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ムカッときたらすぐ試して!「たった6秒で怒りを抑える」心理学

タニハタ マユミ

タニハタ マユミM.Tanihata

夫婦ゲンカは犬もくわない、とはよく聞く言葉ですよね。心理学でも、ケンカは相手とより親密になるためのコミュニケーションのひとつだと言われています。でも、うまく仲直りできないとこじらせてしまい、長期化すればするほどふたりの仲は険悪に。 

そこで日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介さんに、パートナーとのケンカを回避する意外な方法を教えていただきました。

ちなみに“アンガーマネジメント”とは、アメリカで生まれた怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングのこと。怒りたいものにはきちんと怒れるようになり、その必要のないものには怒らずに受け流せるようになれるのだそう。

今回は女性が怒りを感じるメカニズムと、わずか6秒で怒りの連鎖を断ち切る秘策をお伝えしていきます。

 

■女性は自分が信じる“○○すべき”が裏切られると激怒する

「女性が怒りを感じるのは、ふだん、自分が無意識のうちに思い込んでいる“○○すべき”、または“○○すべきではない”という、“べき”が裏切られた瞬間です。

夫婦であれば、妻の心の中には、“家事は分担すべき”“夫も子育てには協力すべき”“休みの日は一緒にすごすべき”などといった、夫にそうあってほしいという“べき”がいろいろとあるはずです」

“べき”の最もやっかいなところは、実は夫も内心では「家事は分担すべきだ」と思っていたとしても、妻と夫では、想定している分担の度合いが全く違う場合があるということ。

「ですから、たとえ夫に“家事は分担すべきなんだから、もっと手伝ってよ!”と言っても、夫は“オレだって分担すべきだと思ってるからやってるじゃないか”と返されてしまう。お互いに考えている家事分担の度合いが違うので、自分の考える“べき”の押しつけ合いをしてしまい、何も解決できずに、疲れてしまうのです」

 

■カッとなったら6秒ルールで怒りを回避

「しかし、人の感情のピークは長くても、せいぜい6秒程度と言われています。私たちがカッとなっても、実は6秒くらいしかそのピークは続きません。

つまり、最初の6秒さえ待てれば、最悪なリアクションをしなくてすむ可能性が高くなるというわけです。カッとなったら6秒待つ。このルールを実行すると、売り言葉に買い言葉という悪循環が減っていきます」

実際に6秒待つためには、カッとなった、イラッときた、ムカッときたらすぐにその場で、指で手のひらや太ももなどに、そのことを書いてみるとよいのだとか。

「その際に、自分に向けて気持ちを落ち着かせるフレーズを用意しておくとさらによいでしょう。たとえば、“大丈夫”“なんとかなる”“すぐに忘れる”などです」

 

ふだんからすぐにムカつきやすい人、パートナーといつも同じパターンでケンカスパイラルに陥ってしまう人は、ぜひ試してみてください。次回は、彼の怒りの抑え方をお伝えいたしますので、お楽しみに。

 

【取材協力】

※ 安藤俊介・・・感情教育家。文部科学省も注目している感情理解教育“アンガーマネジメント”の理論や技術をアメリカから導入した、日本における第一人者。著書に『アンガー・マネジメント―アメリカ・エグゼクティブの間で爆発的に普及!イライラ、ムカムカを一瞬で変える技術』(大和出版)がある。怒りの傾向を診断できるwebサービス『怒りのタイプ診断』(無料)を、日本アンガーマネジメント協会公式ホームページにて公開中。

 

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by:lanuiop