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「目が合う=脈あり」ってホント!? 男女の心理を徹底解剖

中田綾美

中田綾美A.Nakata

目次

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1:目が合う瞬間の男性心理、女性心理とは?

“よく目が合う=脈アリ”などといいますし、こっちをチラチラ見てくる男性がいたら一体どういうつもりなのかと意識してしまいますよね。

また、好きな人の姿をつい目で追ってしまう女子のみなさんは、目が合ったときの相手の反応がどのような意味をもつのか気になるはず。

“よく目が合う”、“遠くから目が合う”、“目が合うと笑う”、“目が合うと真顔になる”、“目が合うとそらす”、“目が合ってもそらさない”……これら6種類の視線のしぐさにはどのような意味があるのでしょうか!? 男女の違いにも着目しながらご紹介していきましょう。

 

2:よく目が合う

(1)“よく目が合う=脈アリ”ではない!?

「日本人は世界でもトップクラスの“恥ずかしがり”です。好きな人がいても、振られるのがこわくてなかなか告白できないし、好意を必死で隠そうとするようなところがあります。このような国民性ですから、“よく目が合う”からといって、脈アリとは限りません。

自分に自信があって恋愛に積極的な人であれば、あえてターゲットに視線を送って気を引くという作戦をとることもあります。でも、そんな大胆なことができるのはごく少数派。ほとんどの人は好きな人をじっと見つめることができないのです。

ですから、“よく目が合う=脈アリ”というより、日本人に限ってはむしろ好意をもっている人とは目が合いにくいともいえるかもしれません」(以下、「」内は平準司先生)

(2)職場でよく目が合うのは?

「同じ職場の人とよく目が合う場合、相手はあなたに対して好意をもっているのではなく、何か気付いてほしいことがあるのかもしれません。

たとえば、『あっ、あいつまたサボってやがるな!』とか『そこはもうちょっと気を利かせようよ……』などの無言のメッセージを視線で送っていると考えられます」

――脈アリどころか、むしろネガティブな感情で見られている可能性もあるということですね。

「そうですね。ただ、好意はなくても、相手のことをつい見てしまうのは、それだけ関心がある、気になって仕方がない証拠です。全くの無関心よりも恋愛に発展する可能性はあるといえます。

ほら、少女マンガでよくあるじゃないですか。“はじめはイケ好かない奴だったけど、でも目が離せなくていつの間にか恋に落ちちゃって……”みたいなパターン。そういう展開は現実でもありうるでしょう」

(3)恋愛テクニックとしてラブラブビーム作戦は有効

「日本人は恥ずかしがり屋で、好きな人をじっと見つめることが苦手ですが、視線を送ることは恋愛テクニックとして有効です。

まず、意中の男性をじーっと見つめる。人間は不思議と自分に向けられた視線に気付きますから、おそらく相手はあなたのほうを見返してくるでしょう。そこで目が合ったら、すかさず視線をそらす。

これを続ければ、彼はあなたのことが気になって気になって仕方がなくなるはず。そのうち、彼のほうからあなたに話しかけてくるなんてことも期待できるでしょう」

 

3:遠くから目が合う

――同じ目が合うのでも、相手が遠くから見つめてくる場合はどうでしょうか?

「遠くから見つめてくる場合は、脈アリの可能性があります。近くからガン見すると相手に気付かれるおそれがあるけれど、遠くからなら大丈夫だろう、という安心感があるからです。

“目が合う”よりも、まわりの人から『あの人、いつもあなたのこと見てるよ』と指摘されて気付くほうが、より脈アリ度は高いといえるでしょう」

 

4:目が合うと笑う

(1)そのスマイル、実は愛想笑いかも…

「目が合うと笑うのは、好意があるというより“愛想笑い”の可能性のほうが高いでしょう。特に、職場など公的な場所では、脈アリというより相手に気を遣っているサインだと考えられます。

ただ、合コンなどプライベートな場であれば、“相手に気に入られたい”というプラスの意味にとらえてもいいでしょう」

(2)女性のほうが愛想笑いしやすい

「ちなみに、愛想笑いが得意なのは、男性よりも女性。女性は子どもの頃から対人関係のスキルを磨く機会に恵まれているからです。

たとえば、少女マンガのメインテーマは恋愛。人間関係の機微を描いたものです。また、女同士の付き合いでは調和が重視され、互いに微笑み合うような習慣が共有されています。こうした小さい頃からの積み重ねで、女性はとっさに愛想笑いができる人が多いのです。

他方、少年マンガといえばヒーローが悪を倒すアクションもの。また、男同士の親しい間柄では、顔を合わせても表情ひとつ変えずに“おぅ”の一言で済ませるようなところがあります。

男性のなかでも、とりわけ対人経験値の低い人だと、大人になっても愛想笑いをしない、できない……どころか、愛想笑いをする意味すらわからないなんて人も多いのではないでしょうか」

――ある種の男性には、女性の愛想笑いを勘違いされたり、深読みされたりするおそれもありそうですね。

 

5:目が合うと真顔になる

「目が合うと真顔になるのは、一言でいうと“困惑”のサインです。脈アリかどうかというと一概にはいえないですね。2つの解釈ができると思われます」

(1)相手が好きだからこそ困惑している

「たとえば、相手からは気付かれないだろうと思いつつ、憧れの人を遠くから見つめていた。しかし、思いがけず相手と目が合ってしまった。……その瞬間、パニックに陥って思わず真顔になることはあるでしょう」

(2)単純に人慣れしていなくて困惑している

「対人経験値の低い人にありがちなのですが、日ごろから人と視線を合わせるのに慣れていないと、目が合った瞬間、どうしていいのかわからず真顔になることもあります。

好きとか嫌いとかそういう恋愛感情とは無関係に、単純にフリーズしてしまうということです」

――目が合ったときに真顔になる意味は、その人の対人スキルも加味して判断するほうがよさそうですね。

 

6:目が合うとそらす

(1)男性の場合、“脈アリ”かも!?

「目が合ったときに視線をパッとそらすのは、好意を隠そうとするサインだととらえることができます。とりわけ男性にその傾向が見られるのではないでしょうか。

冒頭でもお伝えしたように、日本人は恥ずかしがりやですが、特に男性は好きな女性にデレデレするのを潔しとしません。好意があるからこそ、そっけない態度をとる“好き避け”は、女性より男性のほうがやりがちなのです」

(2)女性の場合、“拒絶”の可能性も!?

「他方、女性は人と目が合った際、失礼がないように何らかのリアクションを返す人が多いです。

女性があからさまに視線をそらすのは、よほど恥ずかしがりやか、あるいは“こっちを見ないでほしい”という拒絶のサインという可能性もあります」

――“目が合うとそらす”の意味は、男女でやや異なるのですね。

 

7:目が合ってもそらさない

(1)相手を威圧しようとしている

「目が合ってもそらさないのは、強気の人。かなりの自信家で、相手を威圧しようとするしぐさだといえます。特に男性の場合は、ある程度、お年を召した人でない限り、このような挙動はとらないのではないでしょうか」

(2)嘘をごまかそうとしている

「何かやましい、ごまかしたいことがあるときほど、目が合ってもそらさない。そういう人もいます。“私が嘘つくわけないでしょ。なのに、疑うの!?”という一種の挑戦、開き直りです。

これは圧倒的に女性に多いです。男性は、嘘をごまかすときはどちらかというと逃げ腰になりますからね」

 

“よく目が合う”からといって、シャイな日本人の場合は脈アリとは限らないのですね……。また、目が合った瞬間、相手がとる態度に男女でどのような意味があるのか、この機会にぜひ押さえておきましょう。

 

【取材協力】

平準司・・・神戸メンタルサービスカウンセリングサービス代表。銀行営業マンを経て、1988年、29歳の時、ヴィジョン心理学創始者、チャック・スペザーノ博士に出会い、師事。1993年より、プロセスを重視した本格的なグループ・セラピーを開講する。何よりもユーモアを愛し、独特の体型と独特のユーモアで、受講生を笑いの渦に巻き込む。セラピストとして25年以上活躍中。