家族が団結するのも難しくなります。

結果、家族全体が不仲になり離婚してしまう……となれば、悲劇です。

(4)教育方針の相違

連れ子を実の子のように可愛がる人ほど、教育方針にも熱心に口出しすることになります。

それを意見として受け止められる人なら問題ないけれど「私の子供なんだからほっといて!」とか「あなたには関係ないでしょ」などと、わざわざ“連れ子”である点にフォーカスしてしまう親だと、そこから夫婦仲は険悪な方向に行かざるをえません。

(5)愛情不足

新しく親になる側が、連れ子を実の子供として可愛がるつもりで再婚しても、いざ生活が始まってみたら思い通りにはいかなかった……という展開も珍しくないです。

それが深刻になるほど、再婚夫婦の間にも「離婚」がチラつくことに。

5:子連れ再婚で発生しがちな問題は?3つ

ここからは、子連れ再婚で発生しがちな問題を3つとりあげます。

(1)養子縁組の有無

親が再婚しても、連れ子はそのまま新しい親と親子関係になるわけではないので「養子縁組するorしない?」は、発生しがちな問題のひとつです。

養子縁組をすれば、実の子供と近い法律関係になるので、相続などの権利も発生します。

(2)子供の名字

子供が学校に通っている年代だと「再婚によって名字が変わる」を嫌がる場合もあります。

養子縁組をしない場合には、親が再婚しても子供の名字が自動的に変わるわけではないので、子供の名字をどうするのか……は、子連れ再婚カップルが冷静に考えなくてはならない問題のひとつです。

(3)連れ子になる子供同士の相性

男性と女性それぞれに“子供”がいる場合、ダブルで連れ子になるので、子供同士の相性も大切なテーマに。

「再婚カップル」として親同士の相性が良くても、子供同士が親しめないとなってしまうと、再婚を諦めざるをえないパターンもあります。

6:子連れ再婚も珍しくない時代に

少し前までは「子連れ再婚」と聞くと、ちょっと珍しい存在にも思われていましたが、平成の今はすっかり珍しい話でもなくなりました。

ただし、子連れの再婚は、初婚や子供のいない再婚と違って、法律的な課題や子供と新しい親との関係性など、当事者が再婚前に考えなくてはならないテーマもたくさん潜んでいます。

これから子連れ再婚をしようと考えているみなさんは、勢いだけで再婚して後々に後悔することのないよう、冷静に結論を出してみてくださいね~♡


【参考】

平成29年(2017)人口動態統計の年間推計 – 厚生労働省